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宇宙の卵(ソラノタマゴ)  作者: しゃくとりむし
第3章 心を求めて [前編]~ゴフレード~
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やりたい事。

「う~ん。何も思いつきまへんね。っていうよりも考え付いていたらもうすでに実行してまずねん」


「そんなこと言わないで考えてよっ」



ラノミナ以外のクルー全員がミュエネの部屋でテーブルを囲んでいた。


ナタークが小さく手を挙げた。


「みんなでお菓子を作って渡すのはどう?お腹が膨れれば気が晴れるでしょ」


「ナタークっ。ラノミナはあなたとは違うのっ。却下」


リィリス船長はふくれっ面になった。ナタークはテーブルに突っ伏した。


「え~。」


「そうね。私も、料理なら既にラノミナに贈っているわ。でも、食欲が無いんだって…」


「ミュエネさん~。」


そんなナタークを無視して、リィリスはコリュの方を向いた。


「コリュっ。何かいいアイデア無い??」


「非侵襲的方法では限界がある。侵襲的方法で…」


「そっ。それは駄目っ!」


リィリスが慌てて制した。何のことかよくわからないけれど、方向性から誤っている気がしたからだ。コリュの手には端末が握られている。


「そうねっ。コ、コアニーは?」


とりあえず、コリュの意識を逸らすためにコアニーに呼びかける。


「あれっ、コアニーっ」


端末からコアニーに呼びかけても応答が無い。…必要な時に使えないやつだ。


「コアニーに通じませんか?おかしいな。さっきまでいたのに。」


セノアーが不思議そうにつぶやいた。

その呟きにコリュが答える。


「コアニーはラノミナのところ」


「どうして勝手に行っちゃうのよっ。もうっ」



突然、コリュはセノアーの方に体の向きを合わせた。


「セノアー。ラノミナの事好き?」


!!! 


「なななっ。いや。まあ。急に何を? コリュ!?」



「ラノミナの事好き?」



「確かにすごくキレイな人だけどさ。今は、落ち込んでいるし、ほら、それどころじゃ無いでしょ」



「ほれほれ、早く吐いてしもうたらええやん~」



ゲンまでにやにやしながらそう言う。



「いやいや、違うって、あんな暴力女」



ミュエネ、ナタークまでニヤニヤと笑いはじめた。



何なんだ。この流れは。


リィリスが何かに気が付いてクスクスと笑いはじめた。



リィリス船長がチラチラと何かを見ている。その視線の方を、セノアーは振り返った。




「何!なんなのよ!悪かったわね!暴力女で!」



真っ赤な顔をしたラノミナが手を握りしめて立っていた。


「ラノミナ! なんでここに!」



「あんた達がよんだんでしょ!」


ラノミナはプイっと横を向いた。



コリュの端末から声がした。


「コリュ。コレでいいのですカ。ラノミナ呼んで来ましたケレド。言われた伝言も伝えましたケド。」


「OK。」



「コリュ。これってどういうこと?」



「ショック療法」






◆◇




「人のこころを玩ぶのはよくないことだよっ。コリュっ。」



リィリスに叱れれて、コリュはコクリと頷く。


「わかっているのっ?」


… コクリ。



「まあ、まあ。ご説教はその辺にして、本題にいきましょう。…今ね。ラノミナ。あなたを元気づけようとみんなで考えてたの」


ミュエネはじっとラノミナの目をみている。


「ミュエネ。それじゃあ直球過ぎまへんか…」


「そうかも知れない。でも方法が無いじゃない。コリュもそのつもりでラノミナを呼んだんでしょう?」


コリュはコクリと頷く。


「ミュエネ。あなたが元気が出ることは何? あなたがしたい事は何?? 教えて。 」





辺りが静まりかえる。





「私は…」





「どうしてもしたかったことが一つだけあるの」



「何? 言ってみて」



「この宇宙船の航行軌道上に、廃棄宇宙船があるの。救難信号は100年前から出っ放しだわ。もちろん、救助しても人が生きている可能性はありえない。…でも、探ってみたい。それが昔の私の夢だった。」



「確かに危険かもしれへんな~。遭難船か」



「でも、それでラノミナの気が晴れるならっ。私はその夢っ、実現させたいっ」


リィリスは立ち上がった。



「む、無理にしなくていいわよ!… みんなを危険にさらしてまで…」



「遠慮なんてしなくていい。行こう。その宇宙船に。皆っ、いいよね。」


セノアーの呼びかけに全員頷いた。


ラノミナは止めようと思ったが、


セノアーの真剣な目をみて、言い出すことができなかった。


















最近お仕事が大変なことになっていて、小説の方更新できてなかったです。

というわけで(どんなわけで?)、もう、いろいろ校正とか考えずに、、一気に書いちゃえ~モードでやるしかないと考えてます。


ストレス溜めすぎて、気分のコントロールが最近もうダメかも。。

このままじゃ、僕は…。

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