何で俺だけ「最後の一人はどんな能力?」
こうして最大強化はあと一人となった。しかし四天王以外にもまだまだポイントを突っ込む場所は色々と残っている。
だけども先ずは重要な立ち位置のキャラを強化して倒されにくくするのが一番だろう。
そうすればプレイヤーたちも必死になってレベル上げをしようとするはずだ。これで時間はかなり稼げたも同然。
どうして時間を稼がなければならないかと言えば、魔王の強化のためだ。最後の四天王を最大強化まで上げたら、その周辺の支配地などのレベルは一旦上げずにおいて魔王の方にポイントを注ぎ込んでみようと考えたのだ。
しかし魔王の封印を解くためのポイントの額が四天王と比べて二桁違う。流石はラスボス、魔王と言った所か。もしくは神が掛けた封印がそれだけ強力と言う事なんだろう、設定上。
「さて、じゃあ最後の一人はどんな感じなの?能力はどんなモノを持っている?」
俺の続けた質問にミャウちゃんが答えてくれる。
「はい、その者は暗殺を極めし者です。陰に潜み、神出鬼没。敵の背後より現れ出でて即死の一撃を放つ怖ろしい四天王に御座います。」
「ひょー!カッコいいねえ。あ、でもそう言った奴って広範囲魔法で巻き込んで、暗殺なんて関係無しにぶっ飛ばされちゃうんじゃないか?」
「魔王様の御慧眼、流石でございます。確かにその御指摘がマスターアサシンのバイゲルが最も嫌がる攻撃方法です。しかし奴は・・・その・・・何と言いますか。」
「なに?歯切れが悪いね?なんか問題でも持ってる四天王だったりするの?」
ミャウちゃんがどうにもその四天王に苦手意識を持っているようで、説明をどうやら続けたくないと言った心境であるらしい。
しかしミャウちゃんはそれを頑張って乗り越えてその四天王のバイゲルの「趣味」を説明し始めた。
「奴は・・・その、なんと言って良いのやら。お人形遊びが大層、その、好きなのです。」
コレに俺が意味が分からず「はへ?」と間抜けな声を出してしまう。
人形遊びと聞いて俺は有名な女児向けのお人形を思い浮かべてしまう。だけどもここはゲームの世界。
そんなモノが存在する訳が無い。となると一体どのような「人形」で、どの様に「遊んで」いるのかが想像しにくい。
人形と言うとこうしたファンタジーの世界で考えればゴーレム、と言ったモノも人形と呼べるだろう。
その他で考えるならばマネキンの様な人と等身大のモノも人形とも呼べる。もしくは動物を模した人形と言う点もあるかもしれない。
何やらドンドンと考えれば考える程に、不気味な沼に沈んでいくような妙な感覚に襲われて俺は深い所まで考えるのを止める。
こうして俺は一つ大きく溜息を吐いてミャウちゃんにもう少しだけ突っ込んだ質問をして見る事にした。




