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陰陽師の弟  作者: 黒羽六花
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現れた「陰陽師」

突然現れた妖はあたりを見渡した。

きれいに並べてあった机や椅子は跡形もなく粉砕され、吹き飛ばされた生徒たちもピクリともしない。


「こんな程度か。

まあ仕方ない。所詮ただの人間でしかない生き物だからな」


ふんっと笑い、口角を吊り上げた妖は、ふと眉をひそめた。

そしてきょろきょろとあたりを見渡し始める。


どこからか微かだが、陰陽の気がする。

それはまるで何年も昔に突如消えた最年少陰陽師 天城 蒼真のような。

いや、それ以上の力がどこかに潜んでいる。


「ばかな。

陰陽の力は持ち合わせていないのではなかったのか!?」


「残念だったな」


低く、それでいて凛とよく通る声がした。

舞い上がったほこりの中から現れた少年、夕真はにやりと笑った。

その手にはいつ取り出したのか、退魔の札と数珠。


「!?貴様はいったい!?」

「さあ、だれかなあ」


次の瞬間、凄まじい爆音とともに光が教室を包み込んだ。

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