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41 まどろみの中で

 夕食を終えて、部屋に戻ると、スマホの通知ランプが光っていた。

 いつぞやのことにならないよう、急いで内容を見る。相手は海智留みちると真波の二人だ。


『お仕事はどうですか?』


 と、海智留みちる


『お疲れ様でした!』


 と、真波。


 それぞれに返事を出す。


『順調だよ、海智留みちるさん』

『お疲れ様、真波ちゃん』


 相変わらず色気のない返事だ。女性に出す返事としては、赤点確実だろう。

 だが、二人はそんな天の返事にも、また返事をくれる。


『それはなによりです』

『助かりました。ありがとうございます!』


 文言から、二人の表情が想像できる。頬が緩むのを自覚しつつ、二人にお礼のスタンプを送った。

 スマホを充電ケーブルに繋ぎ、机の上へ。そこで、天は鞄から書類を取り出した。

 昨日、生徒会の会議で配られた資料、生徒会長が行う作業について書かれている。

 無愛想なフォントが、事務的に並んでいた。


「生徒会長の仕事、か」


 呟き、どうしたものかと悩む。会議に呼ばれ、さらには自分から手伝いを申し出たので、もう無関係ではいられない。

 会計・書記の書類精査については聞いている。なので、天は残りの項目に目を通した。

 主に、文化祭や体育祭などの行事について報告をまとめる、というものだった。

 行事と言われても、天には思い出がない。いつも雑用をやらされていただけ、という感想ばかりだ。


 だが、と思う。もしもあの時、自分も積極的にやれていたら、と。

 内容は変わらなかったかもしれない。それでも、感想は変わったかもしれない。

 今になって何を、と思う。バカらしい想像に、苦笑いしかできない。


 書類を最後まで読み、クリアファイルに入れて鞄に戻す。

 残り一年も無い高校生活。どのように過ぎていくのだろうか。


 ベッドで横になると、考えがまとまらないうちに眠気がやってきた。

 変わってきた周囲をどうしようかと考える前に、天はゆっくりまぶたを閉じた。

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