何で俺だけ「予想以上の」
一斉に始まりの街からプレイヤーが出てきた。一斉に、である。その数はと言うと。
「うそやん・・・数えきれないんだが?マジもんでこれだけの人数が集まったって嘘やろ?プレイヤーがゴミの様だぁ・・・」
その青点を観察していると既にぽつぽつともう既に少しづつ消え始めていたりする。
バトルロワイヤルは始まっているのだ。こんな適当に決めたルールに従ってプレイヤーが殺し合いをしていると。
「本気過ぎるだろプレイヤーの皆さん・・・あ、ミャウちゃん実況お願いします。どんな状況そっち?」
「はい、私は今上空から愚か者どもを観察しておりますが、まあ、乱戦、と言っていいでしょうか。一部の者たちは協力し合って塊となり、そう言ったばらけている者たちを連携で仕留めていると言った所です。」
「その中でどこか突出した強さのパーティとかは?」
「この状況ですとそう言った目立つ者は・・・あ、一つだけ見つけました。そのパーティは1パーティのみの構成のようです。誰一人欠ける事無く集団の中を突破しました。」
集まったプレイヤーの数は招待状をばら撒いた数から計算してみても俺の予想していた数から大幅オーバーな数を叩き出している。
多分コレは噂が噂を呼んだのだと思われた。それは前回、プレイヤー誘拐をした件がある事も一因だと考えられる。これでどうやら一気にここまで参加人数が膨れ上がったようだ。
「うわあ、千人は下らないじゃん?これだけの数、どうやっても俺じゃ捌けないぜ・・・大丈夫かよ?俺の心配じゃ無くてプレイヤーたちの方が心配じゃん。」
俺から発したルールは「8」と言う数字で、城に付くまでの道のりで、生き残り、と言うポイントだけ。
コレがもし、プレイヤーの中で解釈が変わり、勘違いでいの一番に魔王の城に辿り着いたモノが出場権獲得!みたいになったりすると余計に荒れる事になるだろう。
そして俺のその予想は当たったようで。どうにも解釈違いをしたプレイヤーが幾つか現れたとミャウちゃんが連絡してくる。
「どうやら先程のパーティに続いて集団の中から三十人が抜け出しました。街の出口ではまだ混戦が続いていますが、その三十人を追いかけるパーティがまた出てきたようです。その数は増えて大体百人はいます。」
俺が考えていたのは「レース」では無い。しかしプレイヤーたちは独自のやり方でこの俺の思い付きに参加をしていると。
バトルロワイヤルには変わりないが、しかして生き残るのに集団から抜け出すと言う点は大きなアドバンテージにはなるだろう。
混戦よりもコントロールしやすい状況を自分たちで生み出す。コレは工夫だ。ルール以外の部分でそうやって自分たちで考えた方法で生き残りを賭ける。大いに結構だ。
だが、勘違いも中には絶対に居るはずである。集団から抜け出したパーティを追ってもしかしたら「え?何で?城に辿り着いた順?」と。
これ程の数、人がいるとそう言った勘違いを他人の行動からしてしまう者も現れるはずだ。
「一番最初に抜け出したパーティは混戦の外側から攻撃、離脱を繰り返しており、どうやら戦況の把握が得意である様子です。逐一移動して集中攻撃をくらわない様にと立ち回っています。なかなかに侮れない奴らです。しかし・・・」
ミャウちゃんは次には言葉を濁す。その内容は。
「どうにもその後に続いて混戦から抜け出た者たちは城へと向かっています。しかも、先を争うように、です。どうやら・・・」
「うん、分かる。分かるよ。そいつらは多分俺が一番乗りだ!とか口走ってるんじゃないかな?」
「魔王様の御慧眼、感服いたします。その通りです。」
俺はあちゃー、と思う。これだけの数いたらそりゃ、そう言った奴らが出て来てもおかしくないと。俺の考えは外れなかった。




