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陰の支配者2-天使+死神=?-  作者: ミコト
学園生活1年生
20/36

先輩たちへご挨拶

--セニア--

学園生活がスタートしてネルさんが担任の先生。

で、ザックリと学園について教わりました。


基本的に私たちSクラスは自習

優秀であるならばわざわざ教師が教えなくても出来るだろうという自分で実力を鍛え続け、証明せよってことらしい。

後、午後の実力訓練に関しては学年はバラバラでどこかしらの学年と合同になるらしい。

まぁ、その際に戦いを挑まれたら戦うもスルーするも好きにして良いらしい。



で、同じSクラスの先輩たちとの自己紹介です。




「では、年功序列と言うことで俺から名乗らせてもらおう。俺は、ロード、5年だ。」

めがねをかけたお兄さんで、茶髪と金髪の間という絶妙な色合いの髪で、知的で凜々しいという雰囲気の委員長っぽいと言ってた人ですね。

スラッとしつつもキリッとした知的な印象と私よりも頭1つ分は軽く超える高身長なのは大変頼りになる印象です。

「なぜかは知らんが、良く勘違いされるが俺は平民だ。貴族ではない。」


「じゃあ、次は私たちだねー。」

「私は、サラ。」

「私が、ウル。」

双子「私たちのパパとママ以外誰1人として見分けられないんだけどわかるかな?」

青とも紺色とも言える不思議な色合いの髪を肩を超える程度まで伸ばしてる女の子の双子さんです。

目つきや顔立ちはイタズラ好きな子猫を彷彿とさせる感じで私が軽く見上げるくらいの身長。

で、お胸のサイズを目視で確認するとB~Cで、髪の長さもお胸のサイズも姿勢も仕草も全く同じというある意味の奇跡。

けど、私はちょっと前に隅から隅まで堪能させてもらったこともあって見分けがつきます。

あえて言わないけど、サラさんが顔に出さないようにしつつも思いきり顔にリアクションが出てて、

ウルさんが、表情にあまり出ない代わりに割と素直に欲を口にするんだよね。

「こやつらは、4年でカルクスという子爵家の令嬢だ。」

ロードさんから補足事項が出た。

「確か、アクセサリーとかで有名だったような・・」

「うん。宝石系統のはず。」

リンちゃんがつぶやき、ティーちゃんが頷きながらそう言う。

「よく知っているな。本来であれば宝石などは一定以上のサイズがなければ加工さえ出来ぬ故に一定サイズ以下は処分するのだが、こやつらの祖先の者はもったいないと誰も加工出来なかったサイズを加工することをやり遂げたのだ。・・・かなりの力技で。」

「えぇ・・」

「力技とはどんな?」

「加工出来ないならそのまま金属とかで周りを固めてそれっぽくして表面だけ軽~く削ればよくね?って言って作ってたらしいよ?採掘先からはどうせ捨てるゴミを処分してくれるんならって感じで運搬費に微妙にプラスしたかなりやすい額で売ってくれたから実際に販売するのも大して苦労してないから金属とかの諸々の費用分で結果として宝石のアクセサリーのくせにかなり安くなったんだよね。」

「まー、その分人が集まって数で利益が出たって感じでなんだかんだで続いてる家系だよ。」

確かに力技だ・・。

合理的ではあるけど思いついてそれを本気で実行する度胸がすごい。

「ついでに言うと、貴族詐欺のロード先輩をうちのパパが欲しいって言っててねー」

「誰が貴族詐欺だ。周りが勝手に勘違いしているだけだろうが。」

「私たちに先輩を籠絡するか既成事実作って持って帰って来いって言われてるんだー」

「わぁお」

「・・それ本人の前で言ってはダメなやつでは?」

リンちゃんのツッコミに私も頷く。

「あぁ・・・それは問題ない・・今更だ。」

なぜか苦いのをかみつぶしたような顔をしてるロードさんに私たちは首をかしげる。

「はぁ・・何せ俺の前でその宣言をこやつらの父君が言ったのだ・・。しかも、俺に対しても女を抱くならうちの娘たちをまとめてよろしく。片方だけは許さぬし、他の女なんてもってのほかだと言ってのけたんだ・・真顔で。」

私たち「・・・・」

双子先輩のパパさん・・すごいこと言ってる。

具体的なところはわかんないけどエッチなことなんだなぁとなんとなく察する。

「で、私たちは私たちでそっち系の教本とか道具とかが定期的に届くんだよね-。」

「おまけに、刷り込むようにうちのあちこちに先輩の写真があるの。」

「しまいには、乙女の秘め事のおかずにってどこから仕入れてきたのか半裸の先輩の写真とか着替えてる途中の写真とかくれるし。」

「ちょっと待て。それは初耳だぞ。どういうことだ。」

「だって、うちのパパの指示だーとか言いながらうちの執事とメイドたちが持ってきたんだもん。」

「すっごい良い笑顔で。よだれ垂らしながら。」

「・・・それを渡しなさい。」

「無理ー」

「だって、私たちが手を離すと回収して、しばらくしたらくれて、離したら回収するを繰り返してるんだもん。」

「・・・」

ロードさんは頭を抱えている。

で、双子先輩はちょっぴり顔を赤くしながら私の耳元で囁く。

「まぁ、私たちもロード先輩のこと悪くないって思ってるからまんざらでもないんだけどね。」

「むしろ、運命かもって思ってる。良いなぁと思ったらパパもママも気に入ってて身分とかどうでも良いからさらってこいって言うんだもん。」

なるほど。

先輩の方は、無自覚ながらも気にしてる感じで双子先輩はむしろ好都合とパパさんの指示に従ってて、慌ててるロードさんを見て楽しんでると・・。

精神的に大変負荷のかかった人生を歩んでるようで・・とかわいそうなモノを見るような目でリンちゃんはロード先輩を見つめる。

で、コテリと首をかしげつつティーちゃんが訪ねる。(やっぱりそこらの女子より可愛いよね)

「なんで、ロード先輩をその人は気に入ってんの?」

「ぱっと見の能力的には秘書とか補佐官とか超似合いそうなのはわかるけど、それ以外にも理由が?」

私も気になったので私が思ってることを素直にぶちまけながら聞いてみる。

「うむ・・・俺にとっては所謂黒歴史なんだが・・やむを得まい。この2人と初めて出会ったのはホントにタダの偶然だったのだ。」

「ちょっとパパのお仕事について行ってその合間で暇だったから仕事先から勝手に脱走したり、部下の人たちにイタズラを仕掛けたりしてたんだー」

「後は、私たちを探すメイドや執事たちとの強制的な鬼ごっことかかくれんぼをしててね。」

「そうやって、こやつらは身の回りの者たちを強制的に振り回し迷惑をかけまくっておったのだ。しかも、当主であるこやつらの父君からの忠告も右から左に受け流し、勉学もまともにせぬほどのな・・。」

「そんなときに、大人に混じって仕事の手伝いを先輩はしてたんだ-。」

「俺は、先ほども言ったとおり平民だ。こやつらの仕事先の部下として働いている父上と母上の少しでも力になれればと対したことは出来ぬが、雑用をしておったのだ。」

当時からすごくしっかりとしたお子さんだったようです。

で、先輩は深いため息をついて続きを話してくれる。

「そんなときに、イタズラを仕掛け迷惑をかけ、余計な仕事を増やし、本来の業務を遅らせ、結果として業務怠慢だと後始末に追われる父上の同郷たちが叱られている光景を目にして、こやつらはタダ笑っておったのだ。それが許せなくてな。」

「そこで、思い切り怒られたんだよね-。」

「で、平民風情がーって私たちが言ったんだけど、それすらも一蹴して更に叱られるし後片付けとか謝罪行脚をさせられるし、終わるまで休憩すらも許されないし」

「で、涙目になってる私たちを見かねて手伝おうとしてたパパの部下たちすらも先輩は一睨みで邪魔するなと言って黙らせて、更にその人たちにすらも説教するし。」

え?

その人たちにも?

で、目を向けると当たり前だとふんと鼻を鳴らしながら先輩は言った。

「上長の娘だろうが貴族の娘だろうが仕事の大切さも知らぬ小娘相手に下出に出すぎなのだ。そやつらが叱らぬからこやつらが調子に乗るのだ。叱られて当然だ。」

「で、騒ぎに気付いてこやつらの父君がやってきて娘を虐めた平民と勘違いされたが、頭に血が上ったままだった俺は問答無用で父君も説教してやった。」

「え?」

「当主様にも?」

「うむ。そやつが、もっとしっかりと叱り、現実を思い知らせぬからこやつらのようなお調子者のバカ娘が出来上がるのだ。どう考えても教育者として失格であろう。そんなことすらも出来ぬモノが当主を名乗る資格などない。」

「バカ娘ってひどーい」

「ぶーぶー」

双子先輩が抗議してるけどサクッとスルーするロード先輩

「って、結局その場にいる人全員に説教した後、その現場の効率の悪さに更にキレた先輩が指揮を執って効率よく業務の調整とか、きちんと働いてない人をほんのわずかでも許さずに見つけて強制的に働かせてねー」

「で、それが1日で終わらずに1月くらいそれが続いたんだよ。」

「最終的に、現場の騒ぎにさすがに気付いたママが現場の状況を見て瞬時に察して先輩に満面の笑みで、良くやったもっとやれって。」

「しかも、そこに追加してママも一緒になってパパを初めそこにいた人たちを全員矯正したんだ。」

「それで結果として、業務の功績はうなぎ登りでパパも目が覚めたらしくって。」

「ついでに私たちもどれだけ迷惑をかけてたか嫌って言うほどわからされて・・・」


「それで、なんで懐かれるんです?」

ティーちゃんがぶっ込んだことを言いながら首をかしげるとロード先輩が苦笑いで答えた。

「身分を気にせずに説教したのに加えて、貴族でもないのに功績を挙げた実力を評価されてな・・その腕前を逃がしたら自分たちの未来がないとか、その双子を任せられるのは俺だけだと言われてな・・。」

「なるほど。じゃあ、ある意味先輩を一番気に入ってたのはそのママさんですか?」

「そうなる。」

なるほど・・。

確かに、それだけ家庭環境どころか仕事環境すらも改善させたのに加えてお仕事の評価を上げまくったらそりゃあ気に入られるよね。


ちなみに、なんでそんなにすごいことが出来たのか聞いたところ、ロード先輩のご両親にはそれぞれ貴族の親友がいるらしく、平民でありながらご両親はどちらもその親友に混じってそのお家の家庭教師に勉強を教えてもらったり、身の振る舞い方など色々と教わったことがあったらしい。

で、それを先輩も教わり、更に別の知り合いで本を趣味で集めてる人がいるらしくその人を経由して読書家でもある先輩は本を借りて読んでいたこともあり色々と知っていたらしい。

そうして出来上がったのが、平民でありながら貴族っぽい人。

それは、先輩のご両親も同様のことを言われてるらしのでそう言う血筋なのだろう。








「じゃあ、次はおいらかなぁ。おいらは2年のウルスだ。見ての通り急ぐのは苦手で、勘弁なぁ。先輩方のように優秀でもないからなぁ、おいらはかろうじてSクラスに選ばれたような末席の人間さぁ。」

縦にも横にも奥行きも大きめでおっとりとした淡い茶色っぽい色の髪のお兄さん。

何というか、そんな穏やかなところが熊を彷彿とさせるけど、見た目も中身もおっとりとしているっぽい。

「そうは言うが、こやつがSクラスに任命されたのは圧倒的であったぞ?」

「そうなんですか?」

「うむ。こやつは、ペルーシュ侯爵家の次期当主だ。」

「ペルーシュ・・ペルーシュ・・聞いたことあるかも」

「確か・・・あ、ぬいぐるみとか人形とかの!」

「さすがだ。こやつの家系は、ぬいぐるみを中心とした生き物を模した置物を作ることで有名な家系で歴史ある家系だ。」

「評価してもらってうれしいが先輩。おいらの家はそんな大層なモノではないさぁ。役に立たないものを売るだけの家さぁ。」

「そんなわけがあるか。こやつの家系が作るぬいぐるみがタダのぬいぐるみなワケがあるか。」

「そうなんですか?」

「うむ。幼い子供向けの見た目をしたぬいぐるみを中心に作っておるが、そのぬいぐるみには防衛用の魔法が組み込まれておるのだ。」

「防衛?」

「うむ。幼い子供を守るためだけにな。」

「どんな魔法なんですか?」

「悪意あるモノのみの目と耳を潰すほどの閃光と爆音を鳴らすのだ。おまけに、そのぬいぐるみを持つ者の保護者に正確な位置情報も同時に知らせる優れものだ。・・・少々威力が強い故に半々の確率で失明したり耳が聞こえぬようになるが。」

少々物騒だけど、自分の子を確実に守りたいなら確かにそれは安心だ。

「それは、確かに子供を持つ親なら必ず持たせておきたいですね。」

「しかも、見た目が可愛いならさりげなく本人に気付かせることなく持たせられるし、見た目を気に入ってくれれば本人が自主的に持ち歩くから安心。」

「実際、そのぬいぐるみによって救われたモノは多い。人によっては適齢期の女性にも持たせることすらもあるほどだ。・・男はさすがにアレだが、女性であれば大抵の者であればぬいぐるみを持っていても変に思われることはないからな。」

「確かに。」

「ついでに言えば、その周囲の状況を音と映像で記録する機能もある故に言い逃れは出来ないようにすることも可能だ。・・さすがにそちらはランクが1つ上の値段になるが、心配性の親であれば気にせずに購入しておる。」

「確かにそれは、欲しくなるし、持たせたい。」

「元々おいらも、おいらのご先祖様も子供好きでなぁ・・。どうにかして守りたかったんだぁ。だが、子供が無自覚でも自主的に持ち運ぶような見た目を追求した結果、そうなったんだぁ。」

「良い人なんですね。そのご先祖様も。」

「そう言ってもらえてうれしいなぁ。」





「ちなみに、先輩方の得意な魔法って何ですか?」

「む?俺は、分析と属性纏いだな」

「鑑定と何か違うんですか?それと、纏いとは何か違いが?」

「鑑定は言ってしまえば、視たものがどういったものか確認をすることだ。だが、分析はそれよりも詳細の情報がわかるのだ。」

わかるようなわからないような?

と首をかしげると苦笑しながら詳しく教えてくれた。

「例えば魔物を鑑定した場合、名前や特徴などがわかるだろう?」

「です」

「だが、分析の場合は鑑定のように視ればいいというわけではなく、相手のある程度の動きや特徴を観察する必要はあるが、ある程度把握出来ればどういう技を使うか、どのような戦闘スタイルかがわかるのだ。」

普通の鑑定よりも確認に時間がかかる代わりに、より詳しい情報がわかるってことですね。

「それって、図鑑とかである程度事前に情報を知っていればそれだけ観察する時間が短くなるってことですか?」

「その通りだ」

しかも、予備知識があればあるほど確認にかかる時間が減るんだからまさに知識こそが力なりってやつだね。

「それ、情報の数だけ相手の弱点がまるわかりですね。」

「そういうことだ。」

「それともう1つは?」

「それは、纏いの技自体は知っているのだろう?」

「はい」

父様が得意とするどころか十八番の技だし、私も使えるし。

「俺の場合は、纏うこと限定で飛ばしたりすることが出来ない代わりに炎、風、水、雷、土の基本属性であれば、好きに纏わせることが出来るのだ。」

「おー」

「ちなみに複数を同時は?」

「それは、出来ないな。あくまでも1種類ずつだ。」

「ですが、先ほどの分析を合わせればその場の状況に合わせてかなり幅広い戦術が組めますね。」

「そういうことだ。」


「はいは~い次私達ねー。」

「ウルが収納」

「サラがが放出」

双子「二人一緒なら空間収納も出来ちゃう。」

「その名も」

「私たちの空間魔法は双子魔法なのだ。」

「それはすごいですね。」

「戦い以外で重宝しそう」

「するよー?」

「すっごい便利。けど、私たち二人揃ってないと自由に出し入れができないから」

「まさしく双子魔法。片方だけだと収納するか放出するかの片方だけになるし。」

なるほど。

色々と制限はあるけど、一緒だったらかなりすごそうだ。

「一応、剣とナイフ、鞭の3種類の武器を学んでるよ。」

「それも得意だよ。」

そのニュアンスだと護身術程度ではないっぽい。


「次はおいらだなぁ。おいらは振動さぁ。」

「振動?」

「ブルブルするアレですか?」

「そうだぁ。先輩方と比べたらしょぼいだろう?」

「どの属性も使い方次第と思いますけど。」

属性なんて良いも悪いもないと思う。

母様が言ってたし、悪いと思ってるのはそれを活かしきれてない本人が馬鹿なだけだって。

「ちなみに、ウルスの振動は、かなり厄介だぞ?」

「どんな感じで?」

「おいらは、大剣を使うんだがなぁ?振動を使って切れ味を増すんだぁ。細かい部分は内緒なぁ。他にも、大規模で頑張れば地震でも地割れでも起こせるぞぉ?」

それはすごい。

後に、母様に教わるんだけど超高速で小刻みに振動させることでとんでもない切れ味に昇華させることが出来るらしく、斬ることに関してはかなりえぐいらしい。

地震に関しては言わずもがなッて感じだけど。

「なら、近接系も遠距離系も広範囲系もやろうと思えばどれでも行ける感じなんですね。」

「んだなぁ。」

「なるほど。」

「さすがSクラスに選ばれていることだけあって先輩方はどなたも優秀ですね。」




「担任の俺は、みんな知ってるっぽいし、入学生の3人も親を経由して聞いてると思うから省いて、新入生が順番にお願いしようかなぁ。先輩たちが言った辺りの範囲をよろしくねー」

ネルさんがそう言うと、リンちゃんから自己紹介が開始された。

「では、僕から。僕はレリンス・セイクリッド。セイクリッド公爵家令嬢です。主に協会のバックアップを務めている家系で、僕は回復と治癒魔法と身体強化系、大剣の二刀流がメインです。」

「え!?女の子!?」

「ウル。よく見たらおっぱいあるよ。」

「ホントだサラ。結構おっきい。」

双子先輩からすごい至近距離でおっぱいをガン見されてるリンちゃんが引きつった表情になってる。

「・・貴様ら。失礼だろうが。」

「はぁーい」

「・・あとで堪能しよう。そうしよう」

・・なんかつぶやいてた気がするけど気のせいってことにしよう。

後に、本当に実行されてリンちゃんが胸を両手で押さえつつフラフラしてたのは余談。


「私はティアーネ。リンと違って平民。結界を使った防御専門。攻撃は投擲がメイン。」

「ティアはそういうけど、父親はこの国の近衛騎士・・・おまけに王族専属でしょうが。しかも、母親の方は数年間とはいえ、この国の元ギルドマスターでしょう。・・ただの平民のわけがないでしょう。」

「あ、そう言えばティーちゃん家のファミリーネームをいい加減に決めたいからさっさと決めろってギルマスのおじいちゃん経由してこの間言ってたよ?」

「あぁ・・今さらと言えば今さらだ。・・どうすんの?」

「こういうのって、母さんたちが決めるんじゃないの?」

「確か、ティーちゃんの好きなので良いよーって伝言預かってるって聞いてる。」

「はぁ・・・」


後に、フィオーレと言うファミリーネームになりました。

ティーちゃんに理由を聞いてみたらなんとなく思いついただけだそうな。

で、そのご両親はまぁそれでいいんじゃね?って感じであっさりと承諾って感じです。



「あ、ついでに言うとティーちゃんは男の娘です。」

「え!?」

「下に付いてるの?」

「ついてますよ?」

毎日しっかり確認してますからね!

触らせてくれないけど。

それどころかガードが堅くてなかなか見れないけど。

すっごい速度で隠すから覗き見るのが意外と大変だけど。

一緒にお風呂してるけど(ティーちゃんは諦め気味な顔してるけど)、速攻で隠されるけど。


で、他の先輩方も目が見開いて驚いてる。

リンちゃん以上にびっくりしたっぽい。

後に、双子先輩に下の男の子の特徴をしっかり鷲掴みされて確認されるのは余談。




「・・さらっと流したが、その2人だけでも家系がとんでもないな・・。」

「この国で王族直属の近衛騎士なのと元ギルマス・・・。」

この国とそこらの国では同じ立場でもかなり差があるとぶつぶつとロード先輩がつぶやく。

「しかも、侯爵家の中では世界でトップクラスのセイクリッド家」

「・・この組み合わせで何か思い出せそうなのだが・・・」

「あ、たぶん私の自己紹介を聴いたらいやでもわかると思います。」

「・・そうか。では、聞かせてもらおう。」

「はぁい。”流転の歌姫”セニア・クラリティ・エトワールです。家族に関しては、皆さんのリアクション的に知ってるっぽいので流します。得意技はどんな所見のものでも、自身の技として速攻で身に着けることです。音楽でも踊りでも武器でも武術でもなんでもござれです。属性は、嵐。風と雷と同時に操るものです。趣味は二つ名の通り歌って踊り、楽器を演奏することです。」

全員「・・・」

おや?

思った以上に、驚かれたっポイ。

目が見開いた状態でフリーズしてる。

「と言うことは、まさかティアーネ君。君の父君はもしや、元第一王子の懐刀の?」

どうやら、ロード先輩は男女問わず君を付ける人のようです。

母様の場合は、大抵の人はちゃん付けだし似たようなものだよね。

「はい。暗紅騎士です。」

「はぁ・・とんでもない子がやってきた。」

「なぜ俺は忘れていたのだ・・”あの”フリージア様のご息女が入学すると噂で聞いていたではないか。そんなご息女がSクラス以外になるはずがないだろう。」

なぜか、ロード先輩が頭を抱えてぶつぶつ言ってる。

で、そんな先輩の背中に両サイドから抱きつく双子先輩が耳元で囁く。

「大丈夫大丈夫。」

「私たちなんて、あんなところやこんなところまで撫で回すなんて生ぬるいレベルで堪能したから。」

「良いわけあるかぁ!!」

双子「きゃー♪」

まぁ、慰めてるのか茶化してるのかわからないけど、結果として(強制的に)ロード先輩は復活したけど。(ちなみに双子先輩は楽しそう)


で、一応言っとくけど、撫で回すなんて生ぬるいレベルのあんなことやこんなことって言っても、私の尻尾に顔を埋めたりとか腰のくびれからお胸に太ももまでひん剥かれてほおずりされたとかだから。


え?

それでも十分アウト?

まぁ・・同性だからセーフセーフってことにしてください。

同性でラブになってるのが身内にいるだろとかそっち方面だと十分アウトというつっこみはなしでお願いします。




「んだが、あの何でも出来るって噂に聞いてたとおりなんだなぁ。比喩でも何でもなく。」

「噂になってたんですか?」

「セニア・・逆に聞くけど、噂にならないとでも思うの?」

「そうそう。多くの人目があるところで何十という数の楽器を容易く扱ったり、どんな無茶ぶりでコアな武器を渡されても容易く操り、ものにした時点で十分だから。」

「えー」

と口にするけど否定出来ないなぁ。

とはいえ、これに関しては物心ついた頃に気付いたらそうだったとしか言いようがないしなぁ。

都に遊びに来たどこぞの冒険者のお姉さんにツッコミを食らって始めてこれがとんでもないことだって自覚したくらいだし。

え?

どんなツッコミだったかって?

「何でそんなにホイホイワザを手軽に盗んでいくの!?と言うか盗めるの!?そんなエグい速度で!私たちそれを習得するのに1ヶ月はかかったんだけど!?と言うか、見せただけでアドバイスも何も私立ちしてないよね!?」

とかそんな感じの台詞を。

他にも似たようなことを散々いろんな人に言われてようやくこれが私の必殺技であり十八番であり、敵からすれば悪夢ですらあると言われた由縁である。




「で・・セニア君。君はさっきから何をしているのかね?」

「え?刺繍ですけど。」

淑女教育?にもなるのに加え手先の器用さも鍛えられる素晴らしいものだと教わりました。

おまけに、売ろうと思えば売れると。


「・・・刺繍なのか?」

「私には、白と黒と灰色の四角がいっぱい並んでるようにしか見えないんだけど。」

「ウルに同じく。」

「完成したらわかりますよ-。ペースを上げるので午後には完成しますから。」

今日は学園初日なので午前中で終了なのである。

で、タダおしゃべりするのは暇なので刺繍してます。

「そうか・・」



で、ちょうど帰りの時間と言うところで無事に完成しました。

「出来ました。」

「かなり広いが・・」

「テーブルクロスです」

「ふむ・・スマンが、何を描いたのか未だにわからんのだが。」

白と黒と灰色とそれぞれ微妙に色の違う、言ってしまえば白から黒の間限定で様々な色がびっちりと並んでるようにしか見えないらしい。

「あぁ、近くで見るからですよ。」

「む?」

「広げてみせるので離れてみて下さい。全体をぼやーっと見る感じで。」

「そうか?」

私がそう言うとロード先輩を初め全員が離れてぼんやりとした感じで眺めると目が見開いて驚いてる。

「これは・・」

「クテン様?」

「です」

にこりと微笑む極上天使の母様です。

「遠くで見てようやく理解した。・・かなり精密だ・・良く出来ている。」

「モザイクアートってやつです。近くで見たらわからないけど遠くで見たらわかるという目の錯覚を利用したちょっとしたお遊びみたいなものです。」

「なるほど・・面白いな。」

ついでに言うと、このテーブルクロスはこの国の王様であるお兄様と王妃様であるお姉様にプレゼントしました。

そしたら、買い取ると言われ、まさかの白金貨50枚になってびびりました。



そんな高額になるくらい母様への信仰者がお城の中にも蔓延ってるのでしょうか?



で、これは私も知らないことなんだけど、そのテーブルクロスはテーブルに敷かれずにどこかの一室の壁一面にきちんと保護処理した状態で飾られ、お城勤めの人たちが隙あらば眺めにやってきて南無南無し、近くには貢ぎ物とかが捧げられるミニ神殿みたいなことになってたりする。

その場所は、部外者には内緒なんだとか。

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