プロローグ
この作品はファンタジア大賞に送るつもりで書いているんですがなにぶんすべてが初めてのことなんでどの程度で投稿すれば1次選考を通過できるかわからず、先日見つけたこのサイトでひとまず評価してもらえたらいいと思い投稿しました。呼んでくれる人がいないとどこがだめなのかわかりませんからね
ということで読んでくださった人はどんなことでもいいんでよろしくお願いします。
それとまだ一作分が完成しているわけではないので出来てるとこまではとりあえず早めに投稿したいとおもいます
「・・・・・・はぁ、はぁ、くっ、だぁもぉ無理!動けねぇ」
そう言って少年、相沢優雅はそのまま仰向けに倒れ込んだ。
それから息を整えていた優雅の下へ二つの人影が近づき立ち止まる。
「はっはっは、なんだ?もう終わりか?俺はまだまだいけるぞ」
「ちょっとあなた!無理言わないで!
いったい何時間やってると思っているの!
私ももう限界よ」
「む、しかしだな優奈よ・・・・・・」
「しかしも案山子もありません!ゆう君、こんな戦闘馬鹿なんてほっといてお昼ご飯にしましょう。
またしばらくゆう君の手料理が食べられなくなってしまうのだから」
そう女性が言うと優雅へと手を差し伸べる。優雅はやれやれといった感じで手を取って言う。
「はいはい、わかったよ・・・・・・母さん」
どうやら女性は優雅の母親のようだ。
まったく、動けないって言っている息子に昼食の準備をさせるなよ、と優雅は呆れ顔で笑顔を向ける母親を見た。
「むぅ、仕方ない。だが続きはきちんとするからな、優雅」
母親の隣でどうも納得のいかない顔つきで男が口を開いた。
「わかってるよ。ただし次は1対1だからな。
いくら何でもその道で最強コンビと言われてる親父と母さんを同時に相手して勝てると思うほど自信家じゃないからな」
優雅の言葉に納得のいかない顔つきだった父親の眉がピクリと動いた。
「ほう、ではこの俺1人になら勝てるということか?」
「いや、そこまでは思ってないさ。現に今回も一発だって有効打が決まらなかったくらいだしな。それでも1対1なら2,3発は入れられるくらいの自信はあるよ。
ってゆうか三時間もやり合って1発も当たらないとか結構ストレス溜まるんだよ」
優雅はどこか悔しそうな表情で答えた。
「ふふふ、大丈夫よ。ゆう君ならすぐに追い抜けるわよ。
さぁ家へ戻りましょう。瑞希ちゃ~ん、終わったわよ~」
母親は優雅の頭を撫でて慰めると、誰かへ呼びかけるように声を上げた。
するといままで両親を相手に戦闘訓練して無惨にも荒れた景色が突如歪みだし、すぐに優雅の見慣れた景色が現れる。目の前には少しばかり一般より大きな家、そこはこの親子がすんでいる相沢家だ。
「お疲れ様、優雅くん。それと義姉さん、雅斐兄さんも。
でももう少しこっちのことも考えてほしいわ。いくら基本の空間結界といっても三時間はちょっときついから・・・・・・。それに3人とも普通の力ではないんだから」
家の中から窓を開けて優雅たちのいる庭へと来た女性が3人分のタオルを優雅へ手渡す。
「ありがとう、叔母さん」
タオルを受け取った優雅は女性に対してお礼を口にしたが、直後女性が目を細めて睨むように優雅を見る。
「ちょっと優雅くん?おばさんはやめってって前から言ってるでしょ!
確かにあなたからすれば叔母で間違いはないわ。ただ私はまだ25よ!
おばさんなんてまだ呼ばれたくないわ」
確かに瑞希は父親の妹で優雅の叔母にあたるが兄とは年が離れているためまだ若い。見た目も年相応、いやかなり美人なお姉さんといった感じだ。
すらっと長い脚にくびれた腰、サラサラの黒髪が腰まで伸びており、正直10人が10人思わず振り返るであろう美貌だ。
「ははは、すみません、次から気を付けます」
優雅はとりあえず笑って誤魔化したが、ほんとかしら?とあまり信用していない瑞希だった。
「まぁいいわ。買い物は済ませてあるから、どうせ優雅くんが作るんでしょ?」
「ええ、まぁ。いつもありがとうございます」
「いいのよ。その代わり私もご馳走になるけどね」
「はい。すぐ用意するんでリビングで待っててください」
そう言って優雅は窓から家の中へと入りキッチンへ向かった。
「「「ご馳走さまでした」」」
「お粗末様」
優雅は席を立って食器を片づけ始める。
「あ~ほんとゆう君のご飯は美味しいわぁ」
母親がやたら幸せそうな表情で言う。
「ほんとね。優雅くんモテるでしょ?
見た目はまだ幼さが残っててかわいいって感じだけど、兄さんと義姉さんの子供なんだから格好良くなると思うし、腕もたつ。その上料理まで上手いなんて反則ね。ほかの男が嫉妬するんじゃない?」
「そんなことないですよ。それに学校ではあまり目立たないようにしてますから」
瑞希の問いかけに軽く笑顔で答えた。
優雅は現在普通の高校へ通う1年生だ。優雅は学校生活ではあまり目立たない存在である。それも意図的に。とはいってもまだ入学して1ヶ月程度しかたってないのではあるが。なぜそんなことをするのか、それは優雅にとって自分の通う学校はあまりにも普通過ぎるからだ。しかしそれは自分で決めたことであり別段、苦に思うこともないので気にはしていなかった。
「そういえば兄さん、時間はまだいいの?」
瑞希の言葉を聞いて優雅は時計を確認する。
時刻は現在3時を回ったところだった。まぁ訓練が長引いたから仕方がないとはいえ、いささか遅い昼食となってしまったようだ。
「うむ、いやそろそろ行かねばいかんな」
「そうね、もう少しゆっくりしたかったのだけど、誰かさんがいつまでも止めようとしないからこんな時間になってしまたわ」
そう言うと両親は立ち上がって優雅の前に歩み寄る。優雅も立ち上がったところで母親は優雅を抱き寄せ、父親は拳を作って優雅の拳と合わせる。
これは相沢家の儀式の様なものだ。今日のような両親が仕事で家を空ける際に行う決まり事だった。
「それじゃゆう君、あとの事はお願いね」
「帰りはいつも通りいつになるか分からんが困ったら瑞希に頼りなさい」
両親の言葉は決まってこれだった。そして優雅の言葉もいつもと変わらない。
「大丈夫。いつもの事だからな。何も心配いらないさ」
こうしていつもと変わらないやり取りをして優雅は笑って見送った。
だけど、いつもと変わらないのはこの時までだった。
優雅の両親がこの後、この相沢家に戻ってくることは永遠になかった・・・・・・。