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ファンタジー最強トーナメント決勝戦 カブトムシVSドラゴン!!

 スライム、ゴーレム、天使……

 「決めたい!」

 人間、エルフ、ドラゴン……

 「知りたい!」

 悪魔、巨人、それと……

 「どうしても!」

 神さえも!

 「ファンタジーの最強を決めたいんだ!」

 「今、この場で!」

 「ファンタジーにおいて最強が決まる!」

 ……それが、始まりだ。


 一つの大陸に集ったのは、みんなみんな強さで生きている者たちだ。

 伝説のドラゴンから下っ端のスライム……自分が強いと思う者全てだ。

 どうやって集めただって?

 誰も集めてないさ。

 ただただ……みんな思うだけ。

 もしかしたら……

 もしかしたら……?

 ここで最強が決まるんじゃないか!

 謎の考えだが、謎ではない。

 むかしから思っていることだ。

 その未爆弾が時につれ、徐々に変化し……

 ついに今日が、一気に爆発するんだ。

 目的は一つ。

 「ファンタジー最強を今決める!」


 ……

 「きっ……」

 「きまった……」

 無数の屍の上に、ドラゴンが居座っていた。

 「遂に、答えが出た……」

 「長年の願望が、遂に現実となった!」

 「ファンタジーの最強はここにいる!」

 驚くこともない、あっけない結末だった。

 しかし、普通であるほど、あっけないであるほど……

 それが真実ってもんだ。

 体重、魔力、翼、鱗、エトセトラエトセトラ……

 それらについて、余地のない……

 語ることもない……

 ドラゴンが最強に変わりがない!


 ……

 違った!

 何が違うだって?

 ドラゴンか?ファンタジー最強か?

 いやいや、そうじゃない!

 違うというより、まずいんだ!

 まずいというより、異常だ!

 異常というより、いけないんだ!

 なんであいつがここにいる!

 ファンタジー最強が決まるこのところに、なぜ……

 カブトムシがいるんだ!

 それに、それに……

 ドラゴン……

 最強であるはずの、ドラゴンの自慢の翼……

 いつの間にか、ボロボロになっていた。

 その穴たちの様子から推測すると、多分とてつもなく速いスピードで掘られたものだ。

 瞬く間?とんでもない……

 閃光のようなでスピードでなきゃ出さないダメージだ。

 それとその正確さは、知恵がないとできないようなもんだ。

 それらの事象が説明していることは一つ。

 ドラゴンの翼を一瞬で破壊する犯人は……

 カブトムシは人間以上の知恵を持っていることだ!

 そして、そのカブトムシは今、ここにいる!

 ドラゴンはまだ、反応すらできていなかったという事実……

 ファンタジー最強が崩れかけている!


 何が起こっている……?

 何が始まっている……?

 何が……

 「何かが!」

 どうかしている!

 最強であるはずのドラゴンが今起こっていることに、声を上げるしかなかった。

 意識した時はすでに、翼がボロボロになって……そして……

 「持ち上げられている!」

 小さすぎる。

 ドラゴンの巨体と比べるには、あまりにも小さすぎる。

 その小さな、小さな体に……

 今、伝説のドラゴンが持ち上げられている。

 揺るぎない……

 間違いもなく……

 定められたこれからの出来事に、変わりもなく……

 カブトムシに持ち上げられている……?

 それは気のせいだ。

 このカブトムシに持ち上げるなんてことはしない。

 その角が何かの下に入れた時に、やることは決まっている。

 持ち上げる……のではない。

 投げ飛ばす……

 投げ飛ばす……?

 あのドラゴンが、投げ飛ばされる……?

 普通なら、誰もが驚くことだ。

 しかし、ドラゴンさえも、その事に驚いてはいなかった。

 なぜかというのなら……

 そんな余裕はなかったから。

 そんなことより、はるかに……驚くべきことがあるからだ。

 言いにくいことか……それとも語り難いことか……いやいや、それより、信じるやつはいるか?

 ドラゴンが、太陽の前にいた。

 (投げ飛ばされる!)(負け……)(ちょ……)(なんなんだ!)(熱い……)(ここはどこだ?)

 いろんな考えが巡り巡って、ドラゴンがいよいよ真実に辿る。

 「カブトムシに宇宙に投げ飛ばされた!」

 その言葉を最後に、消えていった。

 ファンタジー世界の誇りと一緒に……


 むかしむかし、宇宙には一つの小さな星があった。

 その星が育ち、文明が生まれた。

 時に連れ、その星は誰もが認めるような、素敵な星になった。

 そして、その星は……ファンタジー世界と名付けられた。

 星の終わりは突然だった。

 小さな……一筋の小さな光が、星を貫いた。

 あとから、研究の成果によって、光が一匹の生物だとわかった。

 光の名前は……

 カブトムシだった!


これでわたしも晴れてなろう流行りの最強ものの書き手ですね

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