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光の中で
突然視界を覆った眩い光は、少しずつ消え、その中に3人の影を落とした。
いや、3匹、というべきか。
巨大な赤い鳥のような影、小さな白い狐のような影、そしてこちらも巨大な黒い虎のような影。
突然目の前に現れた3匹の影は、瞠目したまま動けない澪と夕真を一瞥すると、こちらを睨みつけている妖に目をやった。
「・・・常闇の配下か
是非もない。片を付けるか」
「え、(あの子)にやらせなくていいの?」
「白弧!(あの子)じゃない!
(あの方)とお呼びしろ!」
小さな呟きは、妖の断末魔の轟きに掻き消された。