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死
「ふう。」
仕事の帰り、私は居酒屋でビールを飲んでいた。
長い残業のせいで、イライラがたまっていたのだろう。
やっぱりビールはスカッとする。
人間の本能という物なのだろうか。
「5000円になります。」
ああ、しまった。
禁酒と決めていたのに。
私は五千円札を出し、外に出た。
夜10時の住宅街は寒く、凍え死ぬほどだった。
私は自転車に乗り、家へと向かった。
途中、横断歩道の信号が赤になり、私は自転車を止めた。
ここの信号は長い事で有名だった。
・・・車が来ないし、寒い。
行ってしまえ、家はもう目の前だ。
私は再び、自転車を前へ進めた。
すると、信号無視をした私の体が、ライトで照らされた。
ああ、これが死ぬ合図なのかと思いつつ、自分のタイムリミットが来るのを待っていた。
背後で聞こえる誰かの叫び声。
鈍い音がして、同時に激しい痛みが私を襲う。
私の体は空を飛んでいた。