第985話「鬼教官と精霊魔法」
こんばんわー!_(:3 」∠)_更新です!
すいません昨日更新できず………ギターを足に落とし中指がヤベェ変色してましてw
実は色々大変でしたw
前回のお話……
起きた途端に引き篭もるフランメさん……精霊達はどうやら仲良くやっていけそうです。
起きたフランメは精霊擬似核なる物をくれました……
それをみて驚くモルガンでしたが……なかなかな逸品のようですよ_(:3 」∠)_
精霊擬似核とは文字通り擬似核だ。
核であるようだが、酷似しているだけで核では無い。
核でない理由は、当然フランメの核を抜いた時点で彼女はこの世界に存在できなくなるからだ。
しかし重要な理由は別にある……
フランメの力の一部を宿した擬似核なのだ。
それをエルフとドワーフが持つ特殊技術で加工すれば、絶大な威力を持つ精霊の武器にも防具にもなると言う。
そして精霊使いにとって最も重要な『特定精霊の力』を得る手段の一つだと言う。
フランメの擬似精霊核で言えば、彼女のスキルを覚える事が出来る代物だ。
精霊使いの最終目標は、精霊を扱うだけではない。
その精霊核を得て、自分自身が精霊の持つ力を会得するのが目的だとモルガンは言う……
「って事は……モルガンさんは二つの精霊の力を自在に使えると?」
「アンタは自分で見ただろう?『溶けるか燃えるか………好きな方を選びな!』って言ったはずだよ?」
「あ!あのとんでもない焔の力は…………」
「ああ……そうさ。片方の火は、火の上級精霊プロクスの力だ。火の男神、夜の九王のひとり……シウテクトリに仕える業火の精霊さ」
「よ……よるのきゅうおう?………夜の九王……か……また聞くだけでヤバそうな名前ですね……」
モルガンは僕の他人事なセリフを聞いて呆れながら『だけどアンタだってその力を得るんだ。それも私より遥かに格上のね!』と言う……
どうやらフランメとフランムは、モルガンの従えたプロクスよりも格上の様だ。
「それよりアンタの問題は解決していないんだよ!フランメが梃子でも動かないと言ってるんだ……アンタの精霊空間が気に入った訳じゃない。姉妹のフランムの件でだよ!」
その話を聞いた僕は……『ヤベェ……暴走機関車ミミなんかに預けた事を根に持ってるのは!?』と思ってしまう……
「アンタ………何だいその『心当たり我にあり!』って顔は?………」
「じ……実は……フランメの姉妹フランムの事で少し問題が……」
そう言ってから、僕はモルガンにその一部始終を話す。
精霊魔法や契約、そしてダンジョンの一件……ミミの村で起きた事件も包み隠さずだ。
モルガンに知っておいて貰えば、困った時に頼れると踏んだからだが……大間違いだった。
大激怒で猛抗議を受ける事になったからだ……
「は!?あ……あんた……あの世間知らずのトンチキ聖女を育てた大馬鹿者か?マッタク……聖女の師匠は大馬鹿だって噂は聞いてたけど……アンタだって言うなら最早『その通り』だね!はぁ………」
「やっぱり……ミミはヤバいですか?」
「『ミミはヤバいですか?』だって……?馬鹿を言うのも程々にしな!聖女が肉弾戦をする事例なんぞ、今の今まで一度もないよ!それも聖属性魔法じゃなく……ヤバい精霊魔法をぶっ放し、街なんか関係なく破壊するんだ!!」
「僕みたいに魔導師を目指してたのに……。今はそんな事をしてるんですか?あの馬鹿娘……」
「随分他人事じゃないかい?アンタ……。いいかい?精霊使いの立場が、今やあの馬鹿娘の所為で絶望の域なんだ!!」
「うわぁ………ヤバいですね……」
「ヤバいだって?アンタが!!あの馬鹿の精霊魔法技術を鍛えたんだろう!?それもオリジナルの魔法術をだ。接近戦技能はエクシアとベン、そしてロズって言う三馬鹿共の所為って話だ!アンタと言いエクシアといい……王国って所は馬鹿しか居ないのかい?」
フランメの心残りの件で話が思わぬ方向に向かい、責任の所在を求められた。
だが彼女の馬鹿さ加減は僕のせいではない。
ミミに師事はされているが、教育はしていないのだ……
『技術は見て盗め!』僕はそう言う教育方針では無いが、何も教えなかったミミには技術を見て盗まれたので文句は言えない。
「い……今はフランメの話で……ミミの話は別です!」
「はぁ……まぁ良いよ。どうせ此処で何を言った所で何もかわりゃしない……そもそも周りに被害を出さない様に、アンタの中のフランメを起こそうとしただけだからね!」
「あの……モルガンさん。フランメは無事起きた……って事で良いんですか?」
モルガンは頭を傾げながら……『眠りを解いた事には間違いはない……。だけどフランメはアンタの制御下には無い。違う意味で大問題だよ……』と言う。
それを聞いた僕の反応は……『類は友を呼ぶって言うけど……ミミにフランム……そして今度はフランメ……困った事に情熱的な問題児しかいないなぁ……』と思うしかなかった。
◆◇
僕は誰もいない転移先の土地でモルガンから精霊学を学んでいる。
「坊主!まだまだツメが甘いよ。アンタの判断で精霊達は動くんだ!!しっかり指示を出しな!!」
『何なのよ!!あの婆さん……姿形が若返るし!!あの精霊の魔法攻撃で身体の半分が消し飛ぶわ!!……』
『風っ子!!文句を言ってないで旋風で炎を遮断!!』
『そうよ風っ子!!アタシの水が蒸発してるんだから……早く風の勢いを使って遮断して!!』
『困ったベェ……あの溶解液は私の雪さ溶かしてしまうべさー』
『儂のロックゴーレムも兄溶解液の前じゃ泥人形じゃ!!ノーミー引くんじゃくれいゴーレムも同じじゃ!!』
それはもうエクシアの時以来のしごきっぷりだった……
エクシア達の場合は肉弾戦……要は接近戦技能を磨くためだったが、モルガンの場合は魔法学に精霊学の両方だ。
接近戦一切禁止の多重結界を使い、魔法と精霊攻撃のみの遠距離戦………特訓のそれは一言でいうともう地獄だった。
「さっさとお得意の傷薬で傷を癒しな!ギルドの弟子でさえマトモにマンツーマン特訓はしてやらないんだ!早く立って構えな!」
「そ……それってやりたく無いから彼女達が避けてるだけなんじゃ……」
「減らず口叩ける余裕ができたって事だね?坊や……じゃあ今度は四方からの炎の波だ!対処してみな。マウグ・インフェルノ!!」
「ま!?待って………うわっちゃっちゃっちゃ……あちぃ………丸焼きになっちまうですよ!!モルガンさん!!」
「それが嫌なら精霊結界を出しな!今すぐね!!」
そう言われた僕は四方に精霊を配置して結界を張る。
『こ……この位置……最悪なんですけど!!雪ん子変わりなさいよ!!』
『無理だべ!!雪ん子はこの攻撃で溶けちまうだ!!』
『文句を言ってる暇があったらもっと精霊力を使いなさいよ!!風っ子!!』
『そうじゃ!!老体に鞭打って結界張っとるんじゃぞ?儂とノーミーを見習え!!』
『グルゥゥ!!クワァ!ギャウギャウ!!』
サラマンダーは言葉が話せないので、鳴き声で同意する……しかし何処か泣き声であるかにも思える。
「ほう!?漸く結界もマトモに張れるようになったね?まぁ……今日はこんな所で良いだろう……さぁ終いだ!授業料でテレサが飲んでたウイスキーを寄越しな!」
どうやらモルガンの目的は異世界産の酒の様だ。
熱心に特訓をしてくれたと思ったが、案の定裏があった様だ。
「じゃぁ……倉庫を使います……人目につかない神殿裏で良いですか?」
僕はそう言ってモルガンを伴い移動させた……




