何で俺だけ「最初のリザルト」
【第一波が終了しました。結果は以下の通りです】
と言った報告が俺の目の前に出てくる。そこには細かく運営が決めたポイントの総計が計算されて表記されていた。
「481ポイントか。倒された魔物とやられたプレイヤーとの差し引きが計算で出るのね。それにプレイヤー側の動きの評価とか、演説の内容とかも計算に入って来るとは思わなかった。運営、変なこだわりがあるなあ。」
妙な部分にこう言った凝った所が出る運営。しかし改めて手に入ったポイントの少なさに少々文句をつける。
「これってプレイヤー側のサービスイベントだから仕方が無い、とか思ってたけど、ガチンコだな。戦場を見るだけしかできなかったけど、プレイヤー側も最初のズレから一気に瓦解したとはいえ、長時間ずっと耐え続けてたもんな。そこら辺がポイント少ない事情か。時間経過もポイント計算にかかって来るとはなあ。」
色々と計算で使われる項目が多い。短時間で殲滅ができていれば倍率ドンだったようだ。
しかしたった一度のアレだけ短い演説でこれ以上の結果は引き出せないのではないだろうか?むしろ俺の演説は結構いい線言っていたかもしれない。
「でも第二波は新たに演説はできないから第一波と同じ動きをするんだよな魔物は?そうなるとプレイヤーがその動きにどうやって対応してくるか、かな?とは言え、もう手の内はバレてるからこれは当然潰されるのは当たり前か。第一波が上手くハマり過ぎたから逆に第二波は、しゃーない。ポイントが最初にこれだけ入ってきた事の方が奇跡みたいなもんだな。」
こうして少ないなと思いながらも手に入ったポイントの使い処を色々考えて居たら、既定の時間となる。第二波の始まりだ。
そして俺の予想通りに第二波の結末は酷いモノだった。魔物はプレイヤーたちがしてきた対応策で動きを制限され、最初の激突部分でもはや形勢が大幅にプレイヤー側へと傾いていた。
プレイヤー側の勝ちが確定、と言った所だったのだが、そこはやはり第一波でもあった魔物がやられて体力バーが無くなり消えるまでの間、そのタイムラグにおける魔物の反撃にプレイヤーは苦戦したようだ。
「くっそ!こいつら体力ゼロの癖に何で突っかかって来るんだよ!ゾンビか!」
「すげえ鬱陶しい!確実に光の粒が一粒でも出るまで確認しないといけないとか!」
「このイベントだけの仕様か?それともこれってゲーム内でも実装?」
「急所だ!脳天勝ち割るか!首を刎ねろ!じゃねーと中途半端な対応じゃコッチの疲弊がデカくなり過ぎる!」
「そう言えば魔物の生命力は強いとか何とか言った設定があったっけ?」
「それが再現されてるって事?うっぜ!マジうっぜ!運営こだわり変な所にまでブッコみ過ぎなんだよぉ!」
「俺TUえええええええ!がしたいなら他所のゲームでドゾ。」
「おーい!広範囲魔法の準備できたぞ!構えろぉ~!」
それでもプレイヤーたちはドンドンと魔物を確実に減らし続け、とうとう最後の一匹を打倒して第二波では勝利を収めるのだった。




