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何で俺だけ  作者: コンソン
嵐が始まる
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攻略!悪魔王編!「稼げるだけ稼ぎたい」

 飛んでくるマグマ弾は俺には当たっても通用しない。ミャウちゃんはサラリと避ける。

 なのでその「コア」はどうやら攻撃方法を変えて来た。どうやらマグマを飛ばす事を諦めて鞭の様にしならせて直接攻撃という風に。


「何時まで追いかけて来るんだか。まあ、こいつをやっちまうと検証ができないからなぁ。ほらよっと!」


 俺は近くに迫って来たその「燃え滾る触手」を打ち払う。パチンと言った感じでソレは弾けて消し飛ぶ。


「あちゃー?力入れ過ぎたな。もうちょっと軽く力加減をだな?」


 俺は逃げている。逃げながら力加減の練習をしている。迫る数々の触手をペシペシと叩き落とす。


「こうして何事も練習だよな。まだまだもうちょっとこう?なぁ?」


 雑魚悪魔を倒していたときは夢中でボコボコにしていたので「遊び」が無かった。まあポイント欲しさがあったので余計に何も考えていなかったのだが。

 なのでここで力加減を見極めてもうちょっとそうした余裕を持とうと考えたのだ。


 一応はミャウちゃんもコアからの触手攻撃の標的になっていたのだが、俺と違ってミャウちゃんは華麗にこれらを躱し続けている。


「しつこいなぁ。・・・あ、でももう追ってこない?お?なんだなんだァ?」


 コアの中央が少しだけ凹んだ。多分重い一撃を発動する気でいるのだと俺は察する。


「ミャウちゃん、俺の後ろに隠れて。ホラ早く!」


 俺の指示に従ってミャウちゃんは素早く俺の背後に隠れる。

 そのワンテンポ経った後にマグマが光線状になってコアから放たれた。

 ソレを真正面から受け止める俺。腕を交差させてソレを防ぐ。


「ちょっとだけ熱い?熱量が上がってるな。でも、なあ?これ程の強さの攻撃にもビクともしないって・・・魔王って丈夫過ぎじゃない?」


 この攻撃後にコアが停止した。どうやらそれ以上追ってくる気配が無い。


「あ?ここってあの時の分かれ道じゃん。もうここまで戻って来てたのか。なら上だな。行こうかミャウちゃん。」


 ミャウちゃんは「魔王様の仰せのままに」と言ってまた俺の周囲を警戒してくれる。

 俺はコレに全幅の信頼をして前だけ見て今度は上へと続く道を進む。

 コアはどうやらこの分かれ道の手前までしか追いかけてこない仕様らしい。ならばまた雑魚狩りである。


「ポイントは地味に稼がないとね。今の所は他のポイント稼ぎが発見できて無いし?無限湧きをこの時点で潰すのは駄目だよな。」


 幾ら一体の基本が「1」とは言え、稼ぎ場を潰すのは早々にできない。

 コアを壊した際にポイントが大量に手に入ればそちらを優先しても良いのだが。

 しかしそれがどうなるかは一度壊して見なければ分からないと言うと躊躇われる。コアを壊してもポイントが入らなかった場合は壊し損だ。

 まあ一つくらいは検証としてやってみてもいいけれども。しかしやはりここで一つでもポイント稼ぎできる場所が無くなると後々に響くかもしれない。


「あとちょっと、って所で足りないとかよくアルアルだもんな。とは言え、ケンジの方はきっとコアを潰してから悪魔を討伐してるだろうし。第一だっけ?順番にやっていくって言ってたよなぁ?」


 もう今は一つとは言え俺にとっては稼ぎ場となる場所が消滅しているかもしれない。なので俺は彼らが追い付いて来るまでに何とかポイントをなるべく稼いでおきたい。

 もの凄く地道で、そして単純で、飽きる作業ではあるが。


「まあまだまだいきなり来るって事は無いだろうし。それまでに俺も第六から第十までを周回して雑魚を狩りまくらないとなー。」


 雑魚の湧く速度と言うモノが在る。なので俺はここ第六で雑魚を狩り尽くしたら一度出て次は第七に向かう気でいる。

 そこで第七をまた狩り尽くしたら第八、第九という感じで次へと廻って行くつもりだ。十で狩ったらまた六だ。そうしてある程度時間が経てばまた雑魚は復活してフィールドを埋め尽くしている状態に戻っているという具合だ。

 そうやってポイント稼ぎをして行くつもりである。

 そうして散歩気分で俺たちへと群がってくる雑魚悪魔を叩きのめしながら上への道を進む。

 そうして進んで行くとどうにも遠くで何者かが戦っているのか?戦闘音が耳に入って来た。


「どうやらプレイヤーが先に第六悪魔と戦っている様子です。如何なさいますか?私が先に行ってプレイヤーを切り刻んでマグマに落として灰にして消して参りましょうか?」


「ミャウちゃん、止めてあげて?ソレはプレイヤーに取って「地獄」と言う名のトラウマになっちゃうからね?」


 相変わらずプレイヤーに対して容赦無い発言をするミャウちゃんを俺は止める。


「彼らが先に戦闘しているのなら、横入はマナー違反だよ。助っ人を求められたら協力プレイも良いけどさ。・・・あれ?俺は「プレイヤー」だけど、魔王なんだし?そう言うマナーとかはこの場合は関係無いのかな?」


 俺は「そういえば?」と言った感じで今更に自分の立ち位置を思い出した。

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