何で俺だけ「考えなくちゃいけない事」
直ぐに寝た。どう考えても俺にこの案件は重た過ぎる。どう考えても何の解決案も出てこなかったからだ。
俺は睡眠をとって一度頭をリセットする事に決めて直ぐにベッドへと潜り込んだ。明日は三連休の最終日。
有意義な休日を過ごしたいと願いつつも、俺は意識を闇の底へと沈めた。
そして翌日の朝。俺はまたもや6時に起床。朝食を用意し、食べ終わったのは6時半。
「さて、見たくはないけど、一応は見ておかねばならないか。ゲーム内掲示板はもういい加減見るのが恐怖でしかないからスルーしよう。所詮俺は魔王だから、他のプレイヤーと「共有」はできねーし。あ、あの馬鹿のメールが溜まってら。・・・見ておくか。」
俺はそこであの裏切り者のメールを開封して見てみる事にした。とは言え、重要な案件なら直接顔を合わせた通話で連絡をしてくると思う。
そしてこう言った場合、あの裏切り者のあいつは大抵はクダラナイ内容なのだ。まさしく内容が無いとはこの事を言うと言わんばかりの中身である。
「・・・あァ?アイツ謝罪する気ねえな?何で俺への謝罪の言葉を並べずに、アイツの行動の言い訳が並んでんだ。ここまで腐ってやがったかあいつは。・・・まあそれが本性だって言うならそれを今の今まで見抜けなかった俺が悪いのか。なら、いいや。あいつの事はもう気にしねえ。ほんと、アイツ含めて五人は散々な目に遭え。まあゲーム初心者らしいその女性はどうでもいいや。なんもその人のこと知らんし?」
今までいろいろなゲームを始めるにしても、連絡を取り合って遊んで来ていたネット内の友人たち。奴らとは気が合うと言うか、一緒に遊んでいて楽しい思いでしかない。
なのにパーティーの最後の一枠を埋めた事に対して奴らは何も俺へとメールの一つも寄こさない。寄こしてきているのはリーダーをいつも務めていたあの馬鹿の裏切り者だけ。
「許さん。あいつらはいつか絶対にへこませたるわ。っと。もう7時か。ログイン・・・しようかな。」
俺は玉座から動けないながらもあの空間を気に入り始めていた。ミャウちゃんが目の保養になると言う点もあるが、あそこはどうにも何故か落ち付くのだ。でもすぐに現実へと帰りたくなるのだが。
でも、その戻りたくなる衝動はそもそもが自分が「魔王」などと言うモノをやっている所からくるプレッシャーからだろう。
それが無くなれば多分俺は本格的に「魔王」をヤル気になっている事だろう。その時に俺はどんな選択をしている事だろうか?
「まあ、その時はその時で考えよう。」
「お帰りなさいませ魔王様。大量のポイントが入ってきております。次はどの四天王を強化なさいますか?」
俺は魔王へとログインし、早速未来の俺へと全てを放り投げる発言をしてからミャウちゃんに迎えられる。
そしてまたしてもどうやらプレイヤーたちから回収されているポイントがガッポリらしい。
「あー、そうかぁ。四天王を強化しつつプレイヤーの足止めをして、その様子、バランスを見て余剰分を魔王解放に使うって言う流れだったよね。進め方のアドバイスを貰ってたけど、どうしよう?俺の解放を少しやっておいた方が良いのかな?」
「魔王様のご意志のままに。ですが確かに、魔王様の解放が少しでも進めば、より一層の細やかな部分への振り分けも可能となります。その内の一つにこの魔王様の居城も強化が可能となりますが、いかがいたしますか?」
俺は未だに動けない立場なので椅子に座ったままでミャウちゃんと会話するだけ。後、動けるとしたらポイント振り分けだけだ。
「えーっとな?今のプレイヤーの最高峰がどれくらいの強さなのかって言う基準が知りたいんだよねえ。そう言ったのは知る事ってできる?」
俺はちょっとした無理難題をミャウちゃんに質問した。まあ流石にそこら辺の事を今の魔王の状態で把握したいと言えども、無理な範囲になるだろうと思ったのだが。
「魔王様のお望みとあらばいくらでもプレイヤー共を攫ってまいりまする。」
超危険発言がミャウちゃんの口から発せられた。




