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陰陽師の弟  作者: 黒羽六花
18/25

目覚め

人里離れた世界。

光の溢れた中に水面が揺れる大きな湖。

凪いでいた湖が、突如大きく波立った。

水面に泡が次々と湧き上がり、今まで沈んでいた影が水面に浮き上がる。


「っ、げほ………!」


青年は激しく咳込みながら辺りを見渡した。


「あ、あれ………?

俺………なんで………」

「呼んでるよ」

「え………?」


突然の声に辺りを見渡すと小さな少年がいた。

その面影はどこか昔の青年に似ていた。


「君は………もしかして………」

「呼んでるよ。

君の大切な人が」

「俺の、大切な人………?」

「ほら」


少年は空を仰いだ。

それにつられるように青年も空を仰ぐ。

すると。


「あに、き………」


微かに聞こえた声に青年は瞠目した。

この声は………

忘れることなど一度もなかった。

大切な人。


「行ってあげて。

後悔、しないように」


少年が指差す先。

青年はふらつきながら立ち上がり、ゆっくりと歩き出した。



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