攻略!悪魔王編!「3歩進んで2.5歩下がる」
今の所順調に雑魚悪魔を掃除して進んでいる。各部屋に残っている罠やギミック、スイッチなどはミャウエルや精鋭兵たちが発動、及び解除などをして残さず全て片付けている。
そうしてこの「逆さ城」の最上階?地下?と言える広間に到着した時にはそれら全て処理されていた。
「さて、皆は二人一組になって捜索。コアと分体を見つけてきて。予想が外れていた場合か、或いはもしかして見逃しなんかもあるかもしれないからそこら辺も注意して探してきてね。」
魔王がそう言って精鋭兵たちを散開させる。ここまでに取り残しは無いと思うのだが、しかし最後のスイッチを押した後にこの場にコアも分体も出てこないし、何も変化が一切感じられないので捜索に当たらせるのである。
「まさかテキトーに解除をしてもダメだったりして?決められた順番を守って、決められたスイッチを押して行くとか?」
僕は今更にそんな思い付きを言葉にする。もしかしてこの思い付きが合っていたのだとしたら、それ以外のギミックや罠は囮、嘘、隠蔽の為のモノだったと言った結論になるかもしれないのだ。
「えー?ソレは早く言って欲しかったんだけどケンジ。うーん、でもそれ位難解じゃ無いとラストの謎解きとは言えないかー。第九も結構ムズイと言えばムズイ方だったよねー。何だろ?閃きって言うの?あれが無ければ謎が解けないって言う感じ?」
魔王のテンションが少しづつ下がってきている。どうやらもしコレで第十悪魔が出現しなかったら?と考えてしまった様だ。
魔王としては流れ的にここで悪魔が出現、それを僕と一緒にやっつけて、はい、イベント終わった、次だ次。とテンポ良く行きたかったんだと思う。
ソレがここに来て勢いが止まる様な流れになっているので魔王はこの待ち時間でモチベーションが著しく下がっていくのを自覚したんだろう。喋る言葉に勢いが無い。
「おそらくは謎解きのヒントも城の内部の何処かに混じってるんだと思うんだよね。罠ばっかり、ギミックばっかり目立つからそこら辺に注意がいっちゃって、もしかしてどこかすっぽ抜かしてる可能性あるね。」
最初からここの「逆さ城」はそれこそ数が多い。罠、ギミック、スイッチ、隠し扉、隠し通路、などなど。
それらがアレもコレもと連動している部分もあったりして解除したり、起動させたり、発動させたり、移動させたりと言った部分が複雑に絡んでいた。
「魔王様、城の隅々まで捜索を完了したようですが、どうやら出現している様子は無いとの事です。」
暫く経ってからミャウエルが捜索に出ていた精鋭兵たちの報告を纏め上げて魔王に報告をした。ソレも中身は芳しくない報告である。
「あー、振り出しに戻ったけど、まあ、一歩前進したと思おうか。ここの調査はもっと時間と労力を掛けないと駄目っぽいね。もう少し目を向ける角度も変えて調べないといけないな。今日の所はもうコレで帰還しよう。」
魔王はそう言って「てっしゅ~」と口にしながらトボトボと歩く。
既に雑魚悪魔はほぼ全て倒してあるので気を抜いて歩いても安全だ。
とは言え、魔王をどうにかできる雑魚モブ敵なんて存在しないだろうが。
「アレ?城をぶっ壊すとか言ったのは何だったの?」
「え?冗談だけど?」