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君の騎士 ~君を守るために~  作者: 無乃海
第一幕 名坂学苑1年生編【1部 春の巻 編】
35/199

29話 初舞台

 今回は趣が変わり、部活風景、実際に演技披露するお話です。何を演技したかは、ご想像にお任せします。今後も、舞台風景がちょこちょこ出て来るかと思います。ですが、演技内容をまるごと1つのお話にすることは、今のところ考えていません。


今後、そういうご希望をもらったり、筆者の気が向けば、お芝居のお話を1つのお話として、書くこともあるかもしれません。


※現在、見直しの為、改稿しております。当初より少しだけ追加しております。

 内容も分かりやすくなるように、心掛けました。

 改めて、よろしくお願い致します。

 演劇の練習は、順調だった。来週には初回上演会があり、それについては全員バッチリである。ド素人と言えども、演技経験がないだけである。

練習さえすれば、俳優のように演技力がある部員も、多く所属する。


完全な裏方希望者や、映像希望者の中には、演技がヘタクソな部員もいたのだけれど、それは仕方がないと思う。

今回は、部員紹介も含めての演劇なのだから。下手だから出場しない、という訳にもいかないのである。


次回からは、私達元演劇部部員の出場が中心になる。専門の係に配属さえた部員達は、今後出場することはない。

脇役兼裏方係ならば、ド素人だとしても、出場することになるのだけれど。


しかし、全員で出場するということは、色々と支障が出るものである。例えば、音楽係や照明係など交代しながら出場しないと、その間音楽が流れないとか、照明が的確に当てられないとか…エトセトラ。常に問題が出てくる。

その配分も結構難しく、初めての事でもあり、赤羽根部長も含めてテンヤワンヤ状態なのでした。


今回の劇は、どういうお話かと言うと、これからの次回作を紹介するため、また部の活動を広めるための布石である。

『高校に入学した新入生達が、映像部の部活に勧誘されたりしながら、高校生活を始める』というもので、部の紹介を兼ねた内容になっている。


但し、私達元演劇部部員には課題がある。自分の()()()()()()()()()()の幾つかを、この場で一部演じることだ。

これは、次回作以降の紹介になる。「私は、この役とこの役で演じてますよ。」という()()()()である。


私にも幾つかの役があり、控えめな自分に自信のない女子、自分がモテていることを自覚している女子、などの役がある。

だから、一度舞台を去った後、髪型や小物を変えて再び舞台に上がる、という事を繰り返すことになる。


しかし夕月(ゆづ)は、これまで男装の役しか演じて来なかった。だって、女子が五月蠅かったのだから、仕方ない。ツカちゃん先輩は「折角の演技力が勿体ない」と言って、新たな役を作り出した。

夕月(ゆづ)は珍しく乗り気なのだけど、私は、はっきり言って複雑な心境だ。だって、敵対する(ライバル)役もあるんだもの。


夕月(ゆづ)には()()()()ど、睨まれたり嫌みを言われたりするなんて。それ位なら、男装した夕月(ゆづ)の相手役を、他の人に代わってあげる方が、()()()()()だわ!

今現在、余裕のある元演劇部員は、次回作以降の作品の演技練習をしている。

これが結構辛い…。主に()()、精神的に…。


劇の中だけと分かっていても、私が夕月(ゆづ)の言葉に何度か固まってしまったり、泣きそうになったりして、逆に夕月(ゆづ)が慌てている。

これでも私も演技派と言われるだけあり、本番が始まれば演技に集中して、登場人物と一体化するので、動揺はしないだろうけど。


でも今は練習中であり、そこまでの人物に成り切れていないのだ。それは夕月(ゆづ)も同じなので、今は手加減されているというのに…。

途轍もなく悲しい。うん、夕月(ゆづ)に嫌われたら、私、生きていけない……。




        ****************************




 とうとう、初舞台の日がやって来た。中等部では、体育館で演劇を行っていた。

高等部では、演劇部専用の劇場のような舞台が、用意されている。

初めて目にした時は、流石に驚いたわ。こんなものを作るとは。

遠縁の小父さん、もしかして私や夕月(ゆづ)のお芝居、見ていたのかしら?


私は、裏方の仕事はしない。けれど今回は、何度も違う人物として、舞台に出る必要がある。その為、走り回るほどの忙しさだ。

裏方の人達も他の係の人達も、今日は皆、同じように忙しいことだろう。


準備は、全て前日に終えてある。今日の公演は、授業が終わってから30後には開幕するので、私達部員は、走ってやって来たぐらいだった。

それなのに、まだ私達が集合してから、そんなに経っていないのに、もう席が埋まり始めている。


夕月(ゆづ)が出るという影響もあって、客席は満員である。初めて舞台に上がる部員達は、観客の多さに、完全に動揺しているようだった。

赤羽根部長が、私達全員を見回すようにして、演劇部では恒例である、劇開始前の言葉がけをする。


 「さあ、今迄の練習の成果を見せましょう!失敗しても慌てないで!大丈夫よ。演技に慣れた部員も多いから、()()誰かがフォローするわ。だから一人で背負わないで。以上よ!」


流石、部長。裏方さん達には、1年に1度の機会だものね。失敗しても、私達演技組がフォローすると言えば、少しは安心できるだろうと。

しかし、相変わらず私達には厳しいなぁ。私達が間違えた時のフォローは、誰もいないってことだよね?


よっちゃんとせっちんは、今回初めての演技である。この2人は、裏方係と脇役をすることになっているので、今後も舞台に上がる。

少し緊張気味だったけど、内部生として部員とも面識があったことと、部長の言葉に後押しされたようで。良かったわ。


実際に舞台が始まると、2人とも初めてとは思えない程、堂々と演技していた。

他の部員も、ぎこちないながらも練習した通り、セリフや演技を頑張っていた。

さあ、私も頑張らないと。


夕月(ゆづ)は今回、態度がお高いお嬢様系女子、ミーハーな頭が軽い系女子、そして北岡君として3回出場している。

最初のうちは、観客は誰も、夕月(ゆづ)だとは気づかなかったようで、後で気が付いた生徒から伝わり、ザワザワと困惑した声が聞こえる。


しかし、いつもの北岡君で登場すると、途端にキャーキャーと大歓声になる。

北岡君に男装した夕月(ゆづ)を、初めて見る観客だけでなく部員達も、余りにも違和感なく似合っているのに、驚いているようだった。

練習では、一度も男装していないからね。高等部で男装したのは、初めてだし…。


所詮、女子が男装した姿でしょ?と、思っていたら大間違いよ!男装だと気が付かないぐらい、こんな男子居るよね?と、いうぐらいの完成度なの。

元々、中性的な顔をしていると思うけれど、本人が普段から男子に成り切っているから、男装した時に本当の男子に見えるんだよね。


女子らしい声で気が付くって?それがね、普段の声も女子特有な高い声ではなく、そんなに気にならないのよね。

男子に成り切る時は、一段と低い声で話すから、問題なし。男子でも少し高めの声の人がいるでしょ?そんな感じなの。


しかも、本気で怒った時は、更にもう1段ぐらい声が低くなって、凄みが出るの。その凄みが、()()()()()じゃないところがまた、超かっこいいわ!

イケメン3人組も、何度か出場していたのだけれど。(飛野達のことよ。)

やっぱり夕月が、一番盛り上がっていたと思うわ。


1番ウケたって言ったら…、郁さんかな?舞台の上で、思わず漫画の実写の話とかして…、いい意味で爆笑が起きていた。

それは良いのだけれど…。…いつ彼女、入部したのですか!全く、聞いてないのですが?部長!?驚きすぎて、一瞬、頭が真っ白になってしまいそうでしたわ。

(演技、忘れかけました…。)


 「では、最後に、()()()一言。次回の公演は、今月4週目に行うけど、…。」


上演が、無事全て終了した。部員全員が、最後に出た時の衣装のまま、舞台の上に出て、1列に並ぶ。

そして、最後の舞台挨拶で、男装した夕月(ゆづ)が1歩前に出て、最後の挨拶を(おこな)う。

挨拶の途中で言葉を切り、観客を見回した。


 「()()、何の役を演じるかは、見てのお楽しみ、と言う事で。()()()()()だろうと関わらず、応援してほしい。」


と言って、綺麗な礼をする。生徒達は、最後の挨拶を静かに聞いていたけれど、再びキャーキャーという声が復活した。

「次回も、絶対見に行くよ!」とか、「北岡君がそう言うなら、応援する!」とか女子の声が圧倒的だけれど。男子も好意的のようでした。


こうして大盛況の中、初めての上演は、幕を閉じたのであった。

 部員全員参加の公演という内容です。所謂、部活部員の紹介と部のアピールですね。部長のやり手っぷりがいい塩梅です。

部員も、脇役メンバーが沢山入部しましたね。誰を入れようかと迷いながら、書いています。

脇役部員は、もう少し増えるかもしれません。新キャラも登場するかも?



【補足】久しぶりに、部員の漫画やアニメなどに対する認知度の補足を、後書きに記載したいと思います。こちらは、本編には記載しない予定ですが、纏めて掲載するなどは考えています。いずれですが…。


●『星』の設定 → 将来の夢を現実にする為の努力系


  テレビアニメも漫画も興味あり、有名に関わらず話題になれば、ある程度知っている。


  将来、演劇関連の仕事に就きたいと、アニメや漫画と言えど参考にしている。


  小説は主に恋愛小説で是も将来の為で、他にはほぼ演劇に関する物ばかりを読んでいる。



●『諒』の設定 → その時を目一杯楽しむ、ちょっと軽いノリ系


  テレビアニメも漫画も一応興味あり、有名に関わらずある程度目にしている。


  映像関連やカメラ関係の本をよく読んでいる。DVD・動画はよく見る。


  小説はあまり読まない。どちらかというと、読書はあまり好きではない。



●『京太』の設定 → 原作作品に拘り派


  テレビアニメも漫画も、テレビや映画と同じで、興味あれば何でも見る。


  撮影・映像関係の本をよく読んでいる。DVD・動画もネットでよく見る。


  小説なら、映画やアニメなどの原作作品を読み、漫画が原作なら絶対読む。



●『翔子』の設定 → あらゆる作品から演技に役立てる派


  ドラマやお笑いが大好きで、アニメも漫画も、興味持てば一通り目を通す。


  映画・DVD・動画もよく見て、演技指導に役立てている。


  小説は、現在話題になった小説を読む事が多い。映画関係の雑誌もよく読む。



●『元輝』の設定 → 頭が固い超真面目系


  テレビはNHKしか見ないような、ニュース系ならよく見ている。


  ネットは主に情報集め、パソコンは書類作成などで、遊びには使用しない。


  小説はあまり興味ないので、偶に読む程度。経済など情報系の本・雑誌をよく読む。


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