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何で俺だけ  作者: コンソン
嵐が始まる
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攻略!悪魔王編!「正直言って、やり過ぎ」

 さてショッピングモールでの店ではプレイヤーへの店舗貸し出しなども行っており、その賃貸料なども「魔王国」の運営資金として入って来ている。

 ドワーフの作り上げた巨大都市の方でも店舗貸し出しは行われており、そちらからの賃貸収入も莫大な金額になっていたりする。


 そんなショッピングモールを変装で姿を変えた俺とミャウちゃんが歩く。周囲のプイレイヤーに一切バレたりしていない。


「うわー、千◯屋かよ。見た事無い果実が沢山並んでらぁ。」

「は?靴専門店?何で?」

「マッサージの店まであるな?は?あっちは眼鏡の専門店?どうなってるの?」


 俺は施設内を歩きまわりながら「ここ、ゲームの中だよね?」と疑問が大量に浮かび上がってくる。

 何せこのショッピングモール、現実のそれと本当に中身が近過ぎるのだ。


 さて千◯屋であるが、並べられたフルーツは能力アップのバフが掛かる果実であるらしく、それがフルーツタルトやフルーツケーキ、或いはシャーベットアイスに加工された物まで売っているのだ。生絞りジュースまである。

 当然甘いもの好き、女性プレイヤーが殺到しており、ゲームの中だから幾ら食べても太らないと言う事でちょっとした騒ぎとなっているくらいである。

 当然そう言った品も食べれば能力アップのバフが掛かるので大量購入するプレイヤーも多く見られる。

 まあ相当良い値段がするものであるし、購入には数量限定もされていて多くのプレイヤーの手に入る様にと売る側も工夫していたりする所がなんともはや。


「まあどうやらウチの者が開いてる店らしいから、その売り上げは「魔王国」に入るんですけども・・・」


 その店の店員を見て俺は「どっかで見た顔だなー」と思っていたら、前に何度か会議などに出て来て会議録を取っていたエルフだった事を思い出し「うわ・・・」と驚いたりしている。


 マッサージ店はと言うと、どうやら現実にあるコースと同じモノである。しかしこれらは何とバフが掛かるのだ。

 腕や手のマッサージだと腕力が上がる。足、脚のマッサージだと瞬発力やその速度が。

 背中や腰などになると体幹バランス、及び体力の向上。頭皮マッサージとなればどうやら思考速度と魔力が少量上がるらしいのだ。

 そして全身マッサージになるとそれらが総合、かなりの戦闘力アップにつながると評判で予約殺到と言った事になっているらしい。

 それなりのお値段するにも関わらずこれらのバフ効果が一日中続くとあって団体客がこぞって予約を入れようと必死になっているらしい。しかしくじ引きでの抽選であるらしく、ハズレて悔し涙を呑むプレイヤーが続出しているとか、いないとか。

 運良く抽選が当たったプレイヤーはバフを受けてダンジョン攻略、ボスへの挑戦、或いは未知のフィールドへの冒険などをしているという事である。


「ソレをウチのドワーフがやってるって・・・なんか違くね?いや、儲けてるのなら良いんだけど。・・・いや、良いのか?」


 この店の売り上げも「魔王国」の収入になっているのだが、もう訳わからない。

 俺はこのマッサージ店のドワーフたちに聞きたい。「ソレで良いのか?」と。

 お前ら鍛冶が得意なんじゃ無かったのか?そっちの方は一体どうなってるんだ?と。

 さてプレイヤーには女性も当然いる。なのでこのマッサージ店には女性ドワーフも従業員として働いていたりするのだ。もうこれには笑うしかない。


 ここショッピングモールには食事処も存在する。それらの店舗の多くはやはりウチの経営で。

 そこでの食事は俺が遊び半分、本気半分で魔王国に広めた料理が。

 西洋料理、中華料理、日本料理、ベトナム料理、ジャンクフード、高級フレンチも、粉物もある。その他もろもろ、本当に種類豊富だ。


「正直言って、俺ってば運営から何も言われないからってやり過ぎだよね・・・」


 しかし考えてみるとコレも悪い事じゃ無い。それがあったからこそ、今こうしてウチの魔王国が潤っているのだから。


 さて、こうして俺がこのショッピングモールに驚愕していると、目の前にどうにも喧嘩をしているプレイヤーパーティが。


「おい!コイツは俺たちが先に見つけたんだぞ!横入りしてきた奴らに購入権は無いって言ってんだろ!」

「何言ってやがる!先に品を手に取った俺たちが買う権利があるのは当たり前だろうが!」

「それはお前らが横入りしてきたからだろうが!俺たちが先に手に取るはずだったんだぞ!モラルも守れねー奴がほざくなボケェ!」

「うるせえよ!てめえらがさっさと前に進まなかったんだから店内に入る気は無かったって事だろうが!だから俺たちが先に入っても問題ないだろ!」


「勝手な事言ってんじゃねー!」

「あぁ?そんな事知るか!やるかぁ!?オラァ!?」


 それはもの凄く下らない内容だった。

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