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陰の支配者2-天使+死神=?-  作者: ミコト
初めての都会?生活
10/36

(1人男だけど)3人娘たちの模擬戦

--セニア--

ギルマスからの依頼でクラリティ王国に滞在してる冒険者たちを含め、大勢の前で本格的にバトルしてくれと言われた私たちです。




たんたんたんと、軽くその場でステップを踏みながら意識を戦闘モードに切り替える。

リンちゃんは、愛剣でもある2振りの大剣を持ち、構える。


リンちゃんのおっぱいもでっかいけど、剣もでっかいから威圧感も結構すごいよ?

威力もリンちゃんのパワーを掛け合わせると結構エグいし。


ある意味では私とリンちゃんは真逆の戦法を使う。

私はスピード特化のため、ヒットアンドアウェイによる質より量という感じで手数で相手を責めるタイプだ。

一方リンちゃんは、私とは反対に量より質という感じで一撃の重さをメインにしたタイプ。


「じゃあ、開始はいつもみたいに?」

「で、良いんじゃない?」

そう言って、私は懐から銅貨を1枚取り出して、ピンと親指で上に弾く。

くるくると宙を舞う。



その最中私とリンちゃんは互いに威圧を発動して魔力同士のにらみ合いをする。

私の場合は威圧と言ってはいるけど、正確には【気配操作】を使ったワザの1つだ。

これは、逆に隠密と同じ効果も発動させることの出来るとても便利で使い勝手の良いワザだ。



そして、キン!と地面に銅貨が落ちた瞬間私は威圧を一気に隠密状態に切り替え、純粋な技術でリンちゃんの意識の狭間を狙い、風で音を消し、体を軽くして追い風で速度を上げ、雷で瞬発力と五感を向上させる。

そのままバングルをインファイターグローブへ変化させてリンちゃんの懐に殴りかかるが瞬時にリンちゃんは大剣で防ぎ、もう1本の大剣で斬りかかる。

私は、そのまま大剣を躱し、インファイターグローブをナイフに変化させて斬りかかるが、リンちゃんの蹴りで防ぐのと同時に襲いかかってくるのでナイフから篭手に変えて両手で蹴りかかってくる脚を防ぎながらその威力を利用して後ろにワザと飛ばされて距離をとる。



「さすがリンちゃんだね。やっぱり、防がれちゃった。」

「何年つるんでると思ってるのさ。正直目では追いつけないから剣士としての勘がほとんどだ。」

「目で感じるんじゃない!心で感じとるんだ!ってやつだね。」

「あってるけど何でだろう・・素直にうんと言いたくない。」

「えっへへ~。じゃあ、次行くよ。」

「きな。」

風と雷で速度を上げるのは先ほどと同じだけど今度は私の周囲に雷を纏わせた風の球体を5個作り出す。


これは、接近戦をメインとしている私オリジナルのワザで、母様が良く扱う影の人形を私なりに改良したモノだ。

母様だと個別に操り、群れとして扱い、母様自身は指揮官として動く感じとなるが、私の場合は私自身のサポーターとして自信の周囲に漂わせている。

これは、その球体から極小の風の球に雷を纏わせたモノを放ち続けるし、その球体そのものを相手にぶつけたり、攻撃を防いだりする攻防一体の代物だ。



基本は風雷の弾丸を放ち続けるのがメインで、私の死角を補うためのモノとして扱っている。

そのため、死角から襲われてもまずこの球体で攻撃を防ぎながらカウンターで雷を浴びせる。

そして、その時間稼ぎの間で私自身が攻撃するという扱いだ。

その時間稼ぎが数秒でも私からすれば十分。


で、2振りの剣へと姿を変えて真正面からリンちゃんに斬りかかるが、やはり大剣で防がれる。

しかも純粋なパワーだとリンちゃんが圧倒的に上のため、1本の体験で2本とも防がれるのに加えて、そのままブン!と振り回し、私ごと吹き飛ばしてくるので、するりとその大剣を受け流しながら懐に潜り込み、剣から小太刀へと変えて逆手に持った状態で斬りかかる。

それに追撃で風の弾丸を私の周囲に漂わせていた球体より放つ。


けど、さすがはリンちゃん。

私の戦法なんて慣れっこなので、もう1振りの大剣を盾代わりに防ぎ下から上にすくい上げるように思い切り蹴り込んでくる。

そのままだとみぞおちにストレートに蹴りが入り込むけど、小太刀をインファイターグローブに変えてそのまま脚をつかんで合気を利用して投げ飛ばす。


「っ!」

リンちゃんは驚いた顔をしつつも1本の剣で体を支え、もう1本を私に向かって切り込んでくる。


そこで、篭手に変えて剣を防ぎながらワザと吹き飛ばされて距離をとる。

リンちゃんはと言うと体を支えにした剣を主軸にくるりと体勢を整え、斬撃を飛ばして来たので、2振りの剣に風と雷を纏わせて衝撃波と合成して斬撃を飛ばす。



ズガァァァァァァン!


一気に爆風が襲いかかるが、リンちゃんは大剣を盾にして防ぎ、私は風の結界を作り出して防ぐ。






その後も、互いに攻撃を仕掛けては躱して攻撃を仕掛け、防ぎながらそれを利用して再度攻撃をしかける。

宙を蹴り、地を駆け縦横無尽にリンちゃんに挑む。

それを何度も何度も繰り返す。

攻撃する種類と量で言うと私の方が圧倒的に多いので近距離から遠距離に切り替え、周囲に雷を纏わせた風の球体をばらまき全方位からの射撃をしたり、斬撃を飛ばしたりしている。

そのため、怪我もリンちゃんの方が多いんだけどリンちゃんの場合は癒やしの力があるのであっという間に治しちゃう。

しかも、リンちゃんは自身を治しながら攻撃を仕掛けてくるので超大変。

そのため、長期戦だとリンちゃんは圧倒的に強いんだよ。





ちなみにその最中はというと、斬撃だの雷付きの風だのが周囲に飛び散りまくってたりする。

それを観客となっていた冒険者たちは必死に防いでたりする。

ギルマスはと言うと、ティーちゃんが結界で防いでいるので大変そうだなーと言う感じで楽しげに眺めてるだけ。






あぁ、楽しくなってきた。

ニヤリとどう猛な笑みを浮かべながら笑みを浮かべているとリンちゃんが苦笑いしつつもさぁ来いと言う表情となる。



じゃあ、都で私が歌姫と呼ばれた本当の理由をこの場でお披露目しちゃいますか!








--ティアーネ--

あぁあ。

リンとの模擬戦でセニアの戦闘狂スイッチが入った。

正しく言うと、戦う歌姫スイッチ?

さっきまでは、気配を消して様々な方面から攻撃を仕掛けては距離をとり、雷を纏う風の攻撃を浴びせてを繰り返してたけど、どう猛な笑みを浮かべた瞬間セニアは歌を口ずさみ始めた。


「歌?」

ギルマスがつぶやき、私が頷く。

まぁ、詳細なんて教えてやんないけど。

だって、自分の戦法なんてわざわざ教えてあげる義理なんてないし、戦って見せてくれとは言われたけど教えてくれとは言われてないし。


セニアが戦闘中に歌い始めたと言うことは本当の意味で本気モードになったってことだ。

普通であれば歌はつまりは音。

そうなると死角から襲うという点で言うと場所がばれるからするべきではないけどセニアの場合は別。

なにせ、歌っていてもどこから歌が聞こえるのがわからないんだから。


実際、その技術はセニアが目の前で歌って披露してくれたけど目の前で歌ってるのにどこから声がするのかさっぱりわからなかったんだから。


そして、ただ歌ってるだけで、セニアが我が都の歌姫なんて言われるはずがない。

その理由は、歌うことで相手の行動をある程度推測することが出来るからだ。


それは、相手のわずかな動きや、魔力の流し方をセニアは歌を経由して手に取るように把握し、何をしようとしているのか分析し、その動きに合わせた戦法で攻める。

どんなに相手が動きを変えたりフェイクでワザと動きを変えたりしても素早いセニアだと瞬時に切り替えることが出来るし、嘘を嗅ぎ付けるセニアの場合、それすらも想定して推測し、動きを変える。


更に面倒なことに、セニアの戦術の量は正直エグい。

扱う武器だってたとえ初見でも2振りもすればある程度扱い方を学び、10振りもすればほぼほぼマスターしてしまう。

しかも、武器なんてない状態での戦法も数えるのも億劫なくらいの数を学んでる。

おまけに、魔法による遠距離ワザも扱えるし、どれも苦手なんてないから相手の状況に合わせて遠距離から近距離、はたまた両方同時なんてことだって出来る。




私たち3人の中で誰が一番強いかと言われるとセニアだと応える。

セニアには”アレ”があるからとも言えるけど、アレは危険すぎるからフリージア様から禁止されている。

理由は、まだ制御出来ていないからだ。


まぁ、それは置いといて。

セニアの戦術の数とその場に合わせた戦法の組み合わせと切り替えの速さ。

そして、セニア自身のスピード戦がかみ合うと、どんなにパワーがあり、癒やしの魔法が得意なリンでさえ防戦一方になってしまう。

ステータスだけで言えばセニアはスピード以外はリンより下回るけど、フリージア様譲りの魔力制御とグリム様譲りの身体能力がかみ合い、セニアの扱うワザが組み合わさることでそれぞれの威力が向上する。

そうなってしまえば、セニアの本領発揮だ。




まぁ、ある程度なら私も防ぐことは出来るし反撃出来るけど、長期で見るとやっぱり負けるし。

だって、セニアってば長期で戦えば戦うほどそれぞれのワザを磨き上げるのに加えて、その場に最適応しちゃうから、どんどんこっちが不利になるし、セニアの技術レベルを上げるだけだ。

私もリンも同じく技術レベルは上げてるけどセニアと比べると向上速度は低いし。




あぁ、話がそれた気がする。

セニアの歌は、簡単に言えば、


・相手の次の行動を最初のわずかな挙動から推測すること

・自身のテンションを上げることで体のリズムをその場に合わせて変化させること

・歌によって込められた感情に相手の精神を揺さぶる


この3つかな。

1つめの挙動を歌で推測するワザはコウモリが超音波で相手の場所を感知するのと同じ原理らしいよ。

セニアの歌で、相手の感情が振り回されるのは知ってると思うけどそれを戦いながら仕掛けられるから少なからず戦闘に集中しづらくなる。

で、2つめに関しては、言い方を変えると体の動きの癖をワザと変化させるかなくすと言うこと。

人によっては、体の動かし方で特定の癖があり、それを見て相手の動きを予測する人はいる。

それを、歌ってるとき限定でセニアは自身の癖をなくすことが出来る。

まぁ、相手に読み取らせないようにしているって言うのが正しいのかな?

歌によって、精神を揺さぶられ、冷静に観察させにくくしているって感じだね。


相手の場所を察知するためだけなら歌わなくてもアーとかラーでも良いわけだけど、セニアの場合は歌の込められた想いに合わせて周囲の精神状態をある程度操るというか誘導することが出来るから歌った方が相手の挙動を察知して精神状態も揺さぶれるからまさしく一石二鳥ってワケだ。



あぁ、それにしてもリンとセニアってばいつもより盛り上がってるなぁ。

基本私は防ぐこと専門だから2人が戦うのが訓練と言うなら、私は2人による周囲への流れ弾とか余波を防ぐことが訓練になる。

まぁ、今回はギルマス以外は守るつもり皆無だけど。

だって、ただで見物してるんでしょ?

なら、わざわざ守ってやる義理なんてないし。

ギルマスは一応。

私だって訓練しても良いでしょ?

私は人一倍頑張らなきゃいけないんだから・・2人みたいに戦う術がほとんどないし。

一応投擲と射撃とかをメインにしてるけどほとんど牽制だし。

体術も合気とかの相手の力を利用する感じだし。


2人による流れ弾と余波がいつもよりすっごいなぁ。

これは、防ぎがいがありますな-。


私は慣れてるから良いけど、周りは結構大変そう。

まぁ、それを承知で見てるんだから放置するけど。

本音を言うと全員守るなんてめんどくさいから放置してるだけだけど。




しばらくしてセニアがリンの背中から抱きついて終わった。

どうやら、剣とかで寸止めとかせずに終わらせたみたい。



ちなみに、余談だけどセニアの寝相は悪いというか面白い。

近くに誰か立っていると抱き枕にするために引きずり込むんだよ。

しかも、寝技で体を拘束してくるから動こうにも動けないんだよね。

ご丁寧に動くといたいのに動かないといたくないという絶妙な力加減で・・・本人はすっごい気持ちよさそうにすやすや寝てるのに。


で過去に1回だけ、それを利用したゲスなのがいたけど面白いことにその場合は抱き枕にせずにかなり濃密な魔力を込めた衝撃波を強烈な蹴りとともにゼロ距離でみぞおちにストライクさせてたけどね。

しかも、蹴りが届く範囲に入ったら速攻だったね。

相手は触れてすらいないのにそれだからすごかったよ?

すっごい勢いでぶっ飛ぶし、翌朝までセニアは起きないし。

そんなのが起きたのは野営の練習中に1回だけでそれ以降は事前に始末してる。



正直わかってるけど私は、男だ。

セニアもリンもわかってると思うけど時々ホントにわかってるのか気になる。

だって、今も普通に一緒にお風呂してるし一緒に寝てるんだよ?

お風呂も別々にしようと言ってもセニアに嫌だって一緒に入りたいっておねだりされたし・・・セニアのおねだりは否定出来ないからなぁ・・アレは可愛すぎる。

セニアもわかってるのかな?

私がいつもセニアの翠に吹き込まれた小悪魔ワザにリン並みに大ダメージになってるのは。

たぶんセニアは私には効いてないと思ってるっぽいけどそれは表情に出してないだけ。

だから、その小悪魔ワザをレベルアップさせないで欲しい。

セニアは自分の貞操を守るという部分を私にも該当させて欲しい。

私だって見た目はこれでも男なんだぞー。

男はオオカミなんだー。


って、前にセニアに言ってみたらなぜか膝枕で頭を撫でられたけど。

・・・わんこアピールしたかったわけじゃないんだけどなぁ・・それを言っても無駄だったけど。

というか、男はオオカミって意味で襲うって言うのはわかってても、戦闘という意味でしか思ってないし、そう言う部分を教えるかと言われると教える勇気はないから隙を見せないようにねって言っておいた。



けど、あまり反応しないとセニアはシュンとするからすっごい罪悪感に襲われるからこっちからもほっぺにキスしたり膝枕してブラッシングしてあげたりしてるんだけどなぁ・・。

まぁ、うれしそうにしてるから良いけど、一緒のお風呂ですら反応しないように頑張ってるんだよ?

可愛いセニアを私が襲わないように頑張ってるんだよ?

当の本人であるセニアは、無自覚に煽ってくるし・・・そんなセニアも可愛いと思ってる時点で今更かもしれないけど。(その点だけだとリンも同じ意見だと思う)


正直恋愛感情って言うのは、よくわからない。

一応私も男だから、性欲だってありはする。(ないようなもんだろと言われたことあるけど)

2人は女の子だ。

リンだってイケメンだのと言われてるけど立派な女の子だ。

2人とも普通に可愛いんだから。

でも、セニアはもう少し貞操観念って言うのを覚えるべきだと思う。

まぁ、私たちの前だから遠慮がないだけだとは知ってるけど、女の子の日が来たと私の目の前で言ったり、その対処法を私の目の前で確認したりはしない方が良いと思う。

・・・一応リンは言わないし、私も言わないようにしてるけどセニアは普通に隠さない。


私も一応男の子の日って言うべき?

それは、来てはいるんだけど、それもわざわざ来た?って聞かないで欲しい。

一緒にお風呂してる時点で今更かもしれないけど恥ずかしいんだから。

というか、いい加減にお風呂くらいは別々にゆっくりと浸かりたい。

ある意味自分との戦いになるから落ち着かないし逆に疲れるから・・いろんな意味で。



「はぁ、疲れた。・・・・やっぱり負けた。」

「疲れた-。正直私もぎりぎりだったんだけど。リンちゃんのパワーってエグいから一つでも食らったら終わりなんだよ?」

「その一撃が当たらないんだけど。」

「頑張ってるもん。何せ、目指すのが母様だし。」

「あぁ・・・まぁ、いつまでも負けるつもりはないけど。」

「負けないも~ん。ティーちゃん勝ったよ♪」

「お疲れ様。」

そう言いながらセニアはうれしそうに私に抱きついてくる。


あぁ・・・年齢からするとやや大きめの胸が押しつけられるのに加えて、ほっぺをすりすりしてきた。

あぁ、もう。

ホントに可愛いなぁと、押しつけられる胸のことを忘れるように現実逃避。



お疲れと良いながら頭を撫でつつ抱きしめてあげる。

「ご褒美が欲しいな。」

そんなおねだりもいつものこと。

とりあえず、ほっぺにキスをしてあげる。

「帰ったら膝枕にブラッシングしてあげるから今はここまで。」

「はぁい。」




「お前さんたちホントに幼女か?」

「年齢的には?」

幼女と言えるのは何歳までかわかんないけど。


とくにフリージア様なんて頭に合法が付くほど永遠の幼女だし。

「私は女じゃないけど。」

ステータスに一応なんて余計な文字が入ってたけど男だぞー。

「あぁ・・・ステータスだと確かにそうだった。・・忘れてた。」

ギルマス・・忘れないで欲しい。

種族も正直ツッコミを入れたいけど一応男だもん。


毎日確認のために鏡に向かって笑顔をしてるけど、鏡に映るのは美少女の笑顔だけっていう事実は正直ホントに男なのかズボンとパンツを脱いでそっちを確認してようやく男だって安心するんだから・・。


最近の悩みは朝起きたらズボンの下の部分が喪失してないかどうかである。

だって、体も女の子になったらなくしちゃいけないものが私の中から消える気がするから・・と言うより自分を見失う気がするから。

・・精神的部分はかろうじて男だって踏ん張ってる・・・・崖っぷちぎりぎり状態だけど。

周りのメンツの大半は女の子扱いしてるのは気付いてるけど。

むしろ、男扱いしてくれるのがユウさんとイリス様だけという悲しい事実。

どうやら、ユウさんとイリス様も似たような経験があるらしい。

古傷を抉るつもりはないから聞かないけど・・・すっごい気になる。

二人ともすごいかっこいいから。

けど、イリス様は・・わかるかな。

かっこいいけど美人だしよそから来た人も都人たちもよくイリス様とフリージア様を並べて見惚れてるし。



と言うより、私たち3人って後々、いわゆる三角関係?ってやつになるのだろうか?

私自身正直どっちも好きだけどこの好きが家族としての好きなのかどうかはっきりわからないし。

セニアもなぁ、どっちなのかわかんないし。

リンの場合は、なんとなく家族愛から変化するそぶりがないような気がするけど、今後ずっととも言えないし・・・場合によっては女性同士という変化球もないとは言えないし。


まぁ、私の気持ちがどう変わるのかわかんないからとりあえずは様子見とは思うけど、セニアによる無自覚な色仕掛けに振り回されてるからある意味時間の問題のような気がしなくもない。

現状、セニアは妹ポジションと言うことで落ち着かせておこう。


とりあえず、深くは追求しないようにしようそうしよう。





で、周りの状況はと言うと・・。

「なんつぅハイレベルな戦いをする幼女たちなんだ。」

「あの大剣っ子は男だろ?」

「確か女の子だって聞いてるわよ?」

「マジで!?」

「えぇ。効率重視にした結果、男装っぽくなったって。性格は偶然らしいけど。」

「あぁ・・そう言うパターンか。」

「それにしても・・・あんな大きな大剣を2本も自由に振り回すなんてホントに年齢からしたらとんでもないわね。そう思うでしょ?」

「まぁな。けど、俺個人としてはもう1人の狐っ子の方が驚きだけどな。・・あのスピードに手数の多さに扱う得物の数に脚さばき・・おまけに戦術の量・・あり得ねぇだろ。」

「あの隠密行動からあれだけの数の武器を自在に操れるなんてとんでもないわ。それに、相手の隙を見る技術レベルがとんでもない・・。普段どんな鍛え方をすればあんな子たちになるのか不思議でならないわ。」

「まぁ、気持ちはわかるが、ぶっちゃけあの狐ちゃん、早すぎて見えなかったけどな!」

「え?俺は見えたぜ?」

「ぎりぎり見えた!」

「俺はぎりぎり見えなかった・・脇チラ」

「俺は残念ながら見えなかった。・・・短パンだったから」

「俺は拝めた!・・・へそチラ」

「え・・マジかよ見えてるのがいたのかよ。・・・って、一部というか結構な割合で変態がいたんだが。」

「え?そりゃあ見るだろう?あれだけの美少女なんだから。」

「だよな。」

「ロリコン万歳」

「・・・ん?」

「ん?どうした?」

「・・・ロリコンとか変態は置いといてさ・・・さっきから話が食い違ってる気がするんだが・・狐ちゃんの話だよな?」

「あぁ。」

「そうだぞ?」

「あの見えたかって言うのは動きの話だよな?」

「え?」

「え?」

「え?って、何をお前らは見てたんだ?」

「え?そりゃあ、当然うなじに決まってるだろ?」

「何言ってんだよ。」

「そうだそうだ。まじめに答えろよ」

「そうだぞ。へそチラに決まってるだろう。」

「って、違うだろう!」

「そうだそうだ。」

「ほら見ろ!お前らはおかしいんだよ!さぁ!答えてやってくれ!」

「そりゃあ当然太ももの絶対領域だろう!」

「何を言ってるんだお前はぁぁ!!!」

「そうだそうだ!拝むならあのモフモフの尻尾だろう!!」

「って、変態の次はモフラーかよ!!」

余談だけど、モフモフマニアとかのモフモフ好きは大抵モフラーと呼ばれることが多い。

「何を言うか!確かにスカートではなかったが故にパンちらは拝めなかったが、短パンだと絶望するのではない!短パンだからこそあの美しいラインを誇る白い太もも様を拝むんだろうが!」

「はっ!そうか・・俺はおパンツ様のことしか考えていなかった・・俺は浅はかだったんだな・・負けたよ。」

ちなみにこの人が、短パンだと軽くショックを受けてた人です。

「わかればいいんだ。人によって美しいと思うものは違う。俺はあの太ももが素晴らしいと思ったが、皆が言うようにへそチラもうなじチラも素晴らしい。自分の好みは押し付けるものではない!その幸せを共感しあうものなのだぁぁ!!」

「そうだな!自分の意見を押し付けるのではなくその幸せを喜び合えばいいんだな!」

「そう!つまりは、無理強いせずに自分と同じ趣味の同類なかま洗脳ゆうどうしてあげればいいのだ!」

「・・・ん?なんか物騒な意味が込められてたような気がするんだが?」

「気のせいだ。」

「そうか。」

「えぇ・・私はあの子にお姉ちゃん♪って抱き着きながら言って欲しい。」

「お前もかよ・・」

「冗談よ」

「本気っぽく聞こえたんだが?」

「気のせいよ?」

「お・・・おう」

お姉ちゃん呼びを希望した人は、最初にすごいと素直に驚いてた女性だったりする。




「って、お前らはあの素晴らしい戦闘ではなく何に注目してるんだぁ!!!」

全員「若くて瑞々しい美少女の体。」

「変態は帰れぇぇ!!」





セニアたちの模擬戦でやけに盛り上がってると思ったらどうやら、セニアの体のどこが素晴らしいかという変態談義だったようだ。

真面目に見てたのは全体の1割以下というね(笑)

まぁ、気持ちはわかるけど。

セニアはプロポーションは抜群だからね。

しっかりと栄養のあるものを食べて、運動をしてしっかり寝て、ストレスフリーな日々を過ごしてるし。


私個人の意見としては、へそチラもいいけど、太ももだなぁ。

セニアはスカートは穿かなくはないけど基本短パンが多い。

一方、脇とかが見えるようなワンピースとか肩ひもタイプは嫌がりはしないけど自ら着ようとはしない。

だから、結果として肌をさらす部分は腕とか首から上を除けば太ももが多くなるから自然とそこに視線が行きやすくなる。

それに、リンと違って肩ひもタイプは着なくても体のラインはわかりやすいタイプの服が多いから身長や年齢からするとやや大きめな胸も自然と視線が行きがちになる。

後、身内だからこそ知ってる事実だけど、セニアってばなぜか外で元気よく動き回ることが多いアウトドア派なのに肌が焼けにくいのだ。

おまけに言うと、お肌も吸いつくような瑞々しいのに加えて、触り心地も癖になるようなすばらしさだったりする。

だから、セニアに膝枕されたときは大抵、生の太ももでしてもらいながら撫でまわしつつ揉んでと堪能してたりする。

まぁ、あまり触りすぎたら終わった後でキス魔の言葉通りセニアに満足するまでキスされつつ、全身を撫でまわされるけど。

え?

ご褒美だろって?

そうだけど、なんか精神的に疲れるんだよ。



「はぁ・・変態ばかりで申し訳ない。」

「一応気にしてません。手は出さずに眺めてるだけなので。」

全員「イェスロリータノータッチ!!」

「そうか・・」

周囲の変態さんたちの掛け声は見事にスルーされた。


「とりあえず、感謝しよう。これが報酬だ。」

それから、報酬金をもらった後私たちは適当にお店を見て回ったのち、家に帰りました。



もう少しいろんな依頼を受けたいな。

なんか、色々面白かったし。

まぁ、学園に通うため・・というより日々の勉強と訓練はおろそかにするつもりはないけど、新しいことを経験し、知ることはすごく楽しいから。




それと、帰った後のセニアが催促したご褒美に関しては、言った通り膝枕してブラッシングしてあげたんだけどセニア的にはそれはいつもしているからご褒美にはならないとのことで、口にキスしてあげた。

ちなみに、私のファーストキスだったりする。

後余談だけど、セニアのファーストキスの相手は期待を裏切らないフリージア様だったりする。

まぁ、セニアが寝ぼけたフリージア様におはようのキスを口にしてみたかったがためにしたところ、そのまま濃厚なのを食らったらしい。

そしてしばらく顔を赤くしてフリーズしてたらしいけど、それがのちにセニアがキス魔になった瞬間である。


で、セニアがどうして?と私に口にキスした理由を聞いてきた。

なんだかんだで一度もほっぺにはしても口にはしなかったから聞くのは当然。



で、「確かめたいことがある」とだけ言った。


それ以上は言わなかったけど、セニアの口にキスをした本当の理由は私はセニアに対して異性としての恋愛感情を抱くか・・もしくは、今思っている好きという気持ちがすでに異性との好きなのか確かめるため。

だから、しばらくは申し訳ないけど人目がないときはそこそこの回数は口にキスするからね?

まぁ、セニア的には反応を見るにご満悦のようだったので、十分なご褒美にはなったみたいだ。

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