表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
何で俺だけ  作者: コンソン
嵐が始まる
582/638

攻略!悪魔王編!「気にすれば気にするほど」

 ソレは余りにも薄く、そして小さな目立たない「罅」で。


「・・・他のタイルには傷一つ無い綺麗なモノなのに?」


 もしかしたら雑魚悪魔と戦闘をした時にでもその余波で出来たのか?と疑ったが。


「一度リセットされてからここはまだ戦闘をしていない部屋だ。前は廊下で戦ってできた破壊痕があったけど、リセット後はソレも無くなってるのに?」


 不自然過ぎた。何処までも見つけにくいその「罅」は。リセット後は全てが綺麗に元通り、そのはずなのにこの小さな「罅」が残っているのはどう考えてもおかしい。

 ここまで執拗に気にしていなければ「そんなモノ」としてスルーしてしまいそうなその「罅」を僕は「まさか?」と追及する。

 別の部屋に移動したのだ。同じモノが無いかどうかを確かめる為に。そして。


「・・・あったぞ?部屋の構造上、同じ場所に同じ様に?コレ、部屋の扉を開いたままにしておくと絶妙に見えない位置に「罅」が隠れるな・・・」


 観察して行けば行く程にあからさまに怪しくなっていくその「罅」。

 そして続けて僕は三つ目の部屋に入る。するとそこにも。


「今度は別の場所にあるのか。窓際、しかも微妙に視界に入り辛い位置に隠れてる。次を探してみよう。」


 四つ目の部屋にも三つ目と同じ場所に、箇所に「罅」がある。探せば探す程にこれには確信するしかなくなる。


「一つ目に入った部屋と次の部屋は全く同じ所に罅。三つ目と四つ目の部屋も同様に。でもこちらは窓際・・・何かしらのパターンがあるのか?」


 検証してみなければならないだろうこうなれば。今現在で他のヒントらしきものも見つかっていないので、コレに縋るしかないと言った現状でもある。

 僕は調査をしている魔族たちにこの事を教えて「不自然に入っている罅」を探して貰う事に。

 その説明の為に最初に見つけた「罅」を見て貰った。そしてもしかしたらそう言った特定の部分以外にもこの「罅」はあるかもいれないとも追加で付け加えておく。

 壁や柱などにもこの「罅」が隠される様に、もしくは視界に入り辛い部分に存在するかもしれない。


「さて、これが何に繋がるかだな。どう考えても見つけ辛いコレがヒントなのか、或いは誘導トラップなのか。運営は意地が悪いか、そこまででも無いか。コレでハッキリと分かりそうだ。」


 見つけたからと言っても、その後に何も分かりませんでした、になってしまっては意味が無い。

 他にもヒントになりそうな情報は集めて、精査して、そして有用なモノであるかどうかを検証しなくちゃいけない。

 地道過ぎる活動だ。きっと普通のプレイヤー、そしてエンジョイ勢などは即座にコレに飽きるだろう。

 この「逆さ城」に何時までも閉じ籠っているよりも、もっと別の場所で魔物と戦ったり、ダンジョンと言う迷路でドキドキしたりしていた方が楽しいだろうから。


「ゲーマーを舐めちゃいけないんだよねぇ。そして僕はこれよりも、もっと理不尽な目に遭うゲームも数多く遊んできたんだ。この程度で諦めたりしない。それに。」


 調査隊の魔族たちが協力してくれているのだ。完全ソロでこの「逆さ城」を攻略している訳じゃ無い。

 頼もしい助っ人、戦力が多く居てくれて寧ろイージーモードと言って良い状況なのだこれは。


「それなのにクリアできませんでした、何てのは、ダサいってもんだよ。」


 こうしてこの「罅」以外にも何か見つけられるモノが無いかどうかを探す為に僕も動き出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ