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Sync(1)
水を浴びるSync
現代詩
とかいう名を冠しているやつら
おしなべて
むれるやつら
の名前を
ひとしく孕めと
噎せながら肺をみたし
食いけさえ
能わぬとき
わたしのはいに
丁寧になんども
なんべんも
ふかくふかく
おりたたまれた空気が
しわをのばすように
あかい血をめぐらせて
Syncは
ねばつくよるを
たのしみながら
沈殿して
S
Y
N
C
呼吸する窓のそばづえ
とわと
しじまに
寝息をたてながらわたしは
まどろむ
みちばたで
土くれに
うずまるSyncを
耽溺しながら
参考文献:
ランボー著,小林秀雄訳『地獄の季節』岩波文庫,1970年.
※拙詩集『ハムソネ』より,同テーマを抽出して掲載しております。