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宇宙の卵(ソラノタマゴ)  作者: しゃくとりむし
第2章 船長の風格 ~ リィリス ~
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靴下泥棒の原罪 2

「帰ってきたわよ!」


ラノミナがそういいながらミュエネの部屋に入る。


「も~う。待ちくたびれてしもうたわ。ところで、カメラでも見たけどその子は何?」


ゲンは、ピンク色の髪の少女の顔を覗き込んだ。

少女は、セノアーの足にしがみつく。


「えらいセノアーになついてますなぁ。」


「まあ、とりあえず、座ってみんなで話あいましょうか。」




◆◇


「コリュっ。この子の説明お願いっ。私もよくわかんないのよねっ。」


テーブルに身を乗り出してリィリスが叫ぶ。


「Perl、Java,C言語等の大変古い言語が使用されています。それから、データの保存領域のプロテクトは強固でこっちの言語様式は暗号化されて…」


リィリスはコリュの話を遮った。


「ちょっとっ。もっと端的にっ。この子は何者でっ、なぜ靴下盗んでてっ、とか。そういうことが知りたいのっ。」


コリュは首を傾げて、再び話はじめる。


「この子はプログラム。見えているのは、幻影、錯覚。なぜ靴下を盗むかは、そうプログラムされているから。人間での、脳幹や小脳でプログラムされているような、呼吸や運動共調と同じレベルでの行動。」


セノアーが頷く。


「つまり、本体は、コアニーみたいなもので、見えているのは投影像。靴下盗むのは、本能みたいなものってこと?」


コリュは少し間を置いて、コクリと大きく頷いた。


「はい!はい!質問! 幻影なのに、なぜ靴下盗めるんですか!触れないはずでしょ。」


ラノミナが手を大きく上げて振りながら問いかける。う~ん。そういわれてみれば。。


「見て。」


コリュの視線の先をたどると、一つの投影されたウィンドウが表示されていた。そこに、さっき撮影した映像が映し出される。


「セノアーの乾燥室のやつか。あの映像ならさっき何回もみたじゃないか。」


ナタークがそう呟くとコリュは首を振った。


「同じだけど同じじゃない。これが真実の姿。」


途中までは、映像は前に見た時と同じだった。途中までは…


セノアーの乾燥室。通気口の位置から黒い節足動物のような、まるで…蜘蛛のような、機械が出現した。


「なにこれっ。気持ち悪っ。」


この蜘蛛のような黒い機械は、通気口かた現れると、壁を伝い、ジャンプをして靴下を回収して、持ち去った。


「本当の犯人はこいつね!!」


「そうだけど、これも一連のプログラムの一つ。」


コリュはそう言った。


「それにしても靴下盗むくらいでこんな機械を使うなんて大げさだなぁ。」


セノアーがそう言うと、ナタークが反論した。


「いや、大げさでもないさ。ピンク色の髪の毛、、これは、「見えざるピンクのユニコーン」様を模しているのだ。我らが神「見えざるピンクのユニコーン」様は、靴下集めが趣味と言い伝えがあり、靴下を盗まれることは、神の恩寵が…」


ラノミナがミュエネに尋ねる。


「『見えざるピンクのユニコーン』って見えていいの?」


「いいんじゃない。そういえば、最初はちゃんと消えてたもんね。」


コリュがその声に応えた。


「細工をして消えないようにした。」


その声を聴いて、ゲンが感嘆の声をあげた。


「へ~。コリュちゃんはホンマにすっごいな~。」


「お願い。。話を、話を聞いて欲しい。、、私、泣きそうです。。」


いじけたナタークをラノミナが宥めた。


「えへへ、ごめんごめん。」




リィリスは手をパンッと打った。


「でっ、話を戻すけどっ。最初見たときの映像にはなんでこの黒い機械はでてこなかったの?」


「ピンクの少女の像は、人間の脳への直接刺激と、光学的な投影によって作成されている。黒い機械は、ピンク色の少女を認識している時には、認識できないの。」


「う~っ。コリュの言ってることはよくわかんないっ。」


リィリスがそういうと、コリュはしょんぼりと俯いた。


「ごめんごめんっ。わかっただけでも凄いよっ!」


「はぁ。えらいシステムやなぁ。人間の頭に介入しているっちゅうことやんか。。」




ラノミナの膝で遊んでいたピンク色の髪の少女は、ぴょんとセノアーの膝に飛び移る。


「まあ、よくわかんないけど、可愛い~。もふもふふわふわ~。」


ラノミナにつられてミュエネもピンク色の髪の少女の髪を撫でた。


「そうねっ。まだわからないところはあるけれど、触れるし可愛いわね。」


突然、ラノミナが立ち上がった。


「そうだっ。名前つけない?見えざるピンクのユニコーン、、だから、略してユニちゃんとか!」


「いいねっ。それっ。」


みんな頷く。



こうして、ユニが宇宙船の仲間に加わった。




言い訳をしますと、ユニは3日前までアンドロイド設定にしようかと迷ってたのです。でも、後々にシナリオの関係で、それはできなくて、プログラムに… 我ながらいろいろと設定に無理があると思います。。力及ばず、技術が足りない。宇宙孤独設定は、難しいなぁ。

 今度作品を書くときは、自然な普通の日常を題材にしたものを書きたい。例えば、山の木々が反逆してから、村の食糧が枯渇してサバイバルゲームになり、泥沼愛憎三角関係があって、悪の天才科学者により主人公が正義の改造人間になるような物語。。あれっ。僕最近変だ。もう寝ます。

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