表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
何で俺だけ  作者: コンソン
嵐が始まる
483/638

攻略!悪魔王編!「反転」

 人とは興味を惹かれるモノが複数あるとどうしてもどっち付かずと言った具合になるもので。

 プレイヤーの興味を引くモノを徹底的に増やして数字付き悪魔への関心を下げてしまおうと言う作戦は開始された。


「その間に俺はせっせとポイント稼ぎと。第九と第十の探索も一時停止で雑魚だけ徹底的に狩りまくるのは良いんだけどさー?」


 今俺はいつものメンバーと一緒に第六悪魔のフィールドに来ている。そう、あの溶岩の場所だ。

 これはここに来るプレイヤーが一気に居なくなったという情報を得て訪れている。


「確かにサッパリと居なくなったなぁ?取り敢えずポチといつもの様に雑魚狩りをしてるけど。なんか雰囲気が変わった?」


 以前に来た時よりも溶岩の動きがおかしいと感じた。何がおかしいと言われると何とも言えないのだが。


「溶岩が流れる部分が以前よりも少なくなっている様に見えます。何か異変が起きたのでしょうか?」


 ミャウちゃんが以前とどこが具体的に違うかを上げてくれる。そう言われて俺もそれにようやく気が付いた。


「あれー?いつのタイミングで変わったんだろうな?暫くの間ここには来てなかったからなぁ?何か大きく変化が出る様なフラグをプレイヤーが起てたのかな?」


 溶岩の流れる場所が少なくなって足場が確保しやすくなっていた。

 いや、そもそも以前から俺は別に溶岩内に足が入ったとしてもダメージなど食らわなかったのだが。

 この変化はプレイヤーには嬉しいものになるんだろう。熱ダメージどころか大火傷の状態異常になる溶岩が大いに面積を減らしているのだから。


「でも、なんだか妙な胸騒ぎがするんだよなぁ。ポチ、用心の為に戻っておいで。」


 嫌な予感、とまでは言わないが、この変化に俺はこのままここに居ない方が良いかも?と思った。


「ちょっと外に出て観察をしてみよう。今日はそれで時間を使う。その後に俺が去った後にもここに見張りを置いて警戒をさせて状況の推移を見守ろうか。」


 俺はそう言ってこのフィールドの外に出る事を決める。そうなったら即座に移動だ。

 そうして外に出てからはミャウちゃんとあーじゃない、こうじゃないと言った感じでどうしてこの変化が起きたのかの予想を話し合った。

 しかし三十分も話し合った所でこれと言った決め手は出ないまま。


「いや、第四悪魔の討伐がきっかけとは考え難いし?そうなると完全討伐した数字付き悪魔の数とか?」


 ここのフィールドに出入りしているプレイヤーの動きを部下たちに監視させていたのでその報告も俺の所に上って来ている。

 けれどもその中には今回の変化に繋がりそうな事は一切上がって来ていなかったように思う。


「分体の方の合計討伐数が一定数に達したとか?何かしらのきっかけがあるんだとは思うけど。・・・あ?なんだ?」


 急激に熱が無くなった。周囲から。いや、無くなっただけでは無くどんどんと気温が著しく下がって来ているのが分かる。


「おいおいおい・・・どうなってるんだよ?これは、どう言う事?」


 第六悪魔の溶岩ダンジョンから発せられていた熱が無くなっていく。逆にどんどんと冷えた空気が漏れ出て来ている。


「まさかまさか、よもやよもやだ?もしかして、属性逆転した?」


 第六悪魔のダンジョン内から何やらキシキシと音が微かに漏れてくる。


「あー、この音は何となくわかるわー。氷の音だ、コレ。」


 何かの番組で水が氷る時に発せられる音と言うのを耳にした事がある。これはその時の音と同じだ。

 その音が止んだと思えば上空から雪が降って来ていた。大粒でサラサラな雪は辺りを即座に銀世界に変えていく。


「・・・運営は意地が悪い。もしかしなくてもさ?ここの第六悪魔を討伐しようと熱系ダメージを抑える装備を揃えていたプレイヤーが居るよね、当然?それがこれじゃぁ、なぁ?」


 あっと言う間にこの場所は「獄熱」から「極寒」の地へと変わってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ