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77.最後の子の力


私が見ていた過去の風景。

他の誰にも見えない過去の風景。

私だけ……最後の子だから?

そもそも最後の子って何?

儀式の前に聞いたのは、私が最後の子というだけ。

私より後には桜庭は生まれないとも言っていた。

その詳しい意味はわからないまま。

物理的に私の子供は生まれないのか、

生まれた子供には桜庭の力が無いのか……。


『役割』『そういう時期』それも答えてくれなかった。

役割は…、欠片の神様達が言ってたな。帰る場所探し。

どうやるのかは知らないから今はいい。



で、今だ。

私は叔父の遺影に桜庭隆延の面影を見た。

面影って言うか隆延そのものだった。

一瞬見えたんじゃなくて、ずっとなのだ。

帰ってきた時から、遺体を見た時。

それ以降は……見ないようにしていた。忙しかったし。


なぜ彼の姿が見えた?なぜ叔父の遺影に重なった?

さっぱりわか「「結希!!!!!」」


「びっくりした………何?」


「何?じゃないだろ……。ずっと呼んでたんだぞ。」


「さっきから黙り込んで、

声も聞こえてないみたいだったしまた何か考えてたの?」


「そ……うだね、そうかも。あれ?

考え込んでた。うん、考えすぎてた。」


〖混乱しておるな。まぁ無理もない。

隆延を見て、儀式前の時からの疑問も浮かんだのだろう。

1日も経たぬ間に山のような情報が頭に入ったのだ。

混乱せぬ方がおかしい。

むしろ混乱で済んで幸い……とも言える。〗


「は…。まぁ、いいよ。

遺影と隆延が「待ってよ!!」……何よ。」


「混乱で済んでよかったって……どういう事?」



〖そのままの意味だ。

脳が情報過多で焼き切れてもおかしくないのだ。

器の子もそっちの先代も、丸1日で桜庭の歴史や呪いを学ぶなんて事はしなかっただろう?

普通は数日~十数日に分けて少しずつ覚える事だ。

時間をかけて内容を噛み砕き、飲み込む。


それをこの娘は1日で記憶し、噛み砕き、飲み込んだ。

この短期間で理解出来得る情報全てを、な。

しかも情報量としてはそなた達父子(おやこ)よりも遥かに多い。

頭もおかしくなるだろうが、この娘は混乱で済んでいる。〗


「そんな……。」


〖お前達が生前にこの娘と同じ事をやるとしたら、

脳が焼き切れる程度では済まなかっただろうな。

まぁ、焼き切れる前に気絶するだろうが。

霊体の今の姿なら不可能ではないが、キツいだろう。


肉体が、脳という臓器が耐えられんのだ。

桜庭の持つ思考能力にな。


ぱそこんとやらも、でーたが重すぎて故障するだろう。

この娘の父がよくそれで騒いでおるではないか。〗



私の昨日から今日にかけての情報の詰め込み方は、

やっぱりおかしいらしい。

2人とも絶句してしまっている。

そうか、最悪焼き切れるのか……。

というかパソコンお陀仏騒動知ってるんだ、水神様。



「そう言う感じらしいから、

焼き切れる前にさくさく進もう。」


「「……………」」


……………あれ。また間違えた。

しょうがない。後で。


〖一度止まったらもう動けなくなる、

という感覚があるのだろうな。

ここは変に休むより頭を動かし続けてた方がよいな。〗


「そう。そうです。

おじいちゃん達も、進めていいよね?」


「「……………ぁぁ」」


心許ない返事だけど……いいか。





「じゃあ、隆延とか池なんかの過去の風景を見るのはなんで?

最後の子だから……なら、事細かに詳しく言って。

説明不足だと余計にごちゃごちゃ考えちゃうから。」


〖最後の子は桜庭最後の力を持つ子であり、

呪いを終わらせる子であり、欠片の神を解放する子だ。……です。

過去を見る理由は、

我との親和性が一番高いのと、我の力の回復が殆ど済んだ事。

そして娘の桜庭の力が歴代で最も強いから。……です。〗


「うん。最後の子については殆ど想像通りだからいい。

過去を見る理由、もっと詳しく。


さくさく進めて行こうね。」


〖はい。〗


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