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何で俺だけ  作者: コンソン
嵐が始まる
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攻略!悪魔王編!「とうとう訓練本番らしいです」

「あー、ここからが訓練本番って事なのね。ミャウちゃん何処までプレイヤーを追い詰めれば気が済むんだろうねぇ?」


 魔王がそんな呑気な事を口にした。僕にはこれが信じられない。魔王気楽過ぎないか?と。


「え?ちょっと待って?ホントに居たの?いや、可能性はあるってくらいじゃ無かったの?多くない?」


 僕は驚きの声を上げる。プレイヤー2パーティ分だ。この「光の力」が一斉に放たれたら幾ら何でもこちらに被害が、死人が出るのでは?と心配になってしまう。

 たかが訓練、されど訓練、などと言っている場合では無い。僕はそう言って直ちに対応に当たっている担当者を引き下がらせるべきだと魔王に訴えたが。


「うーん?ウチの魔族たちにはちゃんと言い聞かせてるから危なくなる前に即座に撤退は選ぶと思うよ?それにこれまでに「光の力」を使うプレイヤーとの戦闘は一度?してるけど、一人も犠牲者出て無いからね。楽観してるだけって突っ込まれるかもしれないけどさ。ミャウちゃんの事は信頼してるからねー。」


 僕は一人のプレイヤーとして「光の力」の脅威に思考を置けば良いのか。

 それともこれまでこうして世話になって来た魔族の強さを信じれば良いのか分からなくなる。


 立場的に言えばプレイヤーとしてこの「光の力」の威力の事を信じたい。そうなると、だ。

 魔族特攻、魔王特攻の効果があるのだから幾ら何でもミャウエルが緻密な作戦を組んでいたとしても危ない場面、予定外、予想外などが起きて危機に陥る事もあるのでは?と。


 しかし僕は散々この「魔王国」で魔族の事を見て来ている。実際にその強さもこの身で実感していて信頼をしていた。

 なのでここでプレイヤーが「光の力」を使える様になってもそこまで心配する必要も無いのかな?とも思えてしまう。

 プレイヤーがどれ位強化されるかに因るが、魔族側には一人も犠牲者は出ないかも?と。


「で、どんな作戦でミャウちゃんはプレイヤーを封じ込めるつもりなの?」


「はっ!先ずは第一段階はプレイヤーを壁で閉じ込め続ける作戦であると聞いております。」


 魔王が聞いた質問に対して報告に来た魔族がそう答える。

 コレに僕も魔王も「んん?」と疑問が浮かんだ。そんな作戦で大丈夫か?である。

 しかしここで「閉じ込め続ける」と言った部分が頭の中に浸透する。そして第一段階であり、まだまだこの後にも作戦は用意されていると。


「え?でもそれって土魔法でって事?ソレって上手くいくのか?」


 僕は思わず声を上げてしまったが、魔王はどうやら何かコレに思いあたる節でもあった様で。


「あー、何か随分と前にドタバタと何か準備してたみたいだったんだけど、今回の件の事だったのかな?」


 どうにもこの第一段階「閉じ込め作戦」は相当な以前より準備がされてきていたらしい。

 確かに考えれば防衛は普段から考えていなければならない事で、そして事前準備を怠ってはいけないものだ。

 プレイヤーが攻めてくる、と知ってから用意していたら間に合わないのだ。訓練だって即席で済ませて「ハイ、本番」とはならないだろう。

 前々からこの「閉じ込め」は案が出されており、設置準備も万端に今日のこの「訓練」で実践テストと言った感じになるのだろうか?


「ねぇ、それでも簡単に突破されちゃうんじゃないの?閉じ込め続ける、とか言ってるから時間稼ぎの作戦?もしくはプレイヤーの消耗を誘うのが前提とか言う感じなの?」


 プレイヤーの持つ「光の力」がどれ位の威力が出るのかはまだ不明だこの時点では。

 なのでその攻撃で壁は脆くも簡単に破壊されてプレイヤーたちの歩みを阻めないのでは?と。


「まあ良いじゃない。全てミャウちゃんが計画立ててる訳だから。事が終わった後のリザルトで詳細を説明して貰おうよ。」


 どうやら魔王はミャウエルが失敗する、敗北するなんて事は微塵も思っちゃいないみたいだった。

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