勘違いだよ。
キーンコーンカーンコーン
ふぅ・・・。校長先生話長かったなぁ・・・。
莉「やっと入学式終わったぁ!帰って何しようかな・・・」
鍵「あ、このあと四人で買い物行かない!?」
あれ。私なんか大事な事忘れてるような・・・?
真「お、私欲しい服あるんだよね!行く行く!」
なんだっけ・・・
莉「私はいいけど・・・野乃花は?」
んっ!?
野「え?勿論いいよ!行こ!」
まぁいっか!新しくできた友達なんだから、
積極的に仲良くしないとね!
「あっれ~?榎本さんは桐都様と約束があるんじゃなかったっけぇ?」
桐都・・・様?
野「ゲ・・・、忘れてた!」
鍵「あー、そっかぁ・・・。四人で行きたかったから、明日でも皆いい?」
野「多分明日ならOKだよ!」
はぁ・・・仲良くなるチャンスが・・・。あいつのせいで!
真「残念だなぁ・・・。まぁ、野乃花ちゃんが行けるなら明日でいいよ!」
野「ほんっとごめん!莉奈、今日一人で帰ってくれる?」
いつも莉奈と一緒に帰ってるんだよね。
莉「えー・・・。一人って久々だな・・・。鍵ちゃんも真希ちゃんも、
うちとは真反対だし・・・。」
流石に一人じゃ莉奈も危ないかな。どうしよう。
鍵「まぁたそんなわざとらしいこと言ってぇ!
莉奈ちゃん彼氏いるでしょぉぉぉぉがっ!」
あ、そっか。
莉「そうじゃん!彰がいるじゃん!呼ぼ!」
野「え、今!?」
私彰苦手なんだよなぁ・・・。
ガラガラガラッ
桐「野乃花ちゃんいるー?」
うっわ・・・
野「い、今行くから待って!」
桐「野乃花ちゃん遅いよー!」
あいつは短期か・・・
莉「いってらー!」
野「行ってきます!」
鍵・真「じゃあね!」
タッタッタッタッ
野「はい、お待たせ!」
無理やり明るい声を出したのは間違えだったようで・・・。
桐「遅いのテンションで紛らわそうとすんなよ、
早く行くぞ、ノロマ」
っっっはぁ!?
ちょっとそれはないんじゃないの!?
野「んんっ!んんんー!」
思いっきり大きい声出してやろうとしたら、
あいつの大きい手で口を塞がれた
桐「大きい声出そうとするときお前ちょっとキレた顔になるから
わかるんだよ。ちょっとくらい黙ってろ。」
そ、そんなわかりやすい顔してるかな私・・・。
野「プハッ・・・。何すんのよ・・・」
桐「行くぞ」
野「ちょっ!?」
いきなり腕掴むってアリですか・・・。
皆「「「キャーーーーーーーッ!」」」
まぁそうなるわな・・・・。
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今強制的に裏口の前に連れてこられた訳だけど・・・
野「っ・・・。さっきから何?ジロジロ見て」
見られるのってめっちゃ嫌なんだけど・・・
桐「お前さ」
野「何よ」
桐「男嫌いなんじゃねぇの?」
え?何で知ってんの?私誰かに言ったっけ・・・。
そりゃ莉奈は知ってるケド・・・・
野「・・・・誰から聞いたの?」
桐「聞いたんじゃねぇよ」
野「じゃあどうやって?」
超能力者か?
桐「お前が今日の朝裏口から入って来た時から疑問になってて、
お前をチラチラ見てただけだよ。態度からわかった。」
えぇ?
野「私そんなわかりやすい事した?」
桐「分かりやすいんだよお前は。」
ん?ちょっと待てよ、それだけを伝えにわざわざ大勢のファンの前で
私を呼び出したの?
桐「ってか、そんな事言いに呼んだんじゃねぇんだよ」
野「じゃあ何?」
桐「なんで男嫌いなのに俺はさっきから見つめてても逃げたりしないわけ?今日見てる限り、お前男に話しかけられたりしただけで、すぐ謝って逃げてたじゃん。」
そういや・・・何でこいつは大丈夫なんだ・・・?
野「え・・・。わかんない。あん・・・」
危な、あんたとか言いそうになった。桐都さん?いきなり名前もまずいか。・・・こいつの苗字なんだっけ・・・。か・・・かわ・・・あ、そうだ、河野。
桐「なんだよ」
野「河野君が男だから嫌だとか思わないんだよね。」
こいつが声高いからか?
桐「なんで?」
野「だからわかんない・・・。」
そんなこと言われても、わかんないもんはわかんないんだよ!
ん?そういやこいつの性格の変わりすぎなところにまだ
触れてあげれてないな。
野「ってか、なんであんた、教室にいる時と私と二人の時、性格変わるの?
他の子の前でもそうなの?」
桐「いや?他の人の前では猫かぶってるよ」
いやいやいやいや、何で私だけ?
野「なんで私には本性見せるワケ?」
桐「特に理由は無いけど」
やっぱ謎だなこの人・・・
桐「ってか、お前が俺を避けない理由わかったわ」
野「何?」
桐「お前俺のこと好きだろ?」
・・・・は?
野「・・・・つまらない冗談だね」
桐「冗談じゃなくてさ。好きだろ?」
この人アホなのかな
ごめん、それ完璧に勘違い
桐「付き合う?」
言い終わらないうちに有り得ない言葉にかき消された