12.呪いを解くには....
日が暮れた後、ランサムネル島に到着したディーコン一行は水の祭壇がある水の精霊を祀る古代遺跡へと足を進めていたーーー
神殿はランサムネル島の埋め立てられた場所にあって、洞窟に沿って広がってるはるか古代に栄えた古代遺跡の中に存在しているらしい。
ディーコン一行は、その遺跡の宝物庫にあったとある魔術の呪いを受けてしまって魔物化してしまったようだったーー
宝物庫には手が掛けられていない金銀財宝が無造作に散乱していた。部屋の中央にある祭壇の上にある石の棺をディーコンは指さしてこう言った。
「あれだ。俺も伝説では聞いたことがある。
あれはかつて古代文明を滅ぼうそうとした魔王の分霊箱で...それを封印する為に作られた魔道具でその金貨を手に取ってここから出ることで...
不死の魔物となってこの海域に閉じ込められるってやつだろ?」
「うん。この金貨を抜き取ってこの領域から去った者を呪うって感じ....
分霊箱を持ち出させないためのものって聞いたことある」
リズはそう答えると棺に書かれた文字を解読し始めたーーー
ポケットから辞書を取り出してまじまじと読み始めた。
この海賊達が何をしてくるか分からなかったが、割と約束は守ってくれる人だと思っていたので...
少しばかりは安心ができたーーーー
「呪いを解くにはまず水の封印を解かないといけない見たいーー杖を返してくれる?」
リズはそう少しばかりは強めの口調で言うと、ディーコンは手下に合図を送った。手下の一人はリズに杖を投げ渡した。
リズはそれを掴むなり、祭壇の棺に向かって杖をかざした。
青い光を放つ巨大な魔法陣が出現して、それらは何重にも折り重なっていてリズを中心に球を描く用の広がっていた。
「我は封印を司る....選ばれし巫女ーーー我が名の下に、この封印を解き放たんーー」
リズがそういうと強風が吹き荒れた後、魔法陣はゆっくりと消えていきーーー
水の精霊である水龍が姿を現した。
『水を司る封印は解かれた。巫女は残す火、風、土の祭壇でそれぞれ精霊を解き放てーーさすれば、この世界に安寧が訪れるだろうーーー』
水龍を見た海賊達は驚いた表情を見せながらも、リズと精霊をただ眺めていたーーー
水龍は姿を消していくと...
地面が大きく揺れて、棺が開いたことに気がついたーーー
棺のかなには嵌め込まれた金貨があって、中央には小さな白色の箱が収められていた。
リズは唾を飲んでこう言ったーーー
「この白い箱が...あなた達の親分が欲しがってる古代兵器...
魔王の分霊箱ーーーこれには魔力が込められた爆弾みたいなものだって聞いてるわ....」
ディーコンはそれを聞いてふーんと興味なさそうに言ってから、嵌め込まれた金貨を見てポケットから金貨を取り出して、空いている窪みに金貨を入れた。
「ふーん。魔王の分霊箱自体が古代兵器だったとはな...
とりあえず、見た感じだが、これ金貨をはめ込まないと持ち出せないようになってそうだなーーー
おい。あと1つ窪みがあるな...確かデイブが持ってたよな。おい回収したって聞いたがどこにあるんだ?」
海賊の一味達は口々に周りに聞いて、だんだんと騒がしくなってーーー
ディーコンは苛立ってなのか眉をぴくっとさせて腰に挿してた拳銃を取り出して手下の一人に撃ち込んだーー
頭に命中してそこ手下はのけぞったが傷口はなくただ痛そうな表情をしているだけだったーー
「痛いじゃないですか?ディーコンさん...」
「さんじゃない、船長、ディーコン船長だ。たく、これだから...
で、知ってるやつはいるのか。はい挙手!」
それを聞いた一味は全員が首を傾げたーーー
「お探し物はこれだろ。ディーコン?」
そう言って、宝物庫にデイブがニコッと笑みを浮かべて現れたーー
後ろにはディーンもいた。
「ディーン!」
リズがそうディーンに気がついてそう名前を呼んでくれた。
するとディーコンは懐から新しい拳銃を取り出してリズの肩を掴んで自分のところに引き寄せて彼女の頬に銃口を突きつけた。
「少しは悪役みたいなことをしたかったんだ。
さぁ、取引といこう。デイブその金貨を渡してもらおうか?」
「おいおい。それはないだろう?呪いを解くのにこの金貨だけってわけじゃないだろ。巫女の何たらとかがいるんじゃないのか?」
デイブがそういうとディーコンは少し考える素振りを見せてからこう言った。
「いいや!違うな、古文書を読んでこの先は知ってるんだ。封印の巫女は精霊の封印に関わることにしか意味をなさない。
巫女なしで呪いを解けるのはこれで証明済だ」
ディーコンはそういうとある紙を取り出してデイブに投げた。
デイブはそれを受け取るとディーンに手渡してこう言った。
「確かにそうみたいだな...お偉方の学者がそう言ってるんだな。
だがな、金貨の呪いを解くのは清い乙女の血も必要だって書いてるぞ!」
ディーコンはそれを聞いて大笑いをして腰のあった剣を抜いてこう言った。
「だったら、尚更だな。お前ら兄弟をぶっ倒して巫女の血を流しますまでだな。お前らやってしまえ!」
ディーコンがそういうと一味達はニヤリと笑みを浮かべながら剣や斧を構え始めた。
すると、リズがこう言った。
「私、清くないわよ」
ディーコンはそれを聞いて驚いた表情を見せた。それはもちろん、他の海賊の一味もそうだが...デイブも驚いていた。
「金貨をはめて私の血を流すと呪いは強くなって永遠のものになるわ。そうしたら、呪いの力でここから永遠に出られなくなるのよ」
「嘘はいけないよ。お嬢ちゃん....こんないたいけで、純真無垢で清楚な巫女がそんなことないだろ?」
それを聞いたデイブがディーンの肩を叩いてこう言った。
「おお、まじか!
お前もよくやるな〜仮にも名家のクローバー卿の一人娘で卒業してたなんてな〜さすが俺の弟だ!」
ディーンは話についていけなくなって、目が点になっていたが...
どこか、全員の視線がディーンの方に向いていたーーー
リズが強い眼差しでディーンを見つめて着てこう言った。それはどこかアイコンタクトのようにも取れたような気がディーンはした。
リズはディーンを見つめてながら顔を赤らめてこう言った。
「ほら、私を部屋に連れ込んで一緒に夜を過ごしたじゃい!?」
一斉に「え!?」っという声が聞こえて何か変な視線をディーンは感じてこう言った。
「え、まー昨日...俺の部屋に連れ込んでーーー」
「なーぁーにぃぃ!お前仮にも騎士だろ!?心得はどこに行った」
ディーコンがそう叫ぶとデイブが拳銃を取り出して、こう言った。
「おいおい。今の時代その貞操観念は古いぞ。おっさんーー」
そういうなりリズは呆気に取られるディーコンの手に噛みついた。驚いたところで、リズはしゃがみ込んだ。
デイブは銃の引き金を引いてた。弾はディーコンに当たったようで大声で
「あいた!!??」
と叫んでのけぞったが無傷だったのは目に見えた。
そして、痛そうな表情をしながらこう言ったーーーー
「たく、死なないとはいえ痛んだよ。このスカタン!」
「悪かったな。これで巫女と残りの金貨はこっちだ。さてどうする...マーカス・ディーコンーー船長?」
デイブはそう嫌味ったらしくいうと剣を抜いて構えた。
そして小声でディーンにこう言ったーーー
「逃げろ...ここは俺が食い止める」
「でも兄さん...」
「もう時期、巫女の迎えにクローバー卿よりも先にハリノス帝国海軍が来るーーーそれで逃げられるはずさ」
そうヒソヒソと話をしていたが、宝物庫の入り口を海賊の一味達が塞ぐ形ですでに立ち塞がっていたようだったーーー
ディーコンはため息をついて剣を抜いてこう言った。
しかし、その表情はどこか勝ち誇っているようで自信に満ちているようだったーー
「残念だ。とてもとってーも残念だ。とりあえず金貨は頂かないといけない。逃しはしないさ。さてどうする?デイビッド・フォルグレンーーー元船長?」
リズ「ああ!どうなっちゃうの!?」
ディーン「それは次回のお楽しみ!」
リズ「ワクワク...ところで、アラベルは?」
ディーン「あ、確かにアラベルさんどこ〜?」
アラベル「あ、ちょっと待ってて....今準備中!」
ディーン「もう、始まってますけどぉ〜」
リズ「そうよ、そうよ〜」
アラベル「え!さっき、と聞いてた話が違う...」
デイブ「おいおい。お前ら仲がいいな...二人で、あの堅物のアラベルをいじめないでくれないか?」
ディーン・リズ「「はーい」」
デイブ「(こいつらまじでデキてそうだな...」
ディーン「いやいや!そんなんじゃないんだから!」
デイブ「いや、心の声読むなよ!次回、裏切った友人」
アラベル「あ、まだだったんだ...もぉーもう少し色々としたかったのに嘘つかれたぁー」
リズ「これでお相子」




