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転生先はRPG乙女ゲームでした
思い出せる最後の記憶
会社の帰り、待ちに待った乙女ゲームを片手にウキウキと歩道を歩く私。
RPGと乙女ゲームを融合させたその名も
『ラストラビリンス』
発売が発表されてから、まるで一目惚れをしたかのように毎日頭の中がラスラビの事ばかりだったな。
だからかもしれない、浮かれた私は歩道へ突っ込んできたトラックに気づかずに………
目が覚めたら一面の緑と青い空
(記憶が正しければ、私、死んだんだよね。
でも、体は痛くないし手足も動く、
服は…こんな服持ってたかしら……?)
ふと視線を上げると湖が広がっていた
(とても綺麗な景色……まるでファンタジーの世界みたい)
喉も渇いていた私は、まさか本当に思った通りの異世界だとは思いもせず、湖へと足を運んだのだった。