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Sync.  作者: 路瀕存
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4/9

単数形ゲル活用

ゲル状の交差点までのあいだ

わたしは

未送信BOXの冷蔵庫で

Naples宛Tokyo行きのバスを

冷やしておいた

キン/キン\と


ゆかるみで止まる

とろけたバスのなかで

けれどわたしはついぞ

それを渡すことあたわずに

札幌大球とならべて

ゲル化させることにした。

それに追随するしもべたちにとともに

ゲル化して交差点にながした


依然バスはぬかるみを出でず

バスにまざらないものはおらず

冬のしもべは生きてはおらず

すべてがあべこべにないまぜにゲル化したそれ

複数のそれらが単数になったそれをわたしは恋と名付けた


けれどビニール袋だけ

バスの座席にある袋

AEONで貰ったそのビニール袋につめた

固形しかもゲル化していない永久凍土で

キン/キン\にひやかして

泥まみれのそれは

いまもNaplesにむかって歩く

夢遊病者である。ゲル化して交差点になっていたわたしの

分霊箱として。

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