違和感
あれから、3日が経った。
ゴフレードは、皆と打ち解け、新しい仲間ができたことに慣れ始めていた。
今日も、いつものようにミュエネの部屋で、無駄なおしゃべりをする。全員では無いが、ミュエネ、ラノミナ、セノアーとリィリスがいる。皆、話している時間は、楽しそうだ。
リィリスのいつもの騒がしい、頭に響くような高い声が聞こえている。
…
私はあれから、以前の自分から変わってしまった。
自分は弱くなった。駄目になった。汚れてしまった。
よく考えれば、兆候はあった。あの時突然こうなってしまった訳じゃない。
少しづつおかしくなって、あの時、閾値を超えたのだ。
…
もしかしたら、誰も私について知らないここでなら、新しい自分でやりなおせるのかもしれない。
どこか壊れてしまった私だが、受け入れてくれる場所があるならやりなおしたい。
やりなおしたい。
…
… …フレード。ゴフレードっ!! 起きてよっ!話聞いてっ!」
どうやら深く考え込んでいたようだ。目頭が少し熱い。
「ごめん。少し考え事をしていただけさ。」
そう言って、リィリスに笑顔を向けた。
「ねえ。何をそんなに考え込んでいたの?」
ラノミナが楽しそうに問いかけた。
「いや、昔の事だ。」
正直、ラノミナの少しギラギラした目が苦手だ。何故か彼女は私を見る時そんな目をする。白い髪、白い肌、透けるようで美しいのだが、醜悪な目をしている。
「眼鏡をかけた髭もじゃの友人が昔いてね。そいつが、ある時機関清掃のための小型のマシンを開発したんだ。とっても優秀な機械で皆助かったんだが、機関清掃員達が遊ぶようになってしまってね…」
ゴフレードは馬鹿のようなくだらない話を皆に話して、彼らの知らない宇宙船の昔話で盛り上がった。
…
話は盛り上がり、皆、楽しそうにしていた。
…
これで、いいのかもしれない。これで、いいのだ。
ゴフレードは、そう自分に言い聞かせた。
前回掲載かた1週間。書く気力が湧かなかった…
こんなんじゃ駄目だ。