2、パーティー
.....。
そもそも俺は身体が強い方では無い。
心身面もだが。
結構、喘息とかで弱い方ではある。
打たれ弱い、というかそんな感じの状態だ。
その為に俺は裏切られたショックがデカい感じではある。
「帰ろう。宮本」
「.....そうだな。野口」
放課後になった。
俺達は帰宅の準備をしてからそのままクラスの掃除係に任せてから帰宅をする。
そうしていると野口が俺に向いてきた。
もう1年だね、と言いながら。
俺は何の話か、と思って野口を見る。
「野口。何の話だ?」
「そうだね。.....つまりアレだよ。.....私達が友人になってから1年が経つねって意味」
「.....ああ。そうだっけな」
「そうだよ。.....だから何か1年目の記念にお祝いでもしようか」
「.....お祝い?何処でするんだ?」
「それはまあ私の家か君の家かどっちかで」
言いながら野口は俺に微笑む。
俺はその姿を見ながら顎に手を添える。
そして、良いんじゃ無いかな。.....それだったら俺の家に来るか?、と聞いてみる。
野口は、そうだねぇ、と言いながら笑みを浮かべた。
5月の後半。
そうか.....そんなに月日が経ったんだな、と自覚する。
ゴールデンウィークも野口と一緒に遊んだしな。
楽しかったな、と思う。
「野口。有難うな。これから先も友人で居てくれ」
「.....勿論だよ!相棒!」
「.....サンキュー」
そして笑い合う俺達。
だがその顔に.....野口は少しだけ複雑な顔になる。
俺は?を浮かべて野口を見る。
こんな良い人を振るなんてね、と苦笑い。
「.....まあ.....幼馴染には及ばなかったという事だろう。俺のその姿がな」
「.....宮本は良い人だと思う。根本から。.....人それぞれと言ってもね」
「.....そう言ってくれるのはお前だけだよ。本当に」
「.....私は全力で思う。.....だって.....君に救われたしね。.....私自身が」
「.....友達が居なかったからな」
あの日が懐かしいな。
野口は.....4月。
入学当初、友達が居なさそうだった。
何か複雑に思って俺が声を掛けたのだ。
それから顔を上げた野口は笑顔だったのを覚えている。
正直.....同じクラスじゃなかったら何も分からなかったな。
運命的だと思う。
「.....野口と出会って良い日々で友人になって.....まあ今に至っているしな」
「.....そんな事言うなよ〜。恥ずかしいじゃん」
「俺としては褒めているつもりだよ。.....野口との出会いは本当に運命だな」
「.....そ、そう」
野口は何だか照れる様に俯く。
真っ赤になっている。
可愛らしいもんだな、と思う。
今は男勝りな感じだけどこういう女子っぽい側面は変わらずだわ。
「野口」
「.....何?」
「.....今日やるか?パーティー」
「.....1年目のやつ?え?今日やるの?」
「そうだな。.....今日やろうぜ」
「ま、まあ良いけど.....でも君は.....」
野口が不安げな顔になる。
パーッとやってむしろぶっ飛ばしたい気分だから大丈夫、と言いながら俺は笑みを浮かべる。
小馬鹿にされた事。
そして馬鹿にされた事。
みんな吹っ飛ばそうと思う。
その意図を汲んだのか野口も笑みを浮かべた。
「.....じゃあ.....やろっか」
「そうだな。.....よし」
それから俺達はスーパーに来た。
何をするかと言えばお菓子とかジュースを買う。
パーティーするならこれは必要かなって。
そして帰宅すると。
中学生の義妹の劉星が俺達を見て驚いた。
顔立ちが幼いながらも大人びている容姿。
そして美少女の黒の長い髪。
まあそれなりにモデルの様な.....女子だが。
その姿を崩す様な驚きっぷりだ。
「.....え?どうしたの?」
「パーッとしてパーティーしようって思って」
「そうだよ。劉星ちゃん」
俺達の言葉に俺を突っついてくる劉星。
それから苦笑いを浮かべてから俺を見つつ。
もー!、と声を挙げる。
そして頬を膨らませる。
「そんなのするなら事前に言ってよね!お兄!」
「そんな事言ってもな。突然決まった」
「いや。突然決まった、じゃないよ!」
荷物を受け取りながら額に手を添える劉星。
因みに俺の自宅。
父親の伊豆流も義母の桜さんも。
忙しく自宅が空きっぱなしが実に多い感じだ。
俺の事は信頼してもらっている。
だからその。
自宅には俺と義妹しか居ない日が多いという事だ。
たまには羽目を外しても良いだろう。
思いながら俺達はリビングに行く。
それから劉星に概要を説明してから納得してもらった。
.....。




