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あとがき 設定や裏話をのせて

 あとがき始めのあいさつ終了後から、完全に物語のネタバレをしています。

 物語未読の方は、お気を付けてくださいませ。


------------------------------------------------------------


 終わりました。


 いや、2024年の夏に物語は終えたつもりで、あとはあとがきを書いて終わりにしようと思っていたのです。

 しかし、あとがきを書かないまま冬にまでなってしまい、さすがにこれだけ間が空いたのにあとがきだけ追加で公開というのもなんだな、と。

 そこで、新エピソードを書いたうえで、あとがきも書いて終わろうとしたのでした。


 2024年の12月にでも、と。


 え? 今いつ?


 はい。2026年の1月でございます。


 どんだけ進行遅れているんだよ。


 2025年の夏にはいけそうだったんですけれどね。新エピの前半パート(本陣優と福代夏良のやり取り)を書き終えてね。でも。


 コロナにかかっちまいまして。


 もちろん完治に数ヶ月かかったわけではないですが、出鼻をくじかれたというか何というか。

 ええ、他責ですとも。そんな悪い私は、そのままずるずると冬まで執筆と公開に至れなかったのでありました。


 前半パートを夏良パート、後半パートを冬子パートとするなら、まさか名前に対応するようにそれぞれ夏と冬に書くことになろうとは、です。


 よかったことがあるとすれば、この時期に公開したからこそ得られたコメントから私自身ももう一度この作品を見つめ直すことができまして。そのうえで、あとがきを書けることでしょうか。


 では。


 そのようなあとがきを、登場人物を振り返りつつ、設定や裏話をのせて書いていくとします。



 本陣優(ほんじんすぐる)


 本作の主人公。のはずなのだが、実は彼の視点で書かれたのは一万字ちょっとしかないという。主人公とは?


 名前の由来は『凡人過ぎる』。「こいつのどこが凡人なんだよ」との声が聞こえてきそう。いや、凡人だって努力すりゃあ天才にだって勝てるということを書きたかった。


 勉強量は、本陣 ≧ 美並>姫川のイメージ。うん、努力量が違うのに勝ったって言っていいのかは知らん。


『本編』という名の物語のダイジェストがコメディっぽかったため、続く話に出てくる本陣と同一人物なのかという疑問が生まれていそう。

 そこはほら、中二が終わるまでは激しかったってことでさ。

『本編』と『おまけ』で終わる可能性もあったからね。仕方ないね。

『その後』では、ちょっとそのころの名残を出せた気はする。


 本陣から姫川への告白。


 分かっていた。(俺がもう)姫川に気持ちがないことは。だが、(この感謝の気持ちだけは、)伝えずにはいられなかった。

 ※ ()内は『本編 独白』で判明した本陣の心の声の詳細。


 これで告白を『恋』と思わせておいて『感謝』にできる。

 このミスリードを仕掛けられることに気が付かなければ、姫川が恋の告白の対象のままで物語が広がっていくこともなく、上記にあるように『本編』と『おまけ』で終わっていたかも。


 あ、恋の告白であったとしても、本陣は振られます。


 菜水との関係。


 戦友で終わらせようかとも思っていたはず。


『これ、結ばれるの美並とじゃないの?』


 と読者様には思われそうだったので、裏をかいて。


 が。


 戦友。

 ↓

 姫川に振られたあと、高校では付き合うかもね。

 ↓

 菜水は本陣が好きだけれど、本陣はどうだろう。

 ↓

 本陣も好きで両思い。でも、作中で決着はさせない。

 ↓

 決着もさせよう。


 と変遷していった気がします。


 菜水と姫川。どちらにいくのが素直だったのかは分からないけれど。


『素直に菜水と結ばせてくれ』


 そんな本陣の声を、感じ取ったのかもしれないですね。



 美並菜水(みなみなみ)


 ()()()()ヒロインにして、実質、本作の主人公。


 名前の由来は言わずもがな。

 名字は実際にある名字のようですが、その名字の方がそうだとか、けなす意図は一切ありません。

 逆から読んでも〜で、続く名は『なみ』に。漢字は『奈美』の案もあったが『美』が二文字も入っているのは重いと思ったのか『菜水』に落ち着く。


 作中、一番成長した人物でもあると思う。


 結果として、総合的な『美』しさであれば姫川にも『並』ぶ、本陣にも対応できる『水』のような存在になったのではないでしょうか。

 あれ? 『菜』は?


 本陣から姫川への告白で、ミスリードを仕掛けることができる。

 これがあったからか、物語の詳細を書きたかったからか、美並編が生まれました。

 美並編のタイトルである『解答』というのは『本編』では分からなかった細かい部分の『解答』の意。もちろん、菜水から本陣への気持ちも含む。

 正直、あんなに長くなるとは思わなかった。


 高校では本陣とクラスが分かれたこともあってか、友達もできて仲良くやっているようである。

 その影響か、中学では基本敬称を付けて人の名前を呼んでいたが、高校ではその限りではない。

 気が付いた読者様もいると思うが、遥も呼び捨てになっている。ただし遥に関しては、菜水がメッセージアプリで本陣を優と呼び捨てにしたことで、遥が「あたしは呼び捨ててくれないのか」と菜水に返したことがきっかけである。

 遥は『さん』付けを気にしてはいたが、以前後輩に「『さん』付けしなくていいぞ」と言ったところ「『さん』付けしないほうが呼びにくい人だっているんです」と返されたことがあり、菜水の呼び方を尊重していた。が、「本陣を呼び捨てるならあたしもいいよな」となった。

 それでも、提案されてすぐに呼び捨てに切り替えることができたのも、菜水が変わったからであろう。



 姫川悠子(ひめかわゆうこ)


 本作のヒロイン。

 が、とらわれのお姫様ポジションとでもいうか、出番は少なめ。

 というのも、まだしっかりと書いてはいない別の作品の登場人物だからである。

 本作は彼女の前日譚でもあるが、ゲスト出演扱いなので目立たせたくなかったというところ。

 美並襲撃事件は彼女が自分で知ってその後の対処もすべてするはずだったが、上記の理由から社遥が出てきてその役を半分担っている。

 おかげでドッジボールの話という副産物も生まれたのだが。


 名前の由来は『悠』久の『姫』。

 作者が漫画やラノベのヒロインを意識して書いているため、フィクションの世界から出てきたような容姿と能力をしている。

 謎を残して本作の物語を終えた彼女であるが、件の別の作品でその謎が明かされる日は来るのであろうか。


 別の作品について。

 主人公がオタクなのだが、作品(あちらの)世界には現実(こちらの)世界と同じか似た漫画等がある設定。

 なので、主人公が何かの作品のセリフを言うときがあるのだが、それらがネットミームだとしても乱発しているとまずいのではないかと執筆が止まっている。まだまだカクヨムでたくさんの方に長編を読んでもらえる実力ではないからという理由もある。



 前野(まえの)先生・後藤(ごとう)先生


『おまけ』に登場。

 本陣が模試の校内順位で一位を取っていたことが、この二人の話によって判明する。


 名前の由来は『前』と『後ろ』。それぞれ先輩と後輩でもある。

 性別はどちらも特に決めていなく、読者様ひとりひとりに任せている。



 社遥(やしろはるか)


 昔の姫川を知る者、美並襲撃事件を姫川に伝える者として登場。

 名前の由来は、以前書いていた小説の姉御肌である登場人物から。※ 同名の『遥』。名字は一字でよさそうなものを選んだ。


 遥編のタイトルである『奔放』は、彼女を示すような『自由奔放』から。


 エピソードタイトルのひとつが『友達』から『心友』に変わった理由。

 バレーボール部の相棒でもある望。新しく友達になった菜水。少し何かが違えば親友だったかもしれない悠子。

 友達だらけだったので『友達』がよかったのだが『その後 本陣優』に譲ることになってしまった。本陣、おそらくは初めての同性の『友達』だからさ。※ 異性も菜水だけだと思うが。

 で、代わりのタイトルの『心友』だが、これは姫川悠子をこの中学校で一番理解していたのは本陣や黒島でもなければ親衛隊の誰でもなく、遥であったから。本来の意味とは違うと思うが、理解者——心を知る友の意味で。


 遥はモテないの?

 姫川よりモテるのでは? なんてコメントもあったので改めて回答を。


 女子には姫川と違う方向かついろんな意味でモテているのではないでしょうか。

 男子に関しては、男子と同じくらい話しやすい女子といった存在で恋愛的なモテはないかと。

 それ、結構重要なモテ要素じゃあないかというところなのですが、中学男子は自分が接するにあたってほぼ男子の女子よりも目に見えてかわいい女子に惹かれるかと。いや、実際はそうではなくとも、この中学の男子たちは。

 ちなみに遥は顔立ちはいいのですが、現状化粧はまったくしなかったりオシャレには無頓着です。

 一応例外はいて魅力に気が付いている男子もいるでしょうが、そういった男子は積極的に女子と話すタイプではないと思われます。

 遥からは、気軽に話しかけられるでしょうけれど。


「お、なんか元気ないな。あたしでよかったら、いつでも話聞くぞ」


「う、うん。ありがとう、社さん」


 落ちるわ。


 一方、大人になってから遥の魅力に気が付いた元男子(男子 → 男性)たち。


『社、話しやすい奴だったんだよな。思えば、それが一番大事な気がする。ああ、社だったああああぁぁぁぁっ!』


 あるかもしれない話。

 とある日、そのうちのひとりが遥と再会。何やら化粧もしており、かなり綺麗になっている様子。


「あ、社」


「おう、久しぶりだな」


 いくらか話し込んで。


 やっぱり話しやすい。それに、こんなに綺麗になって。よし、思い切って食事にでも誘ってみようか。


「おかあさあぁん」


 遥の元に駆け寄ってくる小さな子。


 え?


「社、その子は?」


「あ、あたしの子。もう結婚してんだ、あたし」


 気が付かなかった左手薬指の指輪と、幸せそうなとびっきりの笑顔を見せられる。


 あ、ああああああああああぁぁっっ!

 あの時、あの時に社を選んでいればああああぁぁっっ!


 遥があなたを選びません。



 宮望(みやのぞみ)


 バレーボール部での遥の相棒。ツッコミ役でもある。遥はアタッカーで、彼女はセッター。


 名前の由来は、遥の一文字に合わせるために見た人気のある一文字の名前一覧から。※ 名字は社に合いそうなところで(?)宮。

 二人の名前で、エピソードタイトルにも追加した『遥かなる望み』となるのは偶然。


 バレーボール部での実力は遥と共に突出しており、この二人を中心としたチームでいいところまで勝ち進んでいた実績がある。

 そのことで遠方の強豪校からスカウトされるが、二人は地元の高校に中学のチームメイトたちと一緒に進む予定でいた。


「あんたたちがいると、チームが乱れるんだよね」


 そんなことを言って、二人を強豪校に進ませようとするチームメイトたち。

 が、二人はすぐにそのことに気が付いて和解。


「あんたたちは、あの高校に行くべきよ。私たちじゃ、あなたたちの足を引っ張るだけだもの」


 チームメイトたちの訴えに負けて、二人は強豪校に行くことを決意。


 ……そんな話があったとかなかったとか。


 強豪校では遥は一年生にしてベンチ入り。三年生がいなくなってからはレギュラー。

 一方の望は、最上級生になってからレギュラーになっていそう。その時には。


「なんで宮が正セッターなの? あいつ、エースの社に一番うまく合わせられるってだけじゃん」

(遥に対してのトスはS、他者にはAに限りなく近いB。一方、誰に対してもAの人物がいる)


 なんて陰口を叩かれていそうかと思ったが、真面目でコツコツやってきた望を嫌ってそんなことを話す者はいないのではなかろうか。


(というか「上記がレギュラーの理由として十分なんだが」とバレーボール経験者からは言われそうな気もする。あるいは「要所要所で交代する、どちらも正セッターのダブルセッターになると思う」とか。どうです?)


 部員は全寮制だが、遥を含め多くが一度は逃げ出したことがあっても望はない。

 遥は、辛いからではなく自由を求めてな気はするが。



 鬼熊(おにぐま)先生(鬼先(おにせん)


 バレーボール部の顧問。


 名前の由来は怖い先生っぽいから。

 実際に指導は怖いが、優しさもちゃんと兼ね備えている。だからこそ、部員たちも付いてきている。

 遥と望がいるとはいえ、その二人を中心とした勝ち進めるチームをつくったのは鬼先の功績であろう。



 美並美奈(みなみみな)


 美並菜水のお母さん。


 名前の由来は、逆から読んでも〜が惜しいことから。

 また、菜水の欄で『美』が二文字は重いとか書いたが、彼女は二文字入っている。美奈は菜水を奈美にする案もあった名残か。


 結婚後姓が変わったのだろう、自分は美並美奈と逆から読んでも〜が惜しかったことで、娘の名前は菜水にした。……かどうかは、定かではない。


 本陣と菜水が付き合うのがもっと早いか、友達ながら家で一緒に勉強する仲にまでなっていたとしたら、彼女の出番はもっと多かったはずである。

 そのときは、彼女が陰のヒロインとなっていたかもしれない。



 美並菜水のお父さん


 存在は確認されているが、未登場。

 本陣とも面会済みで、将棋を指す場面を書こうかとも思っていた。

 娘溺愛のため本陣の存在を受け入れられないのではないかと美奈は思っていたが、本人は本陣が将棋を指すことも知り気に入った様子。

 美並家にて、ついつい熱が入って長時間将棋を指している二人。


「ほう。やるな、優くん」

※ 確定していない話のため、作中の話を読むに違うであろう『優くん』呼び。


「あなたこそ。さすがは、菜水のお父さんといったところですか」


「「ふふふ」」


「なんか、あの二人が(おうち)デートしているみたいなんですけど」


 なんて、やきもちを焼く菜水が見れたかもしれない。


 ちなみに、友達がいないから会社では大変というのは美奈の感想である。

 正確には、誰かに頼ったほうがいい仕事を申し訳なさから自分ひとりでやってしまうから。

 逆に頼られれば普通に手伝うし、人格者であるからか好感度も高い。

 彼が声をかければ快く引き受けてくれる人も多いだろうに、性格とは難儀なものよ。



 黒島墨華(くろしますみか)


 幼なじみである白柳からの愛称は「くろちゃん」。

 姫川の親衛隊長ポジション。ただし、美並襲撃事件後からは自然と徐々に外れていった。


 名字の由来は、ミステリー漫画における犯人(悪いことをする人の象徴)が誰か分かるまで黒塗りであることが多いから。

 美並襲撃事件の『クロ』であるとともに、それが黒い行いであるということもある。


 後付けの名前。

黒子(くろこ)』になる可能性もあったが、さすがにもう少しひねろうと黒の字を含むということで『墨』を使用した。子と続いて『墨子』の予定でいたが、土壇場で『墨華』に。

 親は書道家であったりするのか。

「字も体も美しくあれ」なんて教育があって、姫川の美に理想を見たのかもしれない。


 姫川と出会い、その美しさに魅せられたことから同一化(あなたが姫なら近くにいる私も姫か近い存在でいられる、というような)してしまう。

 よく「あの人はすごい」というのを、自分のことのように語る人がいる。

 尊いことでもあるのかもしれないが、行き過ぎると「それって、あなたのことじゃないじゃない」と思われるようなことのはずで。


「本当は自分がなりたい、生み出したいんじゃあないの」


 そこを書きたかったのだが、うまく伝わったかどうかは自信がない。 


 美並襲撃事件について。

 本陣の指摘も同一化に向かっているのだが、そればかりではなかったのではないかと思っている。

 歪んでしまったが、正義感と責任感の強い人物。

 姫川派閥の内外で起きている事象をなんとかしたかった、なんてのもあるのかもしれない。


 派閥内「あの美並って子、何? どうする? シメちゃう?」


 自分以上の暴走をしかねない連中の前に、自分が動く。

 のちの話だが、黒島が親衛隊長ポジではなくなったあと、美術部員の絵切り裂き事件という痛ましい事も起きている。黒島が親衛隊長ポジにいれば防げたかどうかは分からないが。


 派閥外「姫、姫って持ち上げられてるけど、あんな地味な子に負けるなんて大したことないんだね」


 姫が悪く言われることに耐えられない。そんなこと、言われなくなるようにしなければ。

 同一化だけではなく、ただただ自分の——みんなの理想であってほしい気持ちもあったのかも。


『渡さない手紙』以外で黒島視点を書かなかったことがいきて、考察の幅が広がったのは嬉しい誤算か。


 菜水との和解について。

 これは納得がいかない読者様もおられるのかもしれない。

 黒島・白柳編のPV数が少ないのも「あんなことをしたやつらの話なんて読んでいられない」という理由があった可能性もあるから。

 こちらに関しては『許さなくてもいい』は『許すな』ではなくて『許してもいい』ということを書きたかった。

 書いた当時、当事者たちの間で解決した話にまだ噛み付く者がいるいざこざを目にしたのもあるだろうか。

 許した被害者にまで噛み付くそのさまは、もう何が何やら分からない状況だった。


『なんで許すんだよ! お前が許したら(この叩ける状況が)終わっちゃうじゃないか』


 とでもいうような。


 酷いことをされた。

 許す必要はない。でも、許す選択もあるし、尊重されることだと思う。

 菜水の選択も、間違ってはいないはずだ。


 黒島の容姿と人気。

 白柳からは『別格の姫川さんを除けば、学年で一、二を争う』、菜水からは『清楚な黒髪美人さん』と評されている。

 実際にそのくらいの美人であり、容姿だけならトップクラスであろう。

 だが、本陣ほどではないにせよ我の強い性格と姫川の親衛隊長ポジにいたことが総合評価を下げていると思われ、人気上位にはいないであろう。


「黒島なぁ、あの性格がなければなぁ」


(そこがいいと思うんだけど)


 隠れファンはいそうである。



 白柳雪泉(しろやぎゆきの)


 黒島からの昔の愛称は『しろちゃん』。中学に入ってからは、ほとんどそう呼ばれてはいない。

 袖引っ張り子ちゃん、というのは冗談。

 黒島とはとにかく行動を共にしている、姫川派閥に属したいわけでもないのに、くろちゃんがいるからと属しているほどである。


 名字の由来は、黒に対しての善性——いや、黒を止めるのは白の役割と考えたからだろうか。

 私調べだが『白柳(し『ら』やぎ)』という名字はあれど『白柳(し『ろ』やぎ)』という名字はないようだ。

 なるべく実際にある名字を使いたかったが、それをしなかったのは『(くろ)』と『(しろ)』で行きたかったからだと思う。『無彩色という仲間』は後付けの設定なのだが、それまでは(しら)だったわけではない、はずだ。


 後付けの名前。

 黒島の『墨華』に対して、こちらは『雪泉』。『ゆきみ』の誤字ではなく、『ゆきの』で間違いない。泉を『の』と読むこともあるようなので使ったが、どこから『の』が出てきたかは分からない。

真白(ましろ)』になる可能性もあったが〜以下黒島と同。

 墨が黒の字を含みつつ色が黒であるように、泉が白の字を含み、雪の色が白。そして、小さな子には読むのが難しいだろう『墨華』と読みが特殊な『雪泉』ということで、いろいろと仲間っぽいから二人の名前はこれで最終決定した。

 ただ、名前を設定したことで、これ愛称『すみちゃん』と『ゆきちゃん』にならん? と思わないでもない。

 そこはまぁ、姓名に同じ色が入っていることに着目したってことでさ。


 黒島・白柳編は黒島視点で書く案もあったと思うが、それだと白柳が空気過ぎるので白柳視点になったはず。

 もっとも、今度は黒島の存在感が薄くなったので『渡さない手紙』が生まれている。


 菜水と白柳。

 似ている所があるので、キャラが被らないようには気を付けた。

 人との接し方や立ち回り方など、結構違うのではないだろうか。

 細かい所をいえば、逆接の接続詞が「けど(菜水)」と「けれど(白柳)」で違ったりしている。

 菜水は『一十一の事件簿』をはじめミステリー作品が好きなのに対して、白柳は範囲が広く作品全般が好きそうである。二人とも媒体にこだわりはないが、菜水は小説がメインで白柳は漫画がメインな気がする。

 出会い方と状況が違っていれば、いい友達となったことであろう。


 黒島との勝負。


『高校に行ってから、どちらが先に彼氏ができるか』


 結論からいえば、先にできたのは黒島である。

 が、すぐに別れている。その後、数人と付き合うも誰とも交際が長くは続いていない。

 彼らは黒島の容姿に惹かれて来たものの、いざ付き合ってみると性格からか『思ってたのと違った』となったようだ。

 中身を好きになってくれる人と早く出会ってくれるとよいが。


 一方、白柳は黒島から大きく遅れたものの、彼氏はしっかりとできている。

 そして、高校卒業まで交際は継続している。その後は分からないが、卒業時点では別れる気配はなさそうだ。

 黒島との時間も作っており、よく遊んだり買い物に行ったりしている。彼氏はひとりの時間も好きで、そういうときはゲーム等しており交際に影響はない。



 中学二年学年末テスト、第二位の人。


 本陣と菜水が成績を落とした時に、第二位に入った人物。

 名前も設定されていない人物である。性別は、男性成分が足りないので男子がいいだろうか。

 本陣と菜水が勉強に本腰を入れていなかった中学最初のテストも、彼が二位の座にいたのかも。

 本陣と菜水が上位に来るようになってからは、大きく離された第二グループにいることになった。

 だが、本陣ほど勉強を疎かにはしなかった上記試験の際の菜水に勝っているわけで、実力はそれなりにあるはずだ。

 黒島や白柳あたりは『彼も十分すごい』と思っていることだろう。

 陰の実力者というやつである。


 地域屈指の進学校である高校を受験したのは本陣と菜水の二人だけという記述はないので、彼も受験していて合格し入学しているのかもしれない。

 そして、ひっそりと我侭王子である本陣のフォローをしていたり。


「なんなんだよ、あの本陣て奴。言いたいことばかり言いやがって」


「まぁまぁ。あいつ、昔からああいう奴だからさ」


 なんてさ。


 この人物のことを書いた理由? 人気漫画の人気投票だったらさ、名前なしで登場すらしていないのに地味に数票入ってそうな奴じゃん。


 美野友子(よしのともこ)


 『美』並菜水の友達。


 名前の由来は上記のそれ。名字は後付けである。


 菜水の高校からの友達にして、オシャレ等『美』しくあるための意識が高い。

 週に一回の自分でお弁当を作って持ち寄るお弁当会に、菜水もだが彼女も参加している。

 遥に似ている部分があり、菜水との関係も良好である。

 阿久間冬子が菜水に接触してきた時に教室に戻ってきていれば、菜水の助けとなってくれたことだろう。



 福代夏良(ふくよかよき)


 本陣にとって、おそらくは初めてできた同性の友達。


 名前の由来は『ふくよか、よき』

 その名が示すように、ふくよかとしたぽっちゃりさんである。食は早いが動き(運動)は遅いらしい。

 本陣の友達になれるだけあって(?)その性格は大らか。が、気の弱い所があって、そのため本陣に冬子のことを相談した。


 冬子とは幼なじみで、小さなころは『かぁくん』と呼ばれていた。

 冬子が男子をよく思わなくなってからも、夏良だけはその対象とはならなかったようだ。

 それだけの信頼を得ていると同時に、もしかしたら男性としての意識も薄いのかもしれない。

 冬子に想いを寄せている夏良からすれば、複雑なところである。


 頑張れ夏良。負けるな夏良。未来はまだ分からん。



 阿久間冬子(あくまとうこ)


 夏良の幼なじみにして『その後』におけるトラブルメーカー。


 名前の由来は、悪魔+子で小悪魔から。

 +(プラス)→ とおとう

 実際にはない名字を使って、分かりやすく『小阿久麻子(こあくまこ)(あさこか)』にする案もあったが、夏良の夏に対して冬を使いたくて阿久間冬子で決定した。

 (にのまえ)に続く数字の名前で十一を発想し、十をプラスと考えることができたのも大きい。


 菜水に接触している時、本陣と夏良が現れた際には夏良を小さなころ呼んでいた『かぁくん』と呼びそうになっている。

 まだ冷静でいたように見えて、内心は焦っており退行現象が起きたのかもしれない。


 彼女と本陣のやり取りは苦戦した。

 あーでもない、こーでもないと、途中原稿用紙一枚分程度 (おそらく)の箇所に六時間以上もかかってしまった。

 六時間もかかったのか、六時間もかけれたのか、後者だとしたら書き手として少しはマシになってきたかも。

 納得がいくまで何度も何度も繰り返し、気が付いたらこんなにも時間が経っていたというやつで。

 それで出てきたのがあのクオリティなのですか? は、言わないお約束。


 主語大きくすんな。

 行動理由に他人を使うな。

 選択したのはお前だ。


 等を盛り込んでいる。

 本当は本陣がそのあたりをついてそれで終わるはずだったのだが、黒島の菜水襲撃の理由がもっとごちゃごちゃしていて複雑だったのではないかと思った時、冬子もそうなのではないかと菜水にフォローを入れてもらった。

 カップル潰しを始めたのも元カレの浮気での別れからではなく、自分か誰かに彼女持ちの男子が浮気目的で接触し、それをその彼女に伝えたところ別れて感謝されたのがきっかけだったりするのかも。


 菜水のフォロー。

 菜水が心の声でのツッコミ要員で終わるとこだったので、そうならなかったのもよかった。

 夏良の空気感は増してしまったが。


 菜水、冬子に寄り過ぎ問題。

 冬子がしてきたことは、いいことではけっしてない。

 たとえ、元々破局寸前のカップルで誰も冬子を恨んでいないとしても、それは結果でしかないのだから。

 恨んでいたら尚更で、菜水が自分と本陣にしたことを許せばそれで済むわけではない。しかも、距離を縮めようとなどと。

 なのだが、これで物語は終わりのため、二人はこれから仲良くなるのだろうという伏線を入れたかった。

 冬子がその歩み寄りに引いているのは、自分が過去の精算なしに菜水と仲良くなれる存在ではないと思っているからである。


 過去の精算。

 精算ができるかはともかく、冬子は関わったカップルに謝って回るのでしょう。

 ほとんどの元カップルは気にしていなかったが、一組だけは恨みに思っていて。

 その元カップルの男子は、冬子に怒りの拳を振るおうとする。その時、彼女の前に。


「冬子ちゃんを殴るなら、僕を殴れぇーっ!」


 冬子をかばって、ガチで殴られる夏良。

 その一組も「もういい」と、一件落着。

 この件で、冬子も夏良を意識するように。

 ……なんてことが、あるのかもね。

 ……なんという、古い感じがする展開。



 さて、なんだかとても長いあとがきとなってしまいました。

 あとがきが一万字以上って、なんだよ。

 文章も取り散らかりましたね。なんじゃあ、こりゃあ。

 そして、明かさないことがよかったのではないかというものもちらほら。

 作者の思想や思惑が透けてみえるだけでも苦言があるというに、それらをはっきりさせてしまってはね。

 やっちまった、か。


 そんなあとがきにまでお付き合いくださった皆様、ここまで読んでいただいて本当にありがとうございます。


 一位を取ったら彼女に告白する あとがきとともに 了


 でも、私が書く物語が終わっても、登場人物たちの物語は続いていきます。

 どうか、本陣たちの未来が明るくありますように。


 2026年、1月末日。 成野淳司

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