攻略!悪魔王編!「どうやらここまで」
魔王が言うにはもしかするとこの第十悪魔は「パワードコア」のゲーム開発者たちが係わってるんじゃないのか?と考えたらしい。
ソレもコレも「コア」の出て来た時の様子が余りにもトラウマを刺激して来た事で魔王はその確信が一気に出来上がったそうで。
「俺背後しか見て無いんだけどさ、「コア」のデザインも何と無く似てるっぽかったんだよね。ソレで・・・」
「もしかしたら分体の方もそっち系で攻めてきている可能性があるって?」
「そう、ソレで、俺のトラウマにシリーズ「5」のボスもいる訳だけども・・・」
「・・・作戦立てようか。ソレと、その「5」のボスの事も詳しく聞かせてよ。」
この後はこの場に全員集まって会議をした。分体が出現しそうな場所、そしてその魔王がトラウマだと言った「パワードコア5」のボスの特徴などなど。
そして話し合いの最後にもしこの「5ボス」予想がそのまま的中したら一番面倒で最悪なパターンになると魔王が口にする。
「ソレを完全に封じて初手で最強の一手で仕留めないと泥沼になりかねないから、俺とミャウちゃんだけで行かせて欲しいんだ。こっちを狙ってるターゲットがブレると向こうの動きの予測が困難になるから。」
「うん、まあ、それは良いよ。僕じゃまだかなりの無理がある。戦力になれそうも無いからね。「コア」で殺されそうになってるし。ちょっとコレ、トラウマになりかけそうだったし。」
もう僕はここまでだ。強さが全く足りていない。今回はイレギュラー的展開だったとは言え、それでも魔王さえいれば勝利は確実などと思っていた僕の思考も甘かったと言わざるを得ない。
緊張感が僕の中にまるで無かったからこそ、あれ程迄に追い詰められた、殺されかけた。
こうして魔王とミャウエルのコンビが第十悪魔を倒す為に再び城の中を進んで行く。その後ろ姿を僕は見送った。
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「じゃあミャウちゃん、作戦はそんな感じで宜しく。」
「はっ!このミャウエルの全てを以って敵に隙を作り出してご覧に入れます!」
ミャウちゃんは俺に頼られて気合を入れる。今から「逆さ城」玉座の間に入るのだ。
ここには「コア」が出て来たからそのまま分体の方も出て来るだろうと思っての事だったが。
「・・・いないけど、居るな。このまま踏み込んだらボス戦突入っぽい。」
静けさが満ちている玉座の間。「コア」が出て来た穴はそのままになっている。落下して壊れた玉座が転がっていて何だか哀愁がそこに漂っている様に感じられる。
そしてその光景に俺のトラウマがまたしても引き出されていく。
(おいおい・・・確かこの光景は覚えがあるってば)
増々、と言うか、完全にこれはパワードコア開発陣、開発者が係わっていると俺の中で決定に。
「ミャウちゃん、準備は良い?それじゃあ突入するよ。」
そう言って俺は歩き始める。玉座の間の中央部へと。ミャウちゃんもコレに続く。
そしてどうにも中央に踏み込んだと思ったらサイレン?警告音?がけたたましく鳴り響き始めた。