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君の騎士 ~君を守るために~  作者: 無乃海
第一幕 名坂学苑1年生編【1部 春の巻 編】
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2話 入学式の朝 ~未香子の家族~

 二週間更新を目標にしてみましたが、初めての小説に苦戦しています。更新する前に、色々と問題が発生し、何度も書き直しています。それでも、後から見直しする部分もあるかもしれません。


※現在、見直しの為、改稿しております。当初の1900文字程度から追加しております。

内容も分かりやすくなるように、心掛けました。

改めて、よろしくお願い致します。

 「お父様、お母様、おはようございます!」


私は、自分の部屋から出て階段を降り、2階にある家族用の食堂に向かう。

既に、両親は椅子に座っており、2人で仕事の話をしているようである。

いつものことながら、本当にうちの両親は仲が良いわね。


でも、母は、私の躾には結構厳しい人である。母は結婚当時、周りの人から色々と行儀作法のことで言われたことがあるらしく、娘である私には、あの母の娘だからと言われないようにと、この九条家の名に恥じないよう、お嬢様らしい作法は一通り教わっている。


ですから、父には「お父様」、母には「お母様」と呼ぶように教育されている。

会話も、当然ですが丁寧語なのです。いつもは気楽な言葉使いをしている私ですが、自宅と言えども、両親の前では絶対に使いません。

他の学苑の生徒も、家では同様のようですし。時と場合によって、皆さん使い分けているようです。私も同じくですが。


 「おはよう、未香子(みかこ)。今朝は、随分、早起きだね?」


父が、経済新聞を読みながら、顔を上げずに応答してくる。母は、制服に着替えた私を見てから、「あらっ!おはよう。よく似合っているわ。」と褒めてくれた。

すると、父も漸く顔を上げ、私を見ては驚いたように目を見開く。


 「それが、高等部の制服なのか…。同じ学苑とは思えないな。小学部は兎も角、中等部と違うだけで、こんなに印象が変わるんだね。勿論、何を着ても、未香子は似合うのだけどね。流石、私達の娘だ。」


父は何かと、私をべた褒めしてくる。「そうか、そうか。」とにこにこ笑って、私の成長を喜んでくれているのだろう。もう、お父様ったら…。…父は、特に親馬鹿でもある。褒められることは、正直嬉しいですわ。

でも…、何気なく、母を褒めるのは止めて欲しいです…。私達の娘と言いながら、あれは絶対に母の娘という意味ですもの。


先に、母が父を好きになったと聞いている。しかし、子供である私と兄の見立ては、どう見ても父が母にベタ惚れしている、というものである。あれは、誰が見ても、そう思うわよね。娘を使ってその娘の前で、イチャイチャしないで下さい…。


私は内心で溜息を吐きながら、席に着席した。私が席に着いた途端、三千みちさんの娘であり、また同じくお手伝いさんでもある真姫(まき)さんが、まるで私を待っていたかのように、ナイスタイミングで料理を運んで来る。流石、()()()お手伝いさんと言われるだけのことはある。三千さんが両親の世話が中心だとしたら、真姫さんは、私の世話が中心である。


朝起こしに来たり、ケガなどした時は、三千さんが大抵遣ってくれるけれど、日中の対応とかは、真姫さんがよく私の面倒を見てくれている。私も、真姫さんのことを姉のように慕っているから、何でも相談しているのよ。


我が家の朝食は、カフェ風の料理と決まっている。パンとスープとデザートか果物で、毎日種類が変わったりはする。ご飯とみそ汁の和食は、月に数回ある程度。

本来は、忙しい父の為にと、簡単に栄養が取れるようにと、三千さんが考えたメニューである。私としては、洋食の方が好きだから、嬉しい限りなのよね。

困ることと言えば、三千さんが作るお料理は、全部美味しいから、つい食べ過ぎてしまって。体重を維持するのが大変なのよ。


まあ、もし太ってしまっても、私が自ら気を付けようと付けなくても、三千さんがダイエットメニューを作って、改善されることになる。偶に、何か管理されているような気がするのは、気の所為でしょうか?




         *************************



 『九条 未香子(くじょう みかこ)』、これが正真正銘、わたくしの名前です。

『九条家』の長女で15歳。肩より少し長めのショートヘア。背丈は150ちょっと。緩いカーブがかった明るい茶髪に、黒目のクオーターなのです。


見た目は、沖縄系の日本人っぽいみたい。少しだけ目鼻立ちがはっきりしているから、クオーターと知った人達からは、「やっぱりそうなんだ。」と、必ずのように言われてしまいます。でも、知らない人からは、頭髪等の違反をしていると思われることもあったりと、正直この容姿は、何処へ行っても目立ちます。


私の家族は、父・母・兄・私の4人家族です。

父は、特別なイケメンではありません。日本人にしては、まあまあの容姿でしょうか。ザ・仕事人という感じで、割とモテているご様子です。社長という立場もあるのでしょうね。中には、父の立場に釣られて、言い寄って来る女性もいるみたいですが。父は母一筋なので、ごめん遊ばせ?


父の仕事は、長期の休みが取りにくいらしく、昔から中々休みが取れないことが多かった。家族一緒の旅行も、年に1度くらい行けるかどうか。父1人でなら、海外出張もしているようではある。私自身は、海外旅行は数えるほどしか、行ったことがない。高所恐怖症までいかないけれど、高い場所が苦手なので、飛行機にもなるべく乗りたくないのよ。


父は家族思いな人だから、出張がある度に必ずお土産を買って来てくれる。子供好きでもあり、特に私には激甘なのよね。以前、私に高価なプレゼントを買った来たことがあって、いつもは何も言わない母に、珍しく叱られていたわね。


その母は、栗毛の髪に薄いグレーの瞳、鼻がすっと高くて、ハーフというより外国人っぽく、ザ・美人と言った感じの人なの。子供の時から日本に住んでおり、日本人のように育ったらしいです。その後、父の秘書として会社に入社したそうで。

所謂、職場結婚らしいですわ。母は、仕事が出来るキャリアウーマンのような女性だったそうです。何となく、母らしいですわ。


母の母親に当たる祖母が、外国人です。既に故人で、祖母の外国人の身内も、皆亡くなっているので、母自身でさえ祖母の祖国には、行ったことはありません。

祖母は結婚数年後から、ずっと日本に住んでいたそうなので。

母も家族思いなのですが、父とは違って、結構行儀作法に煩いのです。母の実家は、ほぼ一般家庭でしたので、行儀作法に四苦八苦したそうですから。


そして、私の兄は、明るい茶髪に近い栗毛の髪に、薄いグレーの瞳、私よりも母似なのです。鼻も高くて、私よりもハーフっぽい雰囲気があります。

物凄くイケメンな所為で、知らない女性からも、よくアピールされるそうなの。

因みに、今のところは、彼女が()()()ようです。というか、態と彼女を作らないように、私は思うのですが…。多分、間違いなければ…。


兄は小学生の途中から、私の学苑とは完全に別の学校、カトリック系の学院に入学しました。然も、その学院の寮に入っているので、一緒に通学することがないどころか、普段は自宅に帰って来ないのです。理由が私に有ったとはいえ、とても寂しいですわ。お陰で、家の中が広く感じます。まあ、本当に広いのですが。


長期休暇になれば、毎回必ず帰省して、よく私の勉強を見てくれます。教え方も上手なので、教師に向いていると思います。でも、兄は長男で跡取りの為、父の後継者になる予定なの。お兄様なら、立派な後継者になりますわね。

妹想いの優しい兄で、成績優秀で尊敬出来る、私の()()()()でもありますのよ!


以上、これが九条家の本家家族である、私達の家族なのです。他には、父方の祖父母がおりますが、この家には住んでいません。車で日帰りで行ける範囲に、祖父母の自宅があり、父に会社を任せてから、そちらに隠居したそうで。自分の子供達には厳しく、孫には()()()祖父母で、私と兄は、特に可愛がられているのよ。


母には、姉が1人居て、結婚して遠方に住んでいて、偶にしか会えないの。従姉妹に当たる子供達は、皆成人していて、私と会えば、妹のように可愛がってくれる。

私には姉がいないから、私は実の姉のように慕っているのよ。女性同士だと、遠慮なく何でも相談出来るから、兄とは違う意味で頼り甲斐がある、従姉妹達なの。


代わりに、近所に住んでいる父の弟家族が、よく遊びに来る。私は、あまり会いたくない。叔父夫妻は人柄も問題なく、いい人なのだけれど…。叔父の子供達である従姉弟が、どうしても好きになれないの。理由は……、今は考えたくないわ…。


通う学校が違うのが、せめてもの救いだわ。まあ、あの姉弟は、頭脳明晰とは真逆の、()()()()()問題児なのよね…。叔父夫妻はとても気さくでいい(かた)なのに、どうしてあの従姉弟達は、あんな問題児なのかしらね?

 漸く、副主人公が、名前を名乗りました。1話で出す筈だったのですが、どうしてこう遅くなったのか…。次は、やっと主人公が登場する予定です。

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