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ベルナデットは夏季休暇を満喫した


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 ベルナデットの初めての夏季休暇は、ジェレミーやフェリシテと遊んだり、コレットと遊んだり、マティアスやブリジットに指導を受けたりしているうちにあっという間に過ぎていった。

 夏季休暇終了間近に王子と王女が揃って『視察』という名目で遊びに来るという予想外の出来事が起きた時には学園での諸々をバラされてしまうのではないかとハラハラしたが、特にそんなことは無くベルナデットはホッと胸を撫でおろした。

 強いて言えばベルナデットがいつもの癖で王女に親しげに話しかけてしまいレティシアに怒られたくらいだ。


 三度目の相変わらず退屈な馬車旅を終えてやっと寮の自室に辿り着いたベルナデットは、部屋に入るなり一直線に自分のベッドへと向かい勢いよく飛び込んだ。


「は~~~疲れたわ」

「お嬢様でも疲れることがあるんですね」

「いつも言っているけど貴女は私をなんだと思っているの?」

「だって夏季休暇中は暇さえあれば1日中体を動かしていたのにずーっと元気だったじゃないですか」

「そういうのは楽しいもの。全く体が動かせない方が退屈でよっぽど疲れるわ」


 ベルナデットの意見はリディには全く理解できないものだったが、いつも楽しそうに動き回っているベルナデットからしたらそうかもしれないとリディはひとつ頷いた。


「お嬢様らしいですね」

「そんなに褒められると照れるわ」

「全く褒めていません」


 本気で言っているであろうベルナデットに、なぜそうなったのかわからないという顔をしたリディが答える。


「そうなの? まあいいわ! それより疲れたからそろそろ訓練場に行ってくるわね!」

「アランとですか?」

「いいえ? 特に約束をしていないし、軽く体を動かしたいだけだから1人で行ってくるわ」


 うきうきと着替え始めたベルナデットを見て、リディが顔を顰めた。


「準備をするので少し待ってください」

「あら、一緒に行ってくれるの?」

「お嬢様を一人で行動させて何かあったら困りますので」

「心配しなくてももう後れを取ったりしないわ!」

「その心配はしていません」


 リディの返答に頭の上に大量のハテナを浮かべていたベルナデットであったが、準備を終えたリディに促されてまあいいかと軽い足取りで訓練場へと向かった。

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