何で俺だけ「ポイントは」
別にゲブガルのやったプレイヤーだけからポイントが集計される訳では無い。多くのプレイヤーが遊ぶこのゲーム内にはもっともっと多くのゲーマーが存在するのだ。
このゲーム世界を所狭しと大冒険する者たちがおり、そいつらがそう言った世界各地で魔物とやり合い、やられているのである。
だけどもそう言った事があってもポイントの増え方がオカシイのでそこら辺をミャウちゃんに聞いてみたが、それらは魔王としての権能が解放されると見れるようになるそうだ。
どうやらそのポイントがどの様な振り分けで入ってきているのかを知る事ができる様だ。
「掲示板も見てねえし、裏切り者どもには連絡をしたくない。まあ、いっか。さてさて、ポイントはどうなって・・・うお!?さっきまで余りのポイントしか残っていなかったはずなのにどう言うこった?「8329」!?やり過ぎだろ・・・って言うかマジで大丈夫か?ヌルゲーじゃ無いか?これ?」
俺はこのポイントの多さに悩んだ。いつの間にかこんなに増えていて、さあ、本当にこのゲームは調整大丈夫か?と。まともな運営をされていると言えるのか?と。
「でもなあ?俺は決心しちゃったんだ。多くの関係無いプレイヤーの方々、すまん。恨むならあんな馬鹿をして俺を裏切ってきやがったあいつを恨んでくれ。ナムサン。」
俺は運営がどうなろうともう関係無いと思った。このゲームソファは高かった。非常に高かった。だから、俺はこのソファを買った金額をどぶに捨てたつもりでここでまたしても極振りをしてやるつもりになった。
このゲームがどうなろうと知ったこっちゃない。俺は友と出来なくなった冒険を思い、その恨みを運営へと向ける。
「このソファを買った事で魔王特典が付いてた訳じゃ無い。それだけは確かだ。そんなのがあると知ってたら買って無いしな。あーあ、相当冒険ができない事がショックなんだな。俺って子供みたいだ。良い大人なんだけどな。でも大人だから許せない事が世の中にはあるんだよ。」
次の獲物をどうしようかと考える。そこへミャウちゃんが俺へと提案してきた。
「これほどまでにゲブガルの強化を早い段階で全て終わらせられました魔王様の智謀、恐れ入ります。そしてこれは提案なのですが、次に強化を施すのであればジュウオウにしてみてはいかがかと。」
「ふーん、獣王か~。なんかカッコいいな!おっし!ソレで行こう!じゃあ、じゃんじゃんバリバリつぎ込んじゃうぞ!」
俺は全てのポイントをその獣王とやらに全振りする。またしてもコレがこのゲームを極大な混乱の渦に沈めてしまう事になるのかも知らずに。
「よっし!コイツあともうちょっとで最大レベルになりそう?全部こいつの強化に振り込んでコレだもんな。まだまだカンストしないって相当な奴なのかな?うーん後ちょっとって感じだとすぐさま最大にまで引き上げたくなるんだけどな。まあ戻ってもあっちの端末からでも振り込みはできるし、今日はここまで。じゃあまたねミャウちゃん!」
俺はこうしてまたしても直ぐにログアウトした。