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18.特A級国家魔導士


ディーンの視界がだんだんと戻ってきて、聴力が戻ってきたところで....

ダイナーの外で武装した部下を連れたレオンがいるのに気がついた。


レオンは薄ら笑いを浮かべながら、

少し焦った様子を見せるヨーゼフと嬉しそうなメリルを見ていたーーーー


レオンが2人に向ける手には青白い魔法陣が展開されていて、ばちばちと音を立て稲妻はレオン腕を伝っていた。

後ろには、武装して小銃を持った水兵が数人並んで銃を構えていた。


「次は当てる、大人くしろ」


「面白いじゃない!?もっと強い相手なんだ!も・え・てきたぁ!」


メリルはそう言って身をくねくねしながら嬉しそうにレオンを見つめていた。


「おい。メリル!相手が悪いここは一旦退くぞ」


メリルはその言葉を聞いていなかったのか、レオンの方へと進んでいったーーー


レオンはそんな彼女をみてため息をついて、魔法陣からさっきよりは弱めの雷撃を飛ばした。


「あったんなーい」


メリルはそう言ってそれを避けてレオンに剣を振り下ろそうとしたが、

レオンはメリルの斬撃を交わして手を掴みそのまま地面腹這いになりようにメリルを投げるように叩きつけた。


暴れるメリルだったが、レオンは間髪入れずにメリルの後頭部に手を触れた。

メリルはそれでぴーんと身体が伸びききって悲鳴をあげて気絶したようだったーーー


ディーンはその一部始終を見ていたので、ヨーゼフのことを完全に見失っていた。

周りを見ると、ヨーゼフは走って逃げ始めていたーーー


追いかけようとしたが起き上がれず、ディーンはそれをただ見るだけだった。


アラベルは持っていた拳銃で彼を狙っていたが....

ジグザグに動きながら逃げているので狙いを定められずに舌打ちをしていた。


「ライフルを!!」


そう、アンナは小銃を持つ水兵に言うと彼は手に持っていた小銃を投げた。

アンナはそれを受け取ると、手際良く弾が装填されていることを確認して膝をついて射撃姿勢を取ったが....


構えるのをやめてこう言った。


「逃しましたね....」


そして一息ついてから、立ち上がってライフルを水兵に返してからレオンが捕らえたメリルの方に近づき彼女の手を取って水兵から手錠を受け取ってそれをメリルに掛けてレオンの方に向かってこう言った。


「よかったんですか?」


「伍長。プライベートに口を突っ込まないでくれ」


それを聞いたアンナは表情を変えず動けなくなったメリルの身体を触って、武器などを取り外し始めた。

レオンは手錠が掛けられたのを確認するとメリルから手を放してディーンの方へ向かっていった。


メリルは気がついたのか、暴れ始めたがすでにアンナによって抑えられてて動けないようでもがいているだけだった。


「あーもう...もうちょっとでも、ハリノス最強とも言われる魔導士と楽しくやりあえるって思ってたのに....


これが、特A級国家魔導士レオン・フォン・キールホエルの実力なんだ」


それを聞いていたのか、レオンはメリルの方を見てこう言った。


「後で色々とやってやるから、楽しみにしてな。嬢ちゃんーーーとりあえず、巫女は無事なようだなーー」


レオンはそう言ってディーンに手を差し伸べてきたのでディーンは手を取って立ち上がった....

痛みが走って、思わず声を上げた。


「相当やられたみたいだな。とりあえず、基地の中に戻っておいてくれないか?当分、外出はできないと思うがその間に怪我を治してくれ」


「あ、はい」


ディーンはそう答えると、リズは心配そうな顔をして近寄ってきてくれた。

そして杖をディーンに翳して白い魔法陣を展開させた。

暖かい光が身体を包み込んで、痛みが引いていくのが感じられたーーー


「ありがとう。ディーン....もう、早く帰ろう」


「う、うん。そうした方が良さそうーー」


ディーンはそう言って動こうしたが、また痛みが走り足を止めて剣を地面についた。

リズは驚いた顔をしてまた魔法陣を展開させて治癒術を施してくれたーーー


「傷が深いみたいだな。これは安静にしてないとな」


そうレオンが言うと、リズは申し訳なさそうな顔をしながらディーンを支えるようにして肩をかした。

耳元で小さくリズはごめんなさい...と言っているようにディーンは聞こえた。


ディーンとリズはゆっくりと歩き始めて、アラベルもそれを見て武器をしまってディーンとリズの方へ駆け寄って行った。


そしてリズとは反対側の肩を貸そうとしたが、ディーンは首を振った、それを見てアラベルはうんと頷いてこう言った。


「わかったよ」


それを聞いたディーンはリズにこう言った。


「ありがとう。ゆっくりなら歩けるからもう大丈夫だよ」


するとリズは首を振って、ちょっと怒った感じの表情も見せながらこう言った。


「私が悪いの....ごめんなさい...治癒術も完璧じゃ無いーーだからせめて....」


アラベルがどこかそれを聞いて何かを言おうとしたがディーンがこう言った。


「そんなことないよ。襲ってきたのはあいつらだよ....こんな怪我、怪我の内に入らないからさ。ほら!」


ディーンはそう言って、リズの肩から離れて歩き始めたが....


「あ、痛いーーーー」


ディーンは一瞬身体を走った痛みに思わず声を上げてしまった。

リズは心配そうにまた治癒術をかけて、また肩を貸してくれた。


「ご、ごめん。でも、リズ....リズは悪くないから気にしないで」


リズはそれを聞いて、どこか恥ずかしそうな顔をしてこう言った。


「ディーンは優しんだ....」


ディーンはそれを聞いて微笑んだ。

もしかするとリズはどこか今回の襲撃の件について責任を感じているなんだろうとディーンは感じた。


巫女として使命をまっとうしようとして色々と行動を起こしているところから、責任感は強いなんだろうなと感じたーーー


ディーンはとりあえず、リズの肩を借りながらゆっくりと動き始めたーー


そんな彼らをみていた、レオンはアンナにこう言った。


「奴らに着いて行ってくれ」


「了解....少佐は?」


「ちょっとこの嬢ちゃんから、開戦派がクローバー卿の乱に関わってるって聞くからそれを聞こうと思う」


レオンはそう言って、メリルを担ぎ上げてそう言った。

それを見た、アンナは飽き飽きしたような表情を見せてディーンとリズの方へ歩き始めた。


レオンはそれを見送って、彼らの後を追いかけるよう歩き始めた。


ディーンの記憶はそのくらいで、途切れていて気がつくと。

病院のようなところにいるのに気がついたーーー


ハッと目を覚まして周りを見渡すと、椅子に座って寝落ちしているリズの姿が見て取れたーーー


乙女のすやすやという可愛い寝相とは違反して、口を開けて上を向きながらいワイルドに寝ていた。


ディーンはそんな彼女を身て、そっと見なかったようにしようと思い目を閉じて独り言を言うようにこう言った。


「あーあーここはどこ?」


片目を開けてその声でリズが起きるか気になったが、目を覚まさなかったので....

ディーンは少しばかりいたずらしてみようと思って、リズの両ほっぺを片手で挟んで変な顔を作ってみた。


それでも起きずにディーンは思わず笑ってしまったーーー

すると、リズはハッとした目をしたそして、ディーンに頬を挟まれたまま何かを言っていたのでディーンは爆笑したーーー


ディーンはそれで手を離すと、リズもディーンの頬を手で挟んでこう言ったーーー


「へーんなの」


そして、リズは笑みを見せて笑ってくれたーーー


「ありがとう、ディーン...」


リズがそう言ったので、ディーンは頬を挟まれたまま云々と頷いてこう言った。


「ずっといてくれたの?リズもゆっくり休んでよ」


リズはそれを聞いて、どこか恥ずかしそうな顔をして頷いて答えた。

ディーンはそんな彼女をみて、ホッと息をついてどこか嬉しく感じていたーーー


それよりもリズのことが心配だった。

でも、どこか嬉しそうにする彼女をみてディーンは安心できた。


そして彼女はディーンの胸に顔を埋めてホッと息を着いて語り出した。

アラベル「しかし...彼らは何者なんだ?黒影旅団て?」


アンナ「あー珍走族のことですか?」


アラベル「なんかすごい悪言い方してるけど....」


アンナ「ランディアスとの開戦を望み急進派の私兵部隊ですよ。私たち正規の帝国軍人とは仲が悪いんです」


アラベル「そうなんだ....ところで、あの射撃姿勢すごく綺麗だったんだがーーーもしかして、射撃は」


アンナ「特技です」


アラベル「今度、教えてくれない?実は....銃士とは言っても剣術とピストル射撃が得意なだけで小銃は苦手で」


アンナ「......ダメです。ハリノス帝国海軍マークスマン教育に参加できるのは、ハリノス帝国市民権を持った海軍兵士か海兵隊員だけです」


アラベル「うーん....なんか硬い」


アンナ「っていうのは冗談です。いいですよーーーでは、手始めに姿勢を司る筋力強化と心肺コントロールをやりましょう....まず手始めにーーー」


アラベル「え、まさかの筋トレ?」


アンナ「つべこべ言わない!腕立て伏せ用意!!」


アラベル「え、えぇぇ!?」


リズ「なんか仲良くやってる....羨ましいな初対面なのに仲良さそうにできるのって....


次回、リズの使命。


私の巫女としての使命ーーーやらないといけないのはわかってるんだけどね....大変なのよね...ディーンも傷つけちゃったしーーー」


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