19.リズの使命
「ねぇ、ディーン聞いて欲しいの?」
リズはそう小さな声でそう言ったので、ディーンはどこか戸惑いながらもうんと答えた。
ふと我に返って、同い年の女性が自分とゼロ距離にいることに驚いたがそんなことはお構い無しにかリズは話を始めた。
「私にはやらなきゃいけないことがあるの....
封印を解いて世界を危機から救わないといけない。それは私にしかできないーーー
でも、私だけじゃそれはできない。
私はアラベルやディーンみたいに1人で戦えない。
あの海賊やヨーゼフやメリル達みたいな人達と戦わないといけないと思うと怖い。
ヨーゼフとディーンが戦ってる時私...怖くて動けなかったの
ディーンが戦ってる姿を見て私も頑張らないとって思ったのーーー
でも怖いの...どうしてディーンは戦えるのやっぱり強いから?」
ディーンはそれを聞いてリズの頭の上に手を置いてポンポンとしてこう言った。
「実は俺も怖いんだよ。本当はねーーー」
「一緒だね」
「うん」
「じゃあ、私もディーンみたいにやってみる...
でも、1人じゃできないから手伝って欲しいの...
自分勝手だ思われるかもしれないけど、巫女の使命を果たすためにディーンやアラベルの力がいるの」
ディーンはその言葉を聞いて、ほっと息を吐いてからこう言った。
「大事な友の為になら頑張れるよ。世界を救うなんて、そうそうできることじゃないから手伝わせて」
「ありがとうーーーディーン」
ディーンはそれを聞いてこう言った。
「だから、今回のこと気にしないでよ。俺も...怖くてたまらないけど....一応、強いんだから」
ディーンはそう、リズにいうと彼女はうんと頷いてくれた。
リズはきっと相当色々なプレッシャーを感じているのだろうと感じられた。
彼女がそこまで巫女の使命について考えなければならないのかはディーンにはわからなかったが....
きっと、色々と事情があるんだろうなと感じられた。
「本当は、今すぐランディアスに帰りたいの。
お父様がクーデターを起こして、私の巫女としての力を利用したいのを知ってショックだった....
巻き込まないようにハリノスヘ来たけど....
本当は止めたいーーー
ちょっと前まで逃げることしか考えてなかった....
でも、私はお父様も止めたい。止めた後に巫女としての使命を果たしたいーーー」
ディーンそれを聞いてふと、彼女自身が背負っているものの重さを感じられたーー
そしてこう言葉をかけた。
「ランディアスに戻る方法を探そう」
「ディーンは大丈夫なの?ディーンの任務は私と一緒にハリノスにいることじゃ...?」
自身の使命を置いて他人の使命のことを心配してくれるリズには感心したディーンだったが、
ディーン自身どこかカッコつけたいということもあってこう言った。
「大丈夫、謀反を防げたら二階級特進ものだから。任せて」
そう言ってウィンクをするとリズは笑みを見せて笑ってくれた。ディーンもそれを聞いてニコッと笑みを浮かべた。
「ランディアスに戻るなら私もついていく。私の本来の任務はリズを守ることだから...それに家族のことも心配だし」
そう病室に入ってきたアラベルがそう言った。
アラベルがいるのに気がついたディーンとリズは距離をとった。
急に恥ずかしくなって顔を赤らめる2人だったが、そんな2人には構わずアラベルは話を続けた。
「ところでどうやって、ランディスに戻るのつもりお二人さん?」
それを聞いたディーンとリズは頭を抱えて悩んだ。
確かに今の軟禁状態からどうやって抜け出すのかを必死に考えたがあまりいい案が浮かばなかった。
「話は聞いた、では取引だ」
そうレオンの声が聞こえて、彼も病室に入ってきた後ろには書類の束を抱えたアンナも同伴していた。
「ニューアムステルから少し離れた森林地帯に火のマナを司ると思われる古代遺跡がつい最近発見された。
俺たちはそこにある古代兵器の無力をしたい。
それに協力してくてれば、ランディス行きの船を手配しよう....
もちろん、ランディスでの我々の諜報活動に協力してもらうって条件もあるがな」
それを聞いた、
ディーンとアラベルは首を傾げたがリズがこう言った。
「あなた達は戦争を望んでいるハリノス人じゃないんだよね?」
「ああ。戦争を望んでるのは一部のタカ派だーーー
俺の海軍特務隊の任務は戦争回避への努力と古代兵器無力だ。
全てのハリノス人が戦争を望んでいるわけじゃないにことは巫女自身も知っているだろう?
もし信じられないなら、利害が一致してくれただけだと思ってくれて構わない」
レオンはそう即答した。
リズはそれを聞いてうんと頷いてこう言ったーーー
「私の大切な友人が愛してた人だから、私は信じる...
レイネ先生からあなたのこといっぱい聞いてるの、悪い人じゃないから信じられる」
アラベルはリズのその言葉を聞いてこう言った。
「ランディアスに行くためには協力必要なら...」
ディーンはベッドから起き上がってこう言ったーーー
「じゃあ、早速行こう。時間が惜しいと思う。こうしてる間にも止められるチャンスが逃げるかもしれないし」
そんなディーンを見たレオンはこう言った。
「まー待てよ少年。急ぎたい気持ちはあるだろうが、遺跡には帝国政府がよこした研究員も同行する。
彼女がいないと少々不味くてな...もう夜だし。明日、朝に彼女と合流して出発する予定だ。
それまで、もう少しイチャイチャでもしてろ」
それを聞いた、ディーンとリズは顔を真っ赤にして恥ずかしそうにした。そん彼らを見てアラベルがこうため息をついた後に言った。
「わかりました。明日の朝までゆっくりさせてもらいますね」
それを聞いた、レオンは頷いて部屋を後にして行った。
それを見送ったアンナはアラベルにこう言った。
「では、よろしくお願いします。
明日の朝、9時に声をかけます。それまでに準備を済ませてください。
外に出るのでまた敵の襲撃もあるかもしれません。万全に備えてください」
「分かった」
アラベルはそう答えると、アンナはちょっとばかり安心したような表情を見せて部屋を後にしていった。
彼らが出て行ったのを見てディーンはこう聞いた。
「ところで....あの時からどのくらい経ったの?」
それを聞いたらリズは首を傾げた。
それを見ていた、アラベルはため息をついてこう答えた。
「ざっと丸一日ってところ。ディーンは寝れないのかもしれないけど...リズは寝てないからもう寝てよね」
リズはそれを聞いてうんと頷いて、ものすごい素早さでディーンの入っていたベッドに入り込んでこう言った。
「部屋まで動くの面倒くさいからここで寝る!おやすみ」
ディーンはその素早さを見て驚いたが、アラベルは呆れた顔をしていた。
そして、アラベルはディーンの肩をポンと叩いてこう言った。
「病人の君にはまだ部屋がないからここが君のベッドになるらしい....すまないけど、もうリズは寝ちゃったぽいから、リズの横で寝てくれ」
「え....えぇぇぇ!」
リズに方をみるとすでに、すやすやと眠っていて動く気配が微塵にもなかった。
「大丈夫だ。君のことは信じれる...
デイブ先輩だったら多分でを出すだろうが、ディーンはそうじゃない気がするよ。
リズは寝相は...まー問題ないよ。じゃあ、私は部屋に戻る」
アラベルはそう言って、そそくさと部屋を出て行った。
それを見たディーンははーっとため息をついた。
それを見ていたのか小声でリズがこう言ってきた。
「みんな行っちゃった?2人で添い寝してお話しようよ〜アラベルとやったことあるけどすっごく楽しくて」
ニコニコとしているリズはそう言ってベッドと空いたスペースをぽんぽん叩いてディーンを呼んでいた。
ディーンは、はーっと息を吐いてからリズの横に寝転がった。
病室を見渡したら、どうやら個室だったようで窓を見ると真っ暗だったのでディーンはある意味では移動するのにも勝手が分かってないので諦めることとしてリズの横で寝ることにした。
「私は私のこと言ったから、今度はディーンのこと聞きたいなー...どうして騎士になったの?」
リズはノリノリのようだったのでディーンのそれに合わせることにしてみた。
「騎士になった理由はーー」
ディーンはそう言って過去のことを思い出して話を始めた。
アラベル「はー大丈夫なんだろうか?リズもそういうのは気にしてないのだろうか....」
アンナ「何がですか?」
アラベル「お、うわぁーびっくりした...なんだ、アンナか....何がって、あの年頃の男の子ってーーー」
アンナ「大丈夫です。彼は真面目でヘタレっぽいので手は出さないと思います」
アラベル「おいおい。なんか、確かにそんな気がしてたんだけど....(待てよ、デイブがああだったからと言って弟君も同じとは限らないか)」
アンナ「少佐なら問答無用で手を出すとは思いますが....」
アラベル「あなたの上司ってそんな人なのかーー」
アンナ「ま、女好きなので...」
アラベル「もしかして....」
アンナ「私は対象外だそうです」
アラベル「あーなるほど...どこか少しわかった気がする」
アンナ「アラベルさんも対象外だそうです。イケメン男子に見えて逆に腹立たしいと少佐は言ってました」
アラベル「なんだよそれ...ま、ディーンを信じるかーーー手を出すよりもリズの寝相の方が心配だーー」
アンナ「それはさておき、告知をしてください」
アラベル「あ、わかった。次回、ディーンの憧れ。
私の憧れは...デイブ先輩だったなーーー強くて、優しかったし」
アンナ「ふーん。あなたも以外となんですね」




