台本はここから
神村白斗17歳♂
大人しく心優しい少年
黒髪のストレート、黒縁メガネ
普段はポロシャツを好んで着る
能力を発動すると右目が白に変わる
色彩能力名 白日分身
犀川桃弥28歳♂
金髪で短髪のホームレスの男
基本半袖短パンでエセ関西弁の男
少し足りないところはあるが
根はいい人
能力を発動すると右目が桃色になる
色彩能力名 風暖温波
麻宮央橙花10歳♀
腰ほどまである長い黒髪のロング
赤いチェックのスカートにくまのアップリケのついたTシャツを着ている
ある願いを叶えるため戦う少女
能力を発動すると右目が橙色に変わる
色彩能力 焔陣烈火
リンネル♂♀
年齢、性別ともに不明
白髪で少年のような風貌
★ト書き
M心の声
白斗:
桃弥:
央橙花:
リンネル:
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リンネル「さて…どうしよっかなぁ!
居場所がわかる能力つけわすれちゃった!
まぁいいか!くっふふ…
きっと…運命は共鳴するさ…
嫌でも引き合う運命…
面白いじゃないか。くっふふ…
まぁでも…そうは言っても待ってる間が暇すぎる…
う〜ん…白斗くんの戦いをいっぱい見たいんだけどなぁ…
そうだ!いいこと考えた!
そういう手も…ありだよね…くっふふ…」
白斗「1ヶ月前…僕は親友を守ることができず…死なせてしまった。
最初はもちろん悲しんだ…
でも…前に進まなきゃいけない…
そう思った。
ただ生きることだけが…僕のできることだと思った。
能力者が戦いを挑んで来たら…
戦っても…必ず生き残る。
とは言ったものの…あれから1ヶ月…能力者と戦うことはない…
その代わり…変な人に絡まれる日々が始まった…」
桃弥「いやぁ!これからどこ行くん?
まぁ!わいは家で留守番でも良かった気ぃするんやけどなぁ…
にゃっはははは」
白斗M「今から10日前…
これからどうしようかと歩いていたときのことだった…」
間
白斗「さて…これからどうしようか…
コピーとは言え…
まだ土竜戦線の技しか使えない…
恐らく全部の技ではないし…
戦いたくはないけど生きるためには勝つしかない…
それに、能力者の見分け方なんてどうすれば…」
桃弥「う…ううぅ…」
白斗「ん…?声?」
桃弥「あ〜…」
白斗「土手の方から聞こえる…
あの…誰かいるんですか?」
桃弥「おるでぇ…」
白斗「あっ!いた!
大丈夫ですか!?
こんなところに倒れてどうしたんですか!?」
桃弥「いやぁ…実は…」
白斗「はい?」
桃弥「腹減った…」
白斗「はっ?」
間
桃弥「もぐもぐもぐばくっ!
もぐもぐもぐ!んぐんぐんぐ!」
白斗「すごい食べますね…」
桃弥「ひはー!むったもひゃててへんほんだから!(いやー!3日も食べてへんもんやから)」
白斗「あの…食べるか喋るかどちらかにしていただけますか?」
桃弥「もぐもぐもぐ!んぐんぐんぐ!
…ぷはぁ!いやぁ!すまんすまん!
ホンマに助かったわ!
ワイの名前は犀川桃弥!28歳や!
よろしゅうな!」
白斗「僕の名前は神村白斗…17歳です。」
桃弥「白斗?どっかで聞いた気がするんやけど…
まぁ気のせいやろ!にゃはははっ!」
白斗「なんなんだろ…この人は…」
間
白斗M「これが…桃弥さんとの出会い。
よくわからないけど…多分悪い人じゃない…
直感でそう思い…一緒に行動している。
行動した理由は1つ…この人も能力者だから…」
間
白斗「えっ!?
名前に色が入ってるって…
能力者!?」
桃弥「おう!せやで!」
白斗「実は僕もなんですか…」
桃弥「なんや!ほんまかいな?」
白斗「はい…僕と戦いますか?」
桃弥「戦う?あぁ!安心してくれてかまへんで?
白斗と戦う気はあらへん!
それに…わいの能力は…役に立たへんねん…」
白斗「役に立たないって…
どんな能力なんですか?」
桃弥「まぁ!口で説明するより見たほうが早いやろ?
見せたるわ!
色彩能力…風暖温波…」
白斗「右目が桃色に…いや…それよりも…こんな街中で!?」
桃弥「大丈夫や!
ワイの技は問題あらへん…
温風」
★人ぐらいの大きさの竜巻が白斗を襲う
白斗「えっ!?僕に向かって!?うわぁっ!?って…あれ…」
桃弥「どうや?あったかい風やろ?」
白斗「これが…桃弥さんの技ですか?」
桃弥「せやねん!強さも扇風機の強ぐらいや!
こんなんじゃ…人殺すどころか…自身を守ることさえできへんやろ?
さぁて!どないしたもんやろなぁ…」
間
白斗M「そんなことがあり…今僕達は行動を共にしている。
仲間…と言ってもいいものか、わからないけど…今は味方がひとりいるだけで…心強い。
また…彼はホームレス。家がない彼を…
僕は家においている。
親などは心配ない。
親にもしも迷惑がかかるようなことがあってはならないと…僕は学校をやめ…ひとり暮らしを始めた。
生活が裕福な家庭ではなかったが…
親が生活費を送ってくれている。
僕を送り出してくれるとき…親の顔は笑顔ではあったが…どこか引きつっていた。
きっと僕が怖かったのだろう…
こんな能力を持っているなんて…
怖がるのが普通だ。
いつか…平和な世界で家族と笑い合える日が…戻るのだろうか…」
間
桃弥「いやぁ!でもホンマに白斗には感謝やなぁ…
自分いい人すぎるわ!
ゆっくり寝ることもできるんやからな!」
白斗「それは最近はちゃんとふとんで寝てるからじゃないですか?」
桃弥「せやなぁ!ふとんで眠れて!
ちゃんと飯も食える!
こんな素晴らしいことあらへんで!」
白斗「そのうち家賃取りますよ?」
桃弥「堪忍したってやぁ!
ほら!わい、一応ホームレスやさかい!
金なんてあらへんよって!」
白斗「全く…
調子がいいですね…」
桃弥「そんな褒めたってなんもでえへんで?
あっ!アメちゃんいる?」
白斗「ホームレスなのにアメはあるんですか?」
桃弥「アホ!アメは関西人の大事なアイテムやで!」
白斗「そうなんですか?」
桃弥「せやでぇ!
あと、そこは出ないとか言っといて出てくるんかい!やろ?
真面目やなぁ!」
白斗「ぼくは関西出身ではないので…
それにそんなこと話してる余裕はないんですけど」
桃弥「せやな!
いつ敵が襲ってくるかもわからへん状況で…
こんな話してたらあかんで!」
白斗「桃弥さんがそれを言いますか?」
桃弥「まぁ!気にしたらあかんで白斗くん!
にゃははははは!」
リンネル「さて…そんな仲良さげに喋ってる余裕がいつまで持つかな…
その平和は…ほんの少しの平和でしかないことを理解しといてもらわないと…困るなぁ…
くっふふ…
おっと…次の相手が近づいてるみたいだ…
次の相手も…君の殺さずの戦いを貫くことができるのかな?
ねぇ…神村白斗くん?くっふふふふふ…」
桃弥「いやぁ!今日の夜飯も楽しみやなぁ!
白斗くん料理うまいんやもん!」
白斗「はぁ…せめて少しぐらいバイトしてくれないと困りますよ?
一人分だって大変なんですから!」
桃弥「せやからわかっとるっちゅーねん!
やいやい言ってたらモテへんで?」
白斗「優太みたいなこと言いますね…」
桃弥「優太?優太って誰やねん。」
白斗「いや…なんでもないです…」
桃弥「気になるやん!教えてぇなあ!白斗ぉ!」
白斗「だからなんでもないですって!」
央橙花「こんにちは。」
白斗「えっ?僕に話しかけてるの?」
央橙花「そうですよ。」
桃弥「なんや自分!
こんな女の子の知り合いなんておるんかいな?」
白斗「知りませんけど」
桃弥「なんや嬢ちゃん!
コイツになんかされたんか?
されたならワイに言えや?」
白斗「何もしてませんよ!」
央橙花「大丈夫です!
何もされてませんよ!
今から私が何かするかもしれませんが…」
白斗「なにかするって…えっと…どうしたの?
親御さんはどこ?」
央橙花「いませんよ。」
白斗「えっ?」
央橙花「いませんよ。
私が殺しちゃいました!」
桃弥「殺したって…嬢ちゃんみたいな子がそんな言葉つこたらあかんよ?」
央橙花「だつて…本当に殺したんだもん!えへっ!」
桃弥「なんやねんこの子…
笑顔でごっつい恐ろしいこと言うとるやん…」
央橙花「私の名前は麻宮央橙花!
橙色の能力者って言えば…わかるかな?」
白斗「なっ!?…能力者!?」
央橙花「そうだよ!
お兄ちゃん!私のために…………」
白斗「………えっ……」
央橙花「死んでよ…」(低めの声で)
桃弥「なんやこの子の雰囲気…
子供から出るオーラちゃうやろ…」
央橙花「色彩能力…焔陣烈火…」
リンネル「ついに始まったねぇ!
神村白斗!君の戦いを見せてよ!
ついでに桃弥くん!
死なないように…がんばって!くっふふ…
さぁ行こうか!!
特別な世界へ誘おう…
チェンジ・リベルター・ミール!!」
★白斗たちのまわりが1面真っ白になった。
央橙花「リンネル様が戦える世界に変えてくれた!
思う存分やれるね!えへへ!」
白斗「ちょっとまって!」
央橙花「なぁに!私はもうやる気満々なのに!」
白斗「なんで君は…僕を知ってるの?」
央橙花「あ〜…そのことか!
ん〜…なんでって…リンネル様に聞いてないの?」
白斗「何も聞いてない…」
央橙花「な〜んだ!知らないんだ!
お兄ちゃんはね…能力者たちから指名手配されてるんだよ!」
白斗「僕が…指名手配?」
央橙花「確か…リンネル様が言ってたのは…」
リンネル「今…ある一人の人間以外の皆の脳内に僕の言葉を送っている!
僕からのお願いだ!
僕が気に入っている人間!神村白斗を殺してくれ!
さすれば殺した者にはどんな願いも一つとならず全て叶えよう!」
央橙花「だったよ!確か!」
白斗「なんだよ…それ…理由は?」
央橙花「しらない!
多分能力者みんな興味ないよ!
願いさえ叶えばいいんだもん!」
白斗「そんなのって…ないだろ…」
桃弥「せや!思い出したわ!
公園で寝てるときに脳内に流れてきたんや!
白斗の名前が!」
白斗「そんな大事なこと忘れないでくださいよ!
桃弥「そないなこと言うたってしゃあないやないか!」
リンネル「気に入ってくれたかい?神村白斗?
僕からのサプライズプレゼント!
くっふふふ!
君はこれから色々な奴に狙われることになる!
思う存分…僕を楽しませてくれたまえ!」
白斗M「なんでリンネルは僕にそんなことを…」
白斗「いや…考えるのはあとだ!
とにかくやらないと…やられる!
色彩能力…白日分身!」
桃弥「よっしゃ!わいもやったるで!
白斗はわいを助けてくれた恩もある!
お嬢ちゃん相手に二人がかりはちょ〜っと大人気あらへんけど!
覚悟しいや?
色彩能力…風暖温波!」
央橙花「別にいいよ!
私は全員を殺すつもりで戦ってるんだもん!
そのほうが楽だし!!えへ!」
白斗「桃弥さん…殺したらだめですよ?」(小声)
桃弥「なんやて?こっちがやられてまうやないか」(小声)
白斗「僕は親友と約束したんです。
少なくとも気絶させるだけでいい…」(小声)
桃弥「ようわからへんけど…
了解や。」(小声)
央橙花「なにこそこそ喋ってるの!
私を殺す作戦会議?」
桃弥「そんなんじゃあらへんわ!
さっさとかかってこいや!」
央橙花「私からいいの?」
桃弥「と見せかけて先手必勝や!
風針!」
★風でできた針を風に乗せ央橙花を狙う
央橙花「遅いよ桃色のお兄ちゃん!」
桃弥「風の針を避けたやと!?
やっぱ、わいの風じゃ遅すぎるんや…」
央橙花「焔烈踵落!!」
★人形の炎の踵落としが炸裂
桃弥「どわっ!あっぶな!?
なんやねん!あの炎!
まるで生きてるみたいやないか!
なんで人の形した炎が踵落としてくるねん!」
央橙花「まだまだいくよ!
焔列雨!」
★細かい火の雨が降り注ぐ
桃弥「なんや!?
火の雨や!?くっそ!?よけれへん!?」
白斗「土瞬!」
★桃弥の体を砂が覆い隠させる
桃弥「どわっ!?なんや!?」
央橙花「砂に紛れて消えた?」
白斗「僕の技だ…
桃弥さんを守るために砂に紛れさせて消えさせる。
この技…自分以外にもかけれるらしいね。」
央橙花「なに?
それを今知ったの?
もしかしてはじめて戦うとか?
フフ…リンネル様が気に入る理由がわからないわね!」
白斗「はじめてじゃないけど、僕にも理由があるんだ。」
央橙花「そうなの?
まぁいいけど!」
桃弥「なんやねん今の!?
めっちゃびびったわ!
凄いやないか白斗!」
白斗「まだ終わってませんよ!」
桃弥「そうやった!」
間
リンネル「いやぁ!いいねいいね白斗くん!
そうやって少しづつ強くなってくれると…
見てる僕も楽しくなる!クッフフ…
確か人間界にそんなゲームが…
そうだ!RPGって言ったっけ!クッフフ…
僕あのゲーム好きなんだぁ!」
間
桃弥「よっしゃあ!わいの最大奥義見せたるわ!」
央橙花「楽しみ!どんな技なんだろ!」
白斗「桃弥さんの…最大奥義…」
白斗M「そんなすごい技が使えるのだろうか…」
桃弥「余裕こいてるのも今のうちやで?
……暖かな風の妖精よ……
汝、我の元に降り立ち、我の思う儘に牙を向け。
舞いて彷徨うヴェイン。……風暖温波!!」
★数秒の静寂ののち、巨大な台風のような風が央橙花を襲う
央橙花「何もおきな…なにこれ!?
巨大な台風…アンタの技にこんなのがあるなんて!?」
桃弥「どうや!
能ある鷹は爪を隠すや!」
央橙花「いやぁぁぁぁぁぁ!!」
白斗「す…凄い!?
こんな技があるなんて…」
桃弥「どや?ワイの最大奥義や!」
央橙花「焔家!」
★炎の家が央橙花を守る
桃弥「なんや!?炎の家やと!?」
央橙花「フフ…フフフフ…
どう?私の家かわいいでしょ?
叫んだのはただの冗談!えへっ!
まぁ…ちょっと痛かったですけどね!
ふふ…」
白斗「あんな大技を防いだ…」
リンネル「あんなので負けたら面白くない!
なかなかいいじゃないか!
間宮央橙花!
君みたいな人間がいることは素晴らしい!
君は、選ばれるべくして選ばれた!
それにどう対抗する?!
ぼくの白斗くん!
クッフフ…」
央橙花「さぁ!続きだよお兄さんたち!」
白斗「ちょっとまって!」
央橙花「またなに?せっかく盛り上がってるのに…」
白斗「話を聞いてくれ!
僕らは君と戦う気はない!
なんなら殺すつもりも毛頭ない!」
桃弥「せやで!お嬢ちゃんと戦う意味なんてなんもあらへん!
ワイらは生きたいだけや!」
央橙花「はぁ?何言っちゃってるの?
そんなの知らないよ!
殺すつもり無いって何?」
白斗「僕は…生きるために戦ってるだけだ!
きみだって人を殺したりなんてしたくないはずだ!そうだろ?」
央橙花「はっ?
ふふふ…あははははは!」
桃弥「なんや…なにがおかしいんや!」
白斗「君は…なんで戦うんだ?」
央橙花「はぁ…そんなに気になるなら教えてあげる。
私はね!虐待を受けていたの!
去年まで!」
白斗「去年までって…まさか!?」
央橙花「そう!
この能力を手に入れて、お母さんを殺したの!
エヘっ!
私はすごく辛かった!
トイレはペット用!叩かれたり蹴られるは当たり前!
ご飯は常にドックフード!
食べれるだけ幸せだって言われ続けて、そう思い続けてた!
でも生きていて周りが見えてきて理解した。
私の家は普通じゃないんだって!
それを知ってから文句を言ったわ!
そしたら暴力はエスカレートした
最初は毎日泣いてた!だけど外ではお母さんはすごくいい人!
誰も気付いてくれない!誰も助けてくれない!
だから私は毎日笑っていようって決めた!
それでも暴力がなくなることはなかった!
私はこのままいつか殺されるんだって思った!
でもね…あるときお母さんが話してるの聞いたの!
私は…お母さんが強姦されてできた子供だって!
強姦の意味も調べた!意味はなんとなく理解できた!
だからお母さんは私が憎いんだって知った!
きっと私を産んだのも、私を痛めつけるためだったんだって!」
桃弥「なんやねんそれ…」
白斗「残酷すぎる…」
央橙花「フフ…あっはははは!」
白斗「央橙花…ちゃん?」
央橙花「そんなときだった!
リンネル様が私に力を与えてくれた!
お母さんにそこまでされたら、
私だってゆるせないよ!
憎いよ!!
だから私は!お母さんを殺すことに決めたの!
生きたまま火あぶりにしたの!」
桃弥「そんなアホなことが許されるんかい…」
白斗「でも…もうお母さんを殺めてしまったなら…戦う必要はないんじゃない?」
央橙花「違うの…そうじゃないの…」
白斗「何が違うの?」
央橙花「お母さんを生き返らせて…もう一度私が殺すの!」
白斗「2回殺す?…そこまでして…」
央橙花「お兄ちゃん達にはわからないよ!
きっと幸せな家庭に育ったんでしょ?」
白斗M「確かに僕は…この戦いが起きるまでは幸せだった…
この子の気持ちを理解したいけど…できるわけもない。」
桃弥「……アホぬかせ……」
白斗「えっ…」
桃弥「アホぬかせ!
どないな理由があったってな!
親に手をかけるなんてしちゃあかんねん!
それが正当化されるなんてまちがってるんや!」
央橙花「そうだったとしても!
私はこの願いを叶える!」
桃弥「なんでや…なんでそないなこと言うねん…
確かにお嬢ちゃんの親はろくでなしやったかもしれん!
せやけどな…最初は愛そうと努力したはずや…
少なくとも…最初は親子になろうと努力したはずや…
どんな理由があったって…自分の腹ぁ痛めて産んだ子や!
最初からそんなことのために産んだりするわけあらへんやろ!
央橙花ちゃんの対応一つで…変わることだってあるんや!
子供が親を導いてやらなきゃあかんときもあるんや!
ええやないか!
生き返らせて幸せな家族を目指したらええやん!
誰かを憎んで幸せになることなんてあらへんねんねん!
恨みや憎しみはな…新たな恨みや憎しみしか産まへんねん!」(涙を流しながら)
白斗「桃弥さん…」
央橙花「うざい…うざいうざいうざいうざいうざいうざいうざい…うざい!!!
私に説教?アンタ何様なの?
私はアンタたち二人を殺して…親をもう一度殺す!
だから死んでよ!
汝、恨みの業火を渡り歩き…
汝、憎しみの雨に濡れていく…
終わりなきインフィニティ!
焔陣烈火!!」
★地面が燃えさかり、大きい火の玉の雨が降り注ぐ
桃弥「さっきよりでかい火の玉の雨!?こんなん避けきれへんぞ!?まわりは火の海やし!?」
白斗「こんなん僕の技じゃどうにも…」
桃弥「くっそ!間に合えや!
風喬壁!」
★風で覆ったドーム状のバリアを貼る
白斗「桃弥さん!?」
桃弥「持ちこたえてくれや…」
央橙花「無理ですよ!そんな薄い丸い壁じゃ防ぎれません!」
桃弥「あかん…」
白斗「ぐはっ!」
桃弥「ぐぁ…」
央橙花「ふふふ…吹っ飛んでしまいましたね…」
間
リンネル「あらら…これで終わりなのかなぁ…
白斗くんがここで終わってしまったら…
僕の楽しみがなくなってしまうんだけどねぇ
クッフフ…殺すことも無く…死んでしまうなんてつまらないよ…」
間
白斗「ぐっ…なんとか生きてるか…」
桃弥「くっそ…間に合わへんかったか…」
白斗「桃弥さん…無事でしたか…」
桃弥「ふっ飛ばされて…体中痛くてしゃあないけどな…」
白斗「桃弥さんのおかげで…これだけで済んでるんですよ…
いって…腕が動かない…」
桃弥「あかん…これ折れてるやないか!」
央橙花「まだ生きてたんですか?」
白斗「央橙花ちゃん…」
央橙花「とどめを刺してあげますよ!」
桃弥「なにしとんねん…」
央橙花「ん?なにか?」
桃弥「なにしとんねん!!
自分やったらあかんことしたな…」
白斗「桃弥さん?」
桃弥「ワイはな…バカにされようが…
アホやと言われようが…何も気にせえへん!
せやけどな!ワイのダチ傷付けたら…例えガキでも許さへんわ!」
央橙花「怒ってるの?
でも私を倒せるの?あなたの能力で…」
桃弥「今のままではあかんねん。
せやけどな…言ったやろ?
能ある鷹は爪を隠すんやで?
この力使うと…体力大幅に持ってかれて…
当分動けへんようになる。」
央橙花「何を言ってるの?
パワーアップでもするって言うの?あっはははは!!
アニメの見過ぎじゃない?
それだったら私にも使えるはずじゃない!」
桃弥「それがわからへんねん…
せやけどな?この力は加減ができへんねん。」
白斗「それって…」
桃弥「殺してしまうかもしれんねん…」
白斗「だめだよ白斗さん!
殺したりしたら…」
桃弥「ええんや!
ワイはもう…ひとり能力者を殺してるんや…」
白斗「えっ!?」
桃弥「その話はあとや!
これで終いにしたるわ!」
央橙花「やってみなさいよ!
それが嘘かホントか…私が見てあげる!」
桃弥「真色彩能力…デスペルタル!」
白斗「両目の色が桃色に…」
央橙花「はっ?なにそれ…
両目の色が変わる能力者なんて見たことないわよ!」
リンネル「クッフフフフフフ…
そうか…この桃弥って奴はデスペルタルに目覚めてるのか!
でもおかしいな…ある条件で目覚める能力のはずなんだけど…
う〜ん…既に白斗くんは目覚めてもおかしくないんだけどなぁ…
えっと…説明書説明書っと…
僕が作った説明書なのにすぐ忘れちゃうんだよなぁ!クッフフ!
この説明書は一度書いたら例え僕でも変更不可!
あったあった!
そっか!そうだった!
いくつか条件があるんだった!まぁいっか!
白斗くんもデスペルタルに目覚めないかなぁ!
クッフフ…」
白斗「桃弥さん…」
桃弥「ワイに任せとけや…」
央橙花「なによそれ!
いいもん!その程度で負けるわけないもん!」
桃弥「他にこの力を使える奴がおるのかすらわからへんけど…ワイのデスペルタルはこうや!
風針!」
央橙花「さっき避けられたの忘れたの?
こんなのぱっと…ぐはっ!
えっ…当たった…ぐっ…いたっ!?…
なに?なんなの?」
桃弥「どや?ワイのデスペルタルはな…
普段の能力の3倍の威力で使えるんや!!」
央橙花「な…なによそれ!
そんなのずるいじゃん!」
桃弥「ズルいもへったくれもあらへんねん!
嬢ちゃんは一番やったらあかんことをしたんや…
天国でお母さんに謝るんやで…」
白斗「だめだ!…ぐっ…腕が…」
央橙花「いや…嫌だ!嫌だぁ!」
桃弥「逃さへんでぇ!
風紐!!」
★細い風の渦が紐状に変わり央橙花の足を捉える
央橙花「きゃあ!足が動かない!
なにこれ…風でできた紐?」
桃弥「暖かな風の女神よ……
汝、我の元に現れ、我の思う儘に暴れ狂え…
踊りあかすソノールス。……真・風暖温波!!」
★地響きがおき、それと同時に巨大な台風が一直線に央橙花を襲う
央橙花「いや…いや…いやぁぁぁぁぁ!!!!」
桃弥「来世では…家族と友達大事にせえや!」
白斗M「僕の目の前で…小さい女の子が赤い綺麗な血しぶきを風に乗せ…裂かれて行く姿を呆然と見ながら…僕は心の中で…こんな光景をあと何回見るんだろうと…
絶望と、悲哀と、嫌悪感を抱いていた。
それと同時に…もしかしたら央橙花ちゃんは…
この地獄のデスゲームから救われたのかもしれないと思った。」
桃弥「はぁ…はぁ…はぁ…
あ〜…疲れたわぁ…」
白斗「大丈夫ですか!?」
桃弥「大丈夫なわけあらへんやろ!
それよりも腕折れてるんやから…病院行かんとなぁ…」
白斗「そうですね!…ってあれ…」
桃弥「どないしたん?」
白斗「腕が…動く…」
桃弥「なんやねんそれ!」
白斗「リンネルが作った世界から開放された瞬間…腕の痛みがスッと消えたんです。
擦り傷とかはまだ痛むけど…」
桃弥「わけわからへんわ!
どうせなら体力も回復させてほしいわ!」
白斗「本当ですね…
あっ!…そういえばなんで能力隠してたんですか?」
桃弥「簡単なことや!
白斗くんが実は危ないやつやったら…わいが止めなぁアカンと思うただけや!」
白斗「なるほど…
まぁ…こんな戦いの中じゃ…隠すのも手なのかもしれませんね。」
桃弥「とりあえず…白斗くんの家帰ろうや!」
白斗「そうですね!」
間
リンネル「クッフフ…
それは無理な相談だよ!
回復させてたりしたら…
僕が面白くないし!
この世界から通常世界へ戻ったら…大きめの怪我は治るように設定されてるからね!
死なない限りは問題ないんだよ。
クッフフ…
今回は助っ人のおかげで助かったらしいけど…
白斗くんが生きてれば無問題だよね!クッフフ…あっははははは!!」
間
白斗「そのあと…家に帰り…桃弥さんの話を聞いた。
桃弥さんの婚約相手が…能力者に殺されたらしい。
そのときに…脳内に声が響き…この能力に目覚めたのだという。
僕も親友を能力者に殺され…やっと能力に目覚めたぐらいだけど…
デスペルタルに目覚めるスイッチは…人それぞれ違うのかもしれない…
これからもまだ…この戦いは続くのだろう…
そんなことを考えなら、その夜、
僕は力の限り…生きていくことだけを夢見て…
眠りについた」