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流れ星を手のひらに  作者: ただみかえで
第6章 期末テストをやっつけろ!
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第31話 意外な伏兵

久しぶりに三人娘登場!

「で。

 よくわからないまま、すばるに言われた通り生徒会室に来てみたものの…えーっと…」

「生徒会室に~一緒に~~~、って言われたけど~~~。

 みく~?なんか悪いことした~~??」

「な、なんで私なのよっ!

 悪いことなんてするわけないじゃん!!」

「うーん、だよねぇ。

 で、すばる?

 結局、どういう状況なの、これ?」


翌日の生徒会室。

何も告げられず(告げてないのは私だけど…)連れてこられた天体観測部三人娘が、それぞれに困惑した顔をしている。

そりゃそうだよね、生徒会室でメンバー勢揃い!してたら、私でもビビる!


「ふっふっふ。

 実はね、マキちゃん!かのちゃん!ミクちゃん!!

 なんとなんと、先輩たちが期末テストに向けての勉強会をしてくれるのです~」

じゃじゃーん!

って、漫画だったら効果音が付きそうな感じでタネ明かし。

「くれるのです~、じゃないでしょ、すばるん?

 元を正せば、すばるんが泣きついたからでしょ~?」

「ああん、ケイ先輩~!

 それは言っちゃダメなやつですーー!」

折角、その辺の流れはなかったことにしようとしたのに…。

「あれ?すばるって、そんな成績悪かったっけ?

 中間の時は普通だった気がしたけど」

「う…ちょ、ちょっとね、いろいろあって」

さすがに、ここ数日のことについては何も話していない(というか、話せない)ので、なんとも説明しづらい…。

「ま、細かいことはいいじゃん!

 三学年のトップが揃い踏みなんて、超贅沢だよ!!」

「贅沢、っちゃ贅沢だけど…

これ、逆に言うと、下手な成績取れない、というプレッシャーが…」

「う…考えないようにしてたのにっ!」

昨日、ふと冷静になってその事に気づいてしまった時に、どうしようかと思ったものだ。

い、一応、ちゃんとした成績を取る、予定には、なってる…けど。

…ちょっと胃が痛くなってきた…。


「で?

 実際のところ、三人は試験大丈夫そうなの?」

「そうですねー。とりあえず私は無難に、って感じですかねー」

「マキはもっと勉強すれば、上の成績狙えるのに、面倒くさがってやらないのよ!

 ほんっと、手を抜くことだけうまいんだからっ」

「だってさー、とりあえず赤点じゃなきゃいいじゃん。

 空いた時間で自転車も写真もやりたいし」

「……それは、とりあえず(・・・・・)で赤点回避できない人への嫌味かしら?」

「え?ミクちゃんってそうなの?」

「そうよ?悪い?」

なんだかんだで卒なくこなしてるイメージだったけど。

「あ、もしかして、中間テストのあとしばらく部活に来なかったのって…」

「あれは〜〜補習受けてたからだね〜〜」

「かーのーんー!

 余計なことは言わなくていいの!!」

「だから、私が教えてあげる〜、って言ったのに〜〜」

「いーやーよ!

 ってか、かのんの教え方はわかりづらいのよ!!」

「はーいはい、喧嘩しなーい」

ヒートアップしていく所に、ケイ先輩がスッと止めに入る。

「…ごめんなさい」

ふと我に返ったミクちゃんが小さくなる。

こういうとこは素直で可愛いと思う…って言うとまたややこしくなるから、黙っとこう。

「ふふ」

ケイ先輩も、同じことを考えてるみたいで、ちらっとこっちを見て合図を送ってきた。

…と、思う。

勘違いだったら恥ずかしいので、そっと心の中にしまっておこう。


「そういうかのんちゃんは?」

「私はですね〜〜」

「私と同じ点数でトップですよ」

答えは後ろから返ってきた。

え?なゆ?

「そ~そ~、世界史で1問間違っちゃって〜〜」

「かのんさんは世界史だったんですね、私は数学でうっかり」

「あ〜、それって〜〜、最後の問題―〜?」

「…そう、それ」

「アレややこしかったよね〜」

「ええ…

 世界史は、もしかして…」

「うん〜、最近改まったばっかり〜、って言ってたとこ〜」

「あれは…確かに酷かった。

 教科書通り書いたらハズレ、とか」

「ね~、ひどいよね~~~」

うわぁ、珍しい。

こんな対抗心むき出しのなゆなんて、何年ぶりだろう。

ふふ、でも、なんか楽しそう。

このレベルの会話になると、私、全くついていけないからなー。

不甲斐ないお姉ちゃんでごめんよ。


「あ、忘れてた~。

 簑田かのんです~、いつもすばるちゃんからお話聞いてます~」

「これはご丁寧に。

 星空なゆたです。

 同じく、いつもおねえから話は聞いてます」

「あれ?二人ってはじめてだっけ?」

「うん、おねえから話は聞いてたし、テストで名前並んでたから知ってはいたけど」

「そうだね~、クラス違うし、ここに来ることもなかったし~」

「あー、そっかー」

「すばるちゃんから話はよく聞くし~、初めてって感じはしないけどね~~」

「だね、私も初めて感ない」

「ふふふー、よろしくねー」

「こちらこそ」

ガシッと握手。

うんうん、青春だね~。


「そうだ、かのんさん、ちょっと聞きたいんだけど」

「かのんでいいよ~」

「私もなゆたでいいです」

「ほ~い。

 んで~?どしたの~、なゆた~?」

「えっとね、この間数学でやったこの公式なんだけど――」


「う~ん、天上人たちの戯れ、って感じだ」

「ま、すばるんは、すばるんのレベルでがんばりなさい?」

「はーい」

私は私にできる範囲で頑張ろうっ!


…それにしても、聞こえてくる二人の会話、半分もわかんないな…。



気に入って頂けたら、評価とかブックマークとかをぽちっとすると幸せになりますよ!★

主に私が!(笑)

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