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流れ星を手のひらに  作者: ただみかえで
第4章 レイニーレイニー
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第21話 ふと見せる可愛さってずるい

この後の展開的に、区切りがよかったので、今回は少し短めです。

 グラタンモールのちょうど中央あたり。

 ちっちゃな噴水のある『水の広場』にたどり着いた所で、私とケイ先輩は大きく息をついた。

「土曜日のグラタンモール、朝に来るのは初めてだけど、ここまでとは……」

「完全に舐めてましたねー。

 そういえば前に来た時もこんなでした……」

 このモール、余りにも大きすぎて滅多なことでは来ないからすっかり忘れてたけど。

 土日って混み具合が尋常じゃない。

「人の多さで疲れちゃうわね」

「酔いそうです~~」

 空気が薄いよぅ…。

「ゆっくり見て回る、って感じじゃないわね」

 え……。

 せっかくのお出かけなのに……でもしょうがないか……。

「もう、そんな顔しないの。

 別に帰ろうってわけじゃないわよ。

 狙いを絞って行きましょ、ってことよ」

「あ、はい!!」

 うぅ、顔に出ちゃってたみたいで、笑われてしまった……。


 ちょうど、水の広場には『インフォメーションセンター』もあったので、館内案内図をもらうついでにお姉さんに傘を売っている所を教えてもらえた。

「ここと、ここと、ここ。

 あと、ここ、か……」

 椅子に並んで座って地図を確認。

 ……は、いいんだけど、ケイ先輩の顔が近くてドキドキ!

 前から思ってたけど、ほんっと、目がすっとしててキレイだなぁ……。

「……てことで、こことここが近そうだから……

 すばるん? おーい? 聞いてるー??」

 はっ! いけない!!

「う、すいません。

 ケイ先輩に見とれてました……」

「見と……!?

 え、えと……ありがと……」

 あ、あれ?

 もしかしてこれって……

「先輩、照れてます?」


ぺしっ


「あうっ」

 叩かれてしまった。

「いいから、行くわよ!

 すばるんの買い物でしょ!」

「はーい!」

 こういう、ふと見せる可愛さってずるいと思います。


 ――1時間後。

「いいものが見つかってよかったわね」

 結局、最初に行ったお店では気に入ったものが見つからず、2軒回ることになってしまった。

 でも、そのおかげもあってすごく可愛い傘を買うことが出来た。

 ちょうど今日のワンピースと同じ、空色の傘。

 所々に飴とかリボンとかの模様がうっすらと入っているのも可愛い。

「付き合って頂いてありがとうございました!」

「いいのよ、私もお買い物行きたかったしね。

 ってことで、このあとは私の行きたいお店に付き合ってね?」

「う、お手柔らかにお願いします」

「ふふ、大丈夫よ。

 私も人混みの中いっぱい歩きたくないもの」

「ですよね~」

「その前に、何か食べましょうか」

「さんせーい!」

 まだお昼ちょっと前とはいえ、すでにフードコートは満員御礼だった。

 あれだけの人混みだったんだから、当たり前なんだけど。

「あ、あそこ空きそうですよ!」

 少し離れた所で家族連れが立ち上がるのが見えて駆け寄る。

「空きますかー?」

「ええ、大丈夫ですよ」

「ありがとうございます!」

 ナイスタイミングだった!

「じゃあ、荷物番してますので、先に行ってきて下さい」

「あら、悪いわね。

 ありがと」

 ぐるっと周りを見ても、どこにも空きが見当たらない。

 ほんと、ラッキーだったな。


 さて、何食べようかなー。

 おうどんにしようかなー、ああでもハンバーガーもおいしそう。

 うーん、悩むなーー。

「なに百面相してるの?」

「あ、おかえりなさーい。

 えへへ、何食べようか悩んでました。

 ケイ先輩は何にしたんですか?」

「私?

 パスタにしたわよ」

といって、呼び出し機を机の上に置く。

「できるまで時間あるみたいだし、すばるんも行っておいで」

「はーい」

 パスタかー、パスタもいいなー。


気に入ってもらえたら、評価をぽちっとしてもらえると喜びます★


また来年もよろしくお願いします♪

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