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 月下に光の精たちが舞う。艶やかに、嫋やかに。

 でも、もちろんそんなものが現実にいるはずはない。あくまで例えだ。ただ、そういう風に考えれば、いつものこの憂鬱な光景も少しは美しいものに思えてくる。

 月下の大地を光の粒子が覆い、私と私を含む全ての存在を包んでいく。

 それが本当に光の精だったら、どんなによかったか。それは全てを包み、全てを忘れさせる。そして私は独り取り残される。

 私は幾度となくこの光景に遭遇してきた。そんなものに出会いたくないとしても、私に選択権はなく、不意に暴力的にそれは訪れるのだ。

 度重なる現実という暴力は私にそれに適応することを強制した。いや、私自身、それに適応してしまったのだ。まったく、人間というものはつくづく恐ろしい。

 ただ、受け入れてしまったことが、私にとって幸福なことだったかどうかは今もわからないでいる。



//月下にて思う

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