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陰の支配者2-天使+死神=?-  作者: ミコト
初めての都会?生活
9/36

流星の舞とは?

--セニア--

クラリティ王国にやってきてから大体10日くらい経過しました。

城下町を散策とかして観光したり、依頼を受けて依頼主(国内の人)と一緒に同行する他の冒険者の人と交流したりお兄様(王様)たちに会いに行って雑談したり、騎士団長のノクスさんのところで一緒に訓練したりして過ごしてます。



あ、そうでした。

この間私たちのギルドランクはFからEに上がったんですよ?

ゲスなことを言うと、このくらいのサイズのおっぱいが将来は欲しいと思う。


コホン。


で、この国の貴族のお姉さん(子爵令嬢らしい)からの依頼でお出かけするらしいので護衛として同行したんです。

そのときに一緒に話し相手にもなって欲しいと言われてたので、私たちの家族のことや故郷のことなどを色々と話したところすごく楽しんでもらえました。

依頼としては依頼主のお姉さんは大満足で、その父親である子爵当主さんも満足そうなお姉さんを見て満面の笑みでした。

ついでに言うと、そのときにトラブルがありました。

と言うのが、そのお姉さんを勝手に逆恨みしてたらしいどこぞの男爵家の一族が山賊もどきとか私兵っぽいのを引き連れて集団で襲ってきました。

まぁ、ティーちゃんの結界でしっかりとお姉さんを守ってもらってる間に、リンちゃんがティーちゃんの周辺数メートルの範囲内で敵を撃退しつつ防衛を行い、それよりも遠い距離の範囲の敵を私が1人たりとも逃がさずに仕留めました。

母様譲りの自身の魔法で人形を作れるので、それと私の戦術をあわせると1対多は結構得意なんです。

おまけに、逃げようとしてもスピードには自信があるので逃がしませんし、遠距離による投擲か射撃も得意だから狙い撃ちもばっちり。

という感じで、全員を撃退してそのお偉いさん(男爵のおっさん)も拷m・・事情聴取をして強制的に情報を吐かせました。

最初は小娘が云々とか、獣風情がどうのとか言ってたけど、とりあえず、威圧して黙らせつつ、私の身分を言ってみたところ、顔があっという間に青ざめてぺらぺらとどうでも良いことまで話してくれました。


まぁ、許さないけどね!

と言うより、私を獣風情とか言った瞬間にリンちゃんがぶち切れて全身の骨を砕きながら治してまた砕いてを繰り返してたから止めようがなかったって言うのもあるけどね!

ティーちゃんもやれやれーってリンちゃんをよいしょしてる有様だったし。



え?

そいつが襲ってきた理由はって?

そいつ自身は、この大陸である春の大陸の端っこにあるどこぞの国の男爵らしいんだけど、そのお姉さん(今回の依頼主さん)に一目惚れしていろんな方面からアプローチをしてたらしいけど、身分的にもお姉さんより下に加えて、実績とか性格とか調べたら馬が合わないどころか下っ端にもほどがあるだろうってことになったらしい。

おまけに、生理的にも無理と思ったらしい。

つまりは、すべて断固拒否。

そうですよ?

つまりは、ただの自分勝手な逆恨みですよ?


それからというモノ、そいつはストーカーになってしまったらしい。

自身の身分も財力もすべてストーカーとしての行動に使ってしまうほどの徹底ぶり(と言う名のバカ)

救いようのないバカだよねー。


で、そんなやつにつきまとわれて精神的に疲れているところで、依頼主のお父さんが私のことを噂で聞きつけ、ギルドランクが低くても構わないからと言うことで護衛を依頼し、気分転換に買い物でもしてきなさいと思ったらしい。

私たちの実力もそうだけど、私とリンちゃんの身分も知ってたからいざというときもそれで守れると思ったらしい。

後は、純粋に親しくなれればと願ったんだとか。

一応、すべてが終わった後は身分を利用したようで申し訳ないって謝ってたよ?

気にしないし、気にしてないって言ったけどね。

でも、娘さん思いな良いお父さんだよね。


で、いつものようにストーカーをしている中、愛しの相手(お姉さん)に恋人が出来たと思い込んだそいつは、金でものを言わせて集めた連中を引き連れて強引な手を使ったのが今回の襲撃。

え?

誰が恋人だって?


リンちゃんみたいだよ?

女の子だってお姉さんは雰囲気から違和感を感じて結果として気付いたけど、ぱっと見はイケメンだからストーカーを含む周りの連中は勘違いしたっぽい。



そんな感じで、私が関わったことで母様が裏で動くことになり、結果としてそいつの男爵家は没落。

理由的には、裏で色々とあくどいことをしてたらしくその辺りの殲滅により母様が社会的に始末したって感じ。

母様的には、ちょうど良い使いつぶしのおもちゃくらいだった模様。

おかげで、そいつに裏で悪い意味で関わっていた連中も巻き添えを食らい、大半は没落し、全部の家で借金まみれとなったようです。

おまけに、持っている財産もすべて没収しても借金まみれという有様。

更に言うと、何をどうしたのかその人はエトワール公爵家を敵に回した人と周囲ですっごい有名になったから平民になった後も奴隷と同じくらいのひどい扱いで過ごすことになったりするんだとか。



で、そのお金は賠償金としてお姉さん宛に後日届くようになります。

え?

いくらだったかって?

おおざっぱにしか聞いてないけど、そいつを中心としていろんなのが芋づる式に処分出来たとかそいつの国の腐敗部分が一掃出来てその報酬金も含んでたとかで、黒金貨5枚届いたらしいよ?

後、端数で白金貨と金貨がいくらかついてたらしいけど。

どうやら母様は、全額被害者であるお姉さん宅に丸投げしたようです。

母様ってば、どれだけの数を始末したんだろうね?



その後だけど、ご当主であるお姉さんのお父さんのお屋敷でおいしいご飯を食べ、私が歌を歌い、楽しい時間を過ごさせてもらいました。

さすがに、お腹いっぱい食べるのは失礼と感じて一般的な1人前だけいただきました。

まぁ、家に帰る途中で材料だけ買ってお家で適当にティーちゃんと料理して食べたけど。


で、そのときの報酬として金貨が10枚と別でこんなのをもらいました。





切り裂きJさんのナイフ

果物でも肉も野菜も魚もこれをひと突きすればきれいに解体出来る見た目は普通のナイフ。

肉や魚などの生き物をさばくときは対象が生きているときには解体はされず、ただ切れ味の良いナイフにしかならない。

息の根を止めた段階以降で、解体可能となる。




切り裂きJさんが誰なのかわかんないけど、これすごいんだよ?

キャベツに突き刺せば、芯と葉っぱがバラバラになり、お魚だと、鱗と骨とお肉部分がきれいに分解され、お肉だと革と骨とお肉・・しかもお肉は部位ごとに別れているという有様。

それと、魚を捕まえたときにびちびちと跳ねてるときにナイフを入れてみても確かに反応せず、きちんと仕留めた後で刺すときちんと解体された。

それと、プラスしてお姉さん宅の貴族としての証のコインを3人分もらっちゃいました。


こんなにすごいのもらっても良いの?

と聞いたら、滅多に冒険に出られないし使う機会がないから是非使ってくれって言われたのでありがたく頂戴して、ティーちゃんに渡してます。

コインも、私とリンちゃんの方が身分は上でも仲良しの証としてならないよりマシだろうとか、何かしらの形で役立つかもと言うことでもらいました。



ちなみに、お姉さんすごかったよ?

主に私に対して。

聞いてると、大の獣人好きで出会った瞬間から私は抱きしめられこれでもかとモフられたし、歌った後も気に入ったらしくそれぞれの歌による感情に人一倍流されてたし。

終わった後は、すごく大感激という感じで拍手くれたし。

当主のおじさんとそこに仕えているメイドさんとか執事さんも一緒に見学して拍手くれたし。





その後がすごかったね。

まさかの追加依頼だったよ。


え?

何の依頼だったかって?

私の歌を録音した魔道具が欲しいって。

私の写真付きで。


写真は、リカルさんが姿絵を描いてたからそれを渡しました。


しかも、曲1つにつき金貨5枚だそうとか言い出すから、歌える限りのバリエーションを揃えた大容量の録音魔道具を母様経由で後日、プレゼントされました。

ついでに、我が都名物の薬草茶のお茶っ葉も添えて。


それに関しては、お金は必要なしと言うことになりました。

と言うのが、私の歌をいつの間にか録音していた母様がそのことを聞きつけて、今回のアホ男爵をつぶした結果報告のついでにお裾分け的な感じで渡したからだ。


一応子爵の当主さんはうれしいけど何でくれたの?って聞いたらしい。

で、母様はと言うと、セニアと仲良くしてくれたこともそうだけど、アホをつぶしたことをきっかけに、そいつのいる国の裏組織とか黒い部分の噂関係の一掃も出来てすっきり出来たから情報提供の報酬代わりだ・・ってことだったらしい。


それ以上は怖くて追求しなかったらしくて、素直にそういうことならありがたく頂戴しますで話は終了だとか。




「本当にありがとう!セニアちゃん!あ、セニア様って呼んだ方が良いかしら?私よりも身分が上なのでしょう?」

「いえ、ちゃん付けで構いませんよ、ラーナさん。」

私よりも5歳年上でちょうど学園を卒業したスタイル抜群のアウトドア派な雰囲気の明るいお姉さんです。

淡いピンク色の髪です。

「そう?ホントにありがとうね?あのくそオヤジ・・鬱陶しかったのよ。正直、1回断った後も前も一度も会ったことすらなかったのよ?なのに、5年以上つきまとってくるから鬱陶しくってありゃしないわ!おまけに、実績なんて何にもないし、そいつ自身性格が腐ってるし、見た目すらも努力した形跡が皆無だし、どこをどう見惚れるって言うのよ!!」

相当ストレスがたまってたようです。

私はそんなラーナお姉さんのひざの上で抱きしめられ撫で回されてます。

・・・で、「その年でなかなか良いものをお持ちで」とか体のあちこちを堪能しながら評価するのはやめて欲しいと思う。

触るのは構わないけど、素直に恥ずかしい。






「だが、セニア嬢、フリージア様にも是非お礼を言っておいてくれないか?これまで、そいつをどうにかしようにもなかなかタイミングが合わずに逃げられ続けていて困っていたんだ。」

ラーナさんよりも赤みの強い髪の細身で知的な印象のダンディなおじさまな、ブラン・テキスタイルさんです。

「はい。伝えておきます。ですが、あまり深く気にしなくても良いと思いますよ?ブランさんに母様が伝えた言葉は裏も表もなくそのままの意味でご理解いただければと思います。それが、母様の本音そのものなので。」

「あぁ・・あのお方は噂通りのお方なんだな・・。わかった。だが、お礼は言っておいてくれ。あのまま続けば下手すれば娘は心労で倒れていた可能性だってあったんだ。」

「はい。」

「何かあったら是非訪ねてくれ。おそらくは私の力は君たちであれば必要ないとは思うが、力になれそうなことであれば遠慮なく言って欲しい。」

「私ももちろん力になるわよ?」

「ありがとうございます。・・そう言えば、ブランさんのご家庭のお仕事などは何をしてるんですか?」

「ん?あぁ、家は織物だな。各地の織物を取り扱っている者たちを管理しているんだ。」

織物・・おぉ。

「でしたら、母様にその織物で交易をしませんか?」

「良いのかい?むしろ、こちらからお願いしたいくらいなのだが。フリージア様相手というが、実際はあの都そのものとやりとりすることになるのだから、こちらにはメリットしかないよ。」

後に、母様とセイさんを経由して教わるんだけど、テキスタイル家は、織物関係の中でもトップレベルのやり手らしい。

織物系の目利きから、人を動かす手腕に周囲の状況や、売り上げ状況からのその後の経済の動きの予測まで、織物関係の人からするとものすごく有名な人なんだそうです。

おまけに、彼が良いと思った織物は、他国の王族も絶賛するほど素晴らしいモノらしく、それほど彼の目利きは優れているんだそうです。

そんなすごい父を持つラーナさんもそんな彼にあこがれて日々頑張っており、誇りに思っているそうです。

「はい是非。母様はご存じの通り刺繍をしていることもあってあちこちから布関係は仕入れてはいますけど、決まった場所からの決まった数の仕入れは実はないんです。」

ハンカチを初めとしたいろんな布製品を元にした布は、各地から適当にまとめ買いをしているような感じで定期的に仕入れるような交易はなかったりするんです。

けど、ブランさんのお家は聞いていると種類も数もかなり揃えることが出来そうだし、ご家庭自体も安心出来ると確信したし。

「私からも話を通しておくので考えておいて下さい。お手すきでしたら都に遊びに行ったときに話をしてからでも構いませんので。」

「ルナールに招待してくれるの!?」

おぉう。

ラーナお姉さんが食いついた。

「構いませんよ?ラーナさんやブランさんみたいな方でしたら歓迎です。交易なしでも普通に遊びに来て下さって構いませんよ。」

「それはありがたい。一度直接話をしてみたかったんだ。それに、たまには家族旅行もしたいと思っていたんだ。我が家で一番面倒なことが片付いたからな。今度まとめて休みを取ってラーナ。一緒に行こうか。」

「お父様本当!?」

「あぁ。」

「絶対よ!?」

「もちろんだ。」

家族仲も良いようでなによりです。(ここが一番大事なポイントだよね!)


「あぁ、もう!セニアちゃんは私の幸運の鳥だわ!」

大感激という顔で抱きしめられました。

そこそこ大きなおっぱいに埋められてる最中です。

それと、ラーナお姉さん。

言いたいことはわかるけど私は狐です。


で、幸運の鳥って言うのは、母様が言うには天界にしか存在しない虹色の小鳥のことを指すらしい。

イーリスバードという名前で、天界の中でも極々一部にしか存在しない天界内でも非常に珍しい小鳥さんなんだとか。

いつか、見てみたいなぁ。


「ほら、ラーナ。ふれあいはほどほどにしなさい。」

「はぁい。だって、セニアちゃんみたいな可愛い獣人ちゃんを愛でるのはすごく久しぶりなんだもの。」

お顔がでろんでろんに蕩けた状態で私にほおずりしてます。

まぁ、手はさっきからひっきりなしに私の尻尾とおっぱいを堪能してますけど。

同性じゃなかったらばっちり変質者だよね。

ラーナお姉さんだから問題ないし気にしないけど。

「そういうことでしたら、ルナールには獣人もですが、やけに人くさい動物もわんさかいるのでふれあいはたっぷりですよ?」

薬草のお世話をしてたり外の監視をしてたり敵を撃退するために鍛錬してたりするし。

「本当!?」

「はい。あまり過激だと敵認定するので注意が必要ですけど、基本的に優しい子たちなのでラーナさんだったら大丈夫だと思います。」

「やり過ぎ注意ってことね。わかったわ!」

うん・・ホントに。

あの都に住む動物たちに敵認定されたら、蹴り飛ばされるか全身穴だらけになるか、耳の鼓膜が破裂するか、とにかくろくでもないことにしかならないし。

まぁ、都人たちというかあの都に住む人たちは誰1人として嫌われたことはないからあったとしてもよその人のごく一部だけど。

だって、明らかに嫌われそうな人は最初からこの都に立ち入ることは許されないわけだし。


そんな、人たちを目利きしている門番のレティンスさんは本当に優秀です。

時折、よそからやってきた騎士っぽい人がそんな彼の技術を学ぼうと影から観察してることもあるけど。


「それにしても、噂に聞く流転の歌姫はセニア嬢のことだったのだな。」

「知ってたんですね。」

「数日前に偶然な。直接歌を聞いて歌姫と呼ぶのに納得したよ。・・感動で涙を流したのは本当に久しぶりだった。」

「下手な劇を見るよりも感激したわ。私も、あの屑オヤジのせいで男嫌いになりかけてたけど、セニアちゃんの歌を聞いて純粋な恋って良いなって思えたモノ。」

どうやら、ラーナお姉さんが将来結婚しない未来を無意識のうちに回避していたようです。


ひっそりと、ブランさんがヤバかったって顔してるし。

どうやら、普通の恋をして欲しいと密かに願っていたようです。




「男嫌い予備軍なのは、出歩いているときになんとなく察してましたけど、ティーちゃんとリンちゃんは平気でしたよね?」

「レリンスちゃんは、最初は男と思ったけど近くで見たらおっぱいあったし、女性ってわかったから。でも、ティアーネちゃんがどうして?」

「ん?ティーちゃんは男の娘ですよ?」

「え?」

「ね?ティーちゃん?」

「うん。私は男。」

「え・・マジ?」

ブランさんもラーナさんと同じ顔になってる。


仕方がないので、ラーナお姉さんの手を握ってティーちゃんの股間に手を持っていく。

ティーちゃんは確認と言うことで理解しているので抵抗はなし。


で、しばらくラーナお姉さんの手が動いたかと思うと真っ赤な顔をして瞬時に手を離した。

「え・・・え・・え!?」

「もう1回いっときます?」

「いえ、遠慮します。」

「じゃあ、直接見ます?」

「大丈夫です。・・・付いてた//」

手をじっと見ながらにぎにぎして放心してました。










まぁ、そんな感じで楽しくお話をしたりして夕ご飯をごちそうになった後、私たちはお家に帰りました。

ちなみに、後日。

ラーナさんとブランさんはと言うと、家族旅行としてルナールへ行き、母様たちとお話をして交易は行うことに決定したんだそうです。

で、取引額に関してはあのアホ男爵家の関係で予想以上に得をしすぎたお礼とのことで、利益分をかなり削った額で提供しているんだそうです。

後、3泊ほど泊まり、都の人たちとも仲良くなり、母様以外のメンバーも欲しいと言うことになり、予想以上に大きな交易と化したようです。

母様の場合は定期的に決まった数を。(種類はそのときにより変わる)

都人たちの場合は、不定期ではあるモノの、母様との交易の数回の内1回購入するという感じなので事実上母様をメインとした都全体と取引をするような形のため、利益額を低くしたとは言え、かなり利益は大きかったようです。

と言うのも母様が認め、直接交易しているという事実だけで十分周囲から絶賛される(とくにクラリティ王国内)ようになるわけですし。


ラーナお姉さんはと言うと、獣人たち以外にも、シャスティやあの地に住む動物たちをこれでもかと堪能したようで大満足という感じだったようです。

まぁ、少々ラーナお姉さんは都で暴走したらしくブランさんが大変疲れ切ったらしいけど。

と言うのが、大の獣人好きに加えて、可愛いモノ大好きなお姉さんは、どうやら母様の容姿がドストライクだったようで、目視した瞬間に速攻で飛びついたんだそうな。

で、驚いたのは周り。

母様はと言うと、ぶっちゃけそういうのは慣れているのでされるがままでスルー。

その後、落ち着かせるのに数時間はかかり、都を離れるまで蕩けた表情のまま抱っこしてほおずりをし続けていたそうな。

で、ブランさんは速攻で土下座したらしい。


まぁ、ブランさんからすれば、格上の人物にやりたい放題な娘の所行は、寿命が縮んだと感じたそうな。

そりゃそうだよね。

母様って、超絶的に可愛いけどクラリティ王国最強の天才魔法使いと言われるのと同時に、クラリティ王国の逆鱗とも呼ばれるほどヤバい存在だと有名だし。


怒らせれば人生終了

敵認定されても人生終了


この2つがワンセットで言われるほどだし。

実際、母様の名前どころかエトワールの名を聞くだけで人によってはちびるらしいし。



ちなみに、そんな光景を見て、イリスおじいさまは爆笑してたらしい。

で、アルナさんはそうなるよねって感じでうんうんと頷くだけで、リカルさんは微笑ましそうに眺めてるだけ。

え?

父様はって?

苦笑いを浮かべて顔を真っ青にして土下座してるブランさんをなだめてたらしいよ?









「そう言えば、”流星の舞”をやるとなんでみんな変な顔になるんだろうね?」

「さー?」

「やっぱり珍しいからじゃないの?うち以外でしてる人はいないらしいし、元々フリージア様発祥の踊りだし。」

「なんでしないんだろうね?すごい良いのに。」

「時間削減。大好評」

「下手な準備運動よりも効果的だし、色々やるよりも1つ踊ればそれで終わるから時間削減で良いのに。」

「それを毎日するようになって痩せたって喜ぶ人もいたよ?」

「後は、これを踊るようになってから毎日健康的で体が軽いとか言ってる人もいたし」

3人「ねー?」


え?

流星の舞って何かって?

なんて言えば良いんだろう?


うちの都に住む人たち全員が毎朝踊る体操のことなんだけど、元々は母様が幼い頃に編み出したモノなんだって。

4~5種類の準備運動とか柔軟体操とかの体操を組み合わせたその踊りは、それを踊るだけで全身を無駄なく伸ばしたり、訓練前の準備運動となるから時間は削減出来るし、しなやかな筋肉を作る手助けになってくれる優れもの。

さっきチラッと言ったように、全身を無駄なく私生活では使わないような部分も鍛えられるので、ダイエットに成功したと喜ぶご婦人や、自分の脚で動き、自分の腕で好きなことが出来ることを喜ぶご老人まで大好評です。

そのため、我が都では日々の健康のために”薬草茶”と”流星の舞”のワンセットは欠かせないモノという扱いになってます。

そして、この都に住む場合、必ずこの舞を覚えることから始まります。


だと言うのに、よその人たちはなぜか引きつった表情になってその踊りを踊るのを嫌がります。

すごく不思議です。




え?

なんで、流星の舞って名前になったのかって?

元々ここ都”ルナール”は、流星の里と呼ばれていたらしいんだけど、人が集まりルナールという名前に改名されたワケですが、この踊りはそんな流星の里という名前から一部を借りて、そう言う名前にしたんだそうです。

まぁ、この都のトップであり、都人たちのあこがれの象徴でもある母様があこがれ、愛する存在でもあるペチュニア様の二つ名でもある流星姫へ日々の感謝を告げるための舞・・と言うところから流星の舞と呼ばれるようになったと言うのが本当の理由です。


ただ、そこまで詳しくよその人たちへ告げるのも面倒なので、昔は流星の里と呼んでたからそこから名前をとってそう呼んでるだけとよその人には説明してるワケです。




で、なんでそんな話をしてるのかって?

ギルマスのおじいちゃんが一度私の戦いを見たいって言うから公共の訓練場の一部を丸借りして戦う前に3人で準備運動代わりに流星の舞をしたら全員がなぜか引きつった表情になったからだよ?


さっき言ったように、流星の舞は毎朝必ず行うモノだけど、それとは別に準備運動代わりに行うことだって都だと常識だから人によっては1日に数回は踊る。

そのため、最低1日に1回は踊るという感じに都内での決まりに変わりつつあったりする。


下手なダイエットよりも効果的だからという理由で朝昼晩と欠かさず踊るご婦人だっているし、早く大きくなって強くなりたいと願う人は同じくらい訓練とは別枠で踊るのが、都での常識。





と言うのを、説明したところ

「なるほど・・?フリージア殿が始まりだったわけか。そして、都では常識だと」

「はい。むしろ、メリットしかないのになぜ踊らないのか逆に不思議です。」

「まぁ・・なぁ・・お前さんたちはどうかは知らんが、よそから見れば何というか、人前で踊る勇気が出なくてなぁ。」

「そう言うモノですか?人前で踊るのって?」

「人によってはな。ただ、その舞はなかなかに難易度が高くてな。」

「なるほど?腰痛が治ったとか、ダイエットに成功したとかいう人結構多いですよ?」

「・・・・考えておこう。」

「一応これが、流星の舞マニュアルです。」

小冊子にまとめてあり、都内のお店であればどこでも無料で手に入ります。


「・・なぜにこんなのがある。」

「都人としての常識です。誰が言ったわけでもなく、気付けば全員この小冊子を最低数十冊は常備し、流星の舞に興味を持った人に配り、その素晴らしさと踊り方をまとめたこれを差し上げるのが義務です。」

「ちなみにこれ、誰が言い出したわけでもなく気付けば全員が同じことをしてた・・ただそれだけの一品です。」

マジですよ?

私たちが物心つく頃には全員これを持ってたし、普通に配ってたし。

私たちも、文字を覚えた頃にはまずこれを読むことから始まったモノです。

懐かしいですねぇ。



「・・布教か?」

「似たようなモノです。母様の素晴らしさを知ってもらうのと同じくらいの扱いです。」

「どれほど根深いものかそれでよくわかった。・・とりあえず、準備運動は終わりで良いのか?」

「はい。一応ティーちゃんの結界で守られますけど流れ弾的なモノに気をつけて下さいね?あくまでも自己責任ですし、ティーちゃんが守る理由は自身を鍛えるためであり、それで守られてもついでか、偶然なので。」

「だろうな。それで構わん。で、前払いだ。」

「良いんですか?」

「当然だ。手札を見せろと言ったようなモノだからな。ついでに、昼飯もおごるぞ?」

「じゃあありがたく。」

1人金貨5枚でした。

なかなかに豪勢です。



さて

「リンちゃん準備は良い?」

「良いよ。ティアは?」

「大丈夫。セニアは集団ワザはなしで。場所狭い。」

「了解。それ以外はありって感じ?」

「それでOK」

「うーい。」



さぁて、注目されまくってる状況でバトるのはちょいちょい経験あるけど、これほどガッツリ見られるのはちょっとムズムズするなぁ。


まぁいいや。

初戦は他人だし放置放置。


よ~し、リンちゃん行っくよー!

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