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何で俺だけ  作者: コンソン
「俺」
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何で俺だけ「その狙い」

「魔王様、お聞かせ願えないでしょうか?どうしてこの様な行為を?」


 俺がログインするとミャウちゃんがそう言って跪いてきた。どうやらこの間からやらせている行動の疑問が頂点に達したようだ。これに俺は答える。


「ああ、魔族にやられた、って誰かにバレにくくなるでしょ?プレイヤー同士の殺し合いだと勘違いさせ続けていればコッチのポイント稼ぎにも結構な有利が働くと思うんだよね。ああ、それと、迷惑行為、良くない。だからミャウちゃんにはそうした不快な奴らにお仕置きして貰いたかったんだよねー。俺ここ動けないしさ。迷惑プレイヤーを潰す、その点も効果的にコッチの正体を覆い隠してくれてるし。あともう一個ある。ミャウちゃんがもしさー、プレーヤー攻めてきた場合に立ちはだかるとするよね、行く手を。そうすると今回の件を知っている奴らは動揺するでしょ?それだけで。こうした地味な罠って思考を大幅に「何で?」って占領して相手の動きを大きく制限する事ができたりするんだよね。そうすると初撃はこっちが貰ったも同然でしょ?最初の一撃で最大攻撃を仕掛ければいくら向こうが強くなろうとコッチの有利から戦闘が始められる事になるし。それも狙ってたりするんだよねえー。」


 俺は嬉々としながら説明をミャウちゃんにした。もしかしてだけど、運営もこうした考えでミャウちゃんを動かしてプレイヤー狩りをさせるとは思いもよらなかったのではないのかと思う。自画自賛だけれど結構良い作戦だと俺は思っている。

 ぽかんとした感じになったミャウちゃんは俺の顔を見つめ続けてきている。どうやら唖然としてしまっているらしい。


(しかしミャウちゃんスゲー美人だよなあ。目の保養になるわー。流石ゲームの中ってやりたい放題できるよなあ。あ、でもヤル気を削ぐような不細工を目の前にしたら女性でも男性でもゲンナリするだろうし、こうしたキャラ作りでの対応は当たり前なのか。それはそうだな。アバターを美化できる課金を導入してんだもんな)


 女性だって美しい物は嫌いではないだろう。まあ嫉妬と言う意味でこうした美しいモノを心底嫌うと言う人もいるだろうけれども。

 嫌いな人は基本いないのではないだろうか?もちろん俺は「美しい」大好物だ。なのでポケッとしている間抜け面のミャウちゃんでも、その顔はむしろ元が美人なので逆に間抜けにならずに可愛らしい全開である。いつまでも眺めていたいくらいに。

 余りの綺麗さに時々ここがVRのゲーム内だと言う事をちょっと忘れそうになる事も。


「は!?し、失礼しました!ま、まさかそのような狙いがあるとは思いもよりませんでした。流石魔王様、感服いたしました。では、今日も私はプレイヤー狩りに行ってまいります。魔王様の御考えをこうして教えて頂き、その目的を理解いたしました。より一層狩りに力を入れて魔王様の復活のために尽力してまいります。」


 ミャウちゃんがより一層の気合を入れて立ち上がる。俺はそこに少しだけ力を抜くように言う。


「この間から一気にやった事もあって話題が凄いんだ。あんまり過激に狩り続けていて迷惑行為をするプレイヤーは少なくなってるって言うから、そこまで気合は入れ過ぎないで。あくまでも軽い気持ちで。空回りし過ぎて何も関係無いプレイヤーまで巻き込んでしまったらこの作戦はパーになっちゃうからね。今すぐに行かないでちょっと一息入れてから行ってらっしゃい。」


「は!申し訳ありません。気持ちが急いてしまいました。魔王様の作戦が失敗をしないよう、慎重に事を運ぶ事を誓います。ふぅ~・・・では、行ってまいります。」


 俺はこの命令で彼女がどう動くだろうかと気になってミャウちゃんが行動し始めた当初、ゲーム内掲示板を少しだけ覗いたのだが、短時間でもの凄い数にコメントが膨れ上がっていたのを見た。

 コレにミャウちゃんの事が多少心配になったりもしたのだが、どうにも今の所正体はバレていない。その事に少しだけ安堵している。ちゃんと始める前に細かい所まで指示して説明をしていたからだと思う。

 ミャウちゃんはプレイヤーの事を心底嫌っている様子なのでもしかしたら無差別で、と、ちょっとそんな事も考えたりもした。しかし、そんな事も無く順調に「迷惑狩り」は行われていると見ていいのだろう。


「でもどうやらポイントはそこまで多くは得られないみたいなんだよなあこの方法。まあ塵も積もれば、かな?集まったポイントはバイゲル劇場の強化につぎこむよねー。」


 これによりバイゲル関係は全て強化済みとなり俺は安心をした。次は俺の強化の番だ、と。


 この強化によってこのバイゲルはプレイヤーが最も攻略したくないダンジョン不動の一位を獲得、殿堂入りする事になる。

 後で知ったのだが「恐怖がヤバい」らしい。俺は一度もバイゲルの戦闘場面は、いや、良く考えれば四天王の戦闘場面を今まで一度も見ていなかったな?と思ったので何とも言えない気分になった。

 バイゲルのは一度だけ見てみようかと思って配信サービスを覗こうと思っても見たりしたが、やめておけ、と言った勘が働いて再生するのを止まったのだった。

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