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宇宙の卵(ソラノタマゴ)  作者: しゃくとりむし
第1章 タマゴ達の邂逅
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タマゴ達の邂逅 9 ~ リィリス ~

「ただ待っていても集まるわけないでしょっ!この宇宙船の探検も兼ねてまだ来ていないクルーを集めにいきましょっ。」


リィリスはみんなの顔を見渡した。


黒くて長い前髪をいじりながら、ナタークが質問をする。


「でも、この宇宙船の地図も無いし、どこに誰がいるのかなんてわからないじゃないか。このまま、コアニーが呼び集めてくれるのを待った方がいいと思うのだが。」



「そのコアニーと連絡が全然とれないじゃないっ。それに、私はこれを持ってるのっ!」


そう言って バシッ とテーブルの上に一枚の紙を叩き付けた。


「オウ~。これは。」


ミュエネも感嘆の声をあげ、コリュも目を真ん丸にしている。


「…地図。どこのデータベースにも無かった。」



「そうよっ。データベース上にはねっ。だが、しかしっ、世の中には、紙ベースというものがあるのですっ。代々船長に伝わるこの地図を、なんと私は暗記しているのじゃっ!」


リィリスは自慢げに胸をたたいた。



「おお~~」





◆■◇◆◇■◆◆■◇◆◇■◆



「なんとなく、勢いに乗せられて来てしまったが、やっぱり待っていた方が…」


ナタークがさっきからボソボソ独り言を言っている。

問いただしてもいいけれど、こういう暗い奴は放っておいた方が良いだろう。



「もうっ!なんでセノアーはどこにもいないのよっ!」


虚空に向かって叫んでみてもいないものはいない。

ミュエネも心配そうにしている。


「やっぱり、入れ違いになったんじゃない?」


これじゃあ、「判断ミス」をしたみたい。ああ、船長としての威厳が。


リィリスは腕組みをして考えた。


「う~ん。 コリュ。 あなたはどう思うっ?」


「入れ違いになるよりも、途中の道で遭遇する確率の方が高いと思う。むしろ、セノアーが休憩談話ルーム以外の場所に向かっているか、道に迷って彷徨っているか、そんなケースの方が自然だと思う。」


「そうよねっ。だとしたら、別のクルーの所に居るのかも。セノアーは一回諦めて、ラノミナの所にいきましょ。」



(…セノアーには悪いけど、居ない方が悪いのよっ。私は間違ってないっ。…)


「じゃあっ、決めたらすぐにラノミナの所に出発っ!!」


「了解。船長。」

ナタークはあからさまに嫌々つぶやき、厭味ったらしく敬礼をした。


「むう。こいつめ~っ」


殴りかかろうとしたその瞬間、コリュが動いた。


「リョウカイ。船長。」


そこには、敬礼をしたコリュの姿があった。


「コ、コリュっ?!」


「了解。船長。」


どうやら、敬礼にハマってしまったらしい。


「了解。船長。」


「わかったっ。わかったっから、敬礼はいいから、さあ、行くよっ。」


なんとなく、気恥ずかしくもなり、リリィスはスタスタと歩き出した。


「了解。船長。」


背後に近づく気配を感じて振り返ると、目の前に、覗き込むような体勢で敬礼したコリュの顔があった。

目と目が合った。


「あわわわっ。 はぁ~コリュが変になっちゃったよ~っ。」




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