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第956話「プリンの契約印 」

こーんにーちわー(  '-' )ノ)`-' )ぺし


今日の分の更新を開始するよ!


今日のお話は……


見知らぬ土地で周りを見ると……今まで無かったものが!?のお話death_(:3 」∠)_


「あ!?う……嘘?……いつに間に…………」



『ぶるるん……ボヨヨン……』



 してやったり!とばかりに上下に揺れるマッドネス・プディングは非常にご機嫌なのは契約印から流れ込んでくる。


 どうやら契約印を通じて、テイム中の感情が流れ込んでくる様だ。



「と……取り敢えず僕が出来ることは、ドドムさん達がこの地上に居る間は少しは安全に過ごせる様にするだけです。このマッドネス・プディングは物理無効・魔法反射持ちですよね?だから……かなりの戦力になるはずです」



「確かに……だが離れてても命令は有効なのか?離れた瞬間『ぱくん』だと……流石にな……」



「だ……大丈夫だと思いますよ?ねぇ?プディング?」



 そう言った僕にマッドネス・プディングの『肯定』の感情が流れ込んでくる。


 僕自身がこの個体とコミュニケーションを取るのは意外と簡単な様だ。



「プディング……周囲の魔物を駆除してきて!不死属性の魔物は遠くへ射出で……」



 僕がそういうと、マッドネス・プディングはモゾモゾと少し動くが移動をやめる……



 感知をしてみると、ある一定範囲から魔物が寄ってきていない。


 マッドネスプディングが行く方向の魔物は、ズリズリと後ろに下がっていく……



 どうやら力関係がわかっている魔物は、この個体の周辺には寄らない様だ。



「このプディングは、ここいらのボスみたいですね。そもそも魔物が寄ってこないので、移動速度の関係で攻めて出られないみたいですね」



「そうなのかい?アタイ達的には安全に野営できるなら十分さ!だろうドドム?」



「そうだな!今まで脅威だった魔物が仲間側になるんだったら、これ以上頼もしい相棒はいないからな!なんせ物理無効で魔法反射だぞ?ほぼ無敵だ」



 そう話していた僕らは、再度役割をしっかり確認する。


 

 僕は街に戻り万能薬造りに励む……そしてドドムは半年という期限をつけてダンジョン探索をする。


 そしてレスティ達は、ドドムとパーティーを組んで一緒にこの辺境のダンジョンに挑む。



 その確認をしていたらある事を思い出した……魔法契約だ……



「そう言えば……レスティさんとドドムさんは魔法契約結ぶんじゃなかったんですっけ?」



「もう……いいんじゃねぇ?アタイ達はドドムを信用してるし……そもそもディーナの依頼で来たんだしね?ドドムの信用が無いなら契約しに帰るしか無いけど?」



「いや……契約は忘れてくれ……。パーティー加入の件は寧ろこっちからお願いしたい。前にあったことが前冒険者に当てはまるわけでは無い……その事を忘れていたよ。改めてガーディアン職であるこのドドムを仲間に迎えて頂きたい……」



 短期間のうちにドドムは、レスティ達と少し分かり合えた様だ。


 ドドムの申し出に全員が面倒臭そうに答えるので、大方そうなると予想していた節がある。



 しかしドドムのパーティー加入には、反対意見は誰からもない様だ……



「かてぇよ……ドドム……だからお顔が怖えんだよ!!そんな顔してると、そのうちオーガみたいになるぞ?」



「「ぶははは!」」



「確かに表情筋がかてぇな……そんなんじゃメスティに受けねぇぜ?」



「そうだぜ?ドドム。あと……レスティは辞めとけ?酒癖悪いからな!」



 そう言ったマーオとフロップは、レスティに勢いよく蹴り飛ばされた……



「私は貴方達よりいいと思うけどね?奥さん居なかったらこのパーティーで一番いいと思うわ!浮気しなそうだし!」



「メスティ……アタイも同じこと思ったよ!ギャハハ。だってさ!コイツ等だと女見たらホイホイついて行きそうなんだよな!」



 そう言った姉妹はゲタゲタ笑いながら、ドドムをバシバシ叩く。



「まぁ……冒険者はお互い助け合いだ。その事を忘れなければ上手くやれるさ!」



 そう言ったレスティはメスティと肩を組む。


 仲が良い素振りを見せているのだろう……


 しかしメスティは目の前の特大級の魔物が気になって仕方ない様で、『プディングちゃんもよろしくね?』とサワサワし始めるとマッドネスプディングは触手をくるりと巻きつけると自分の頭の上にメスティを載せた。



「ほぉぉぉぉ!すっごい眺めがいいよぉ〜おねぇちゃん!!」



「はははは……あんまはしゃいで落ちるなよ?メスティ!」



 マーオがそう言った後、フロップはが『そこから何か見えるか?』と言う……



「沈む夕日と大きなお城かな?」



「「「「大きなお城?」」」」



 メスティの言葉でその方角を見ると、今まで何も無かった筈の場所に巨大なお城の姿が見えた……



「ド……ドドム………城が……」



「あ……ああ………レスティ俺にも見えている……どう言う事だ……さっきまで何も無かった筈なのに……」



「おいドドム!フローゲルの日誌には何か書いてねぇのか!?」



「城の事なんか何も書かれてない!俺は10回は読み返したんだ……」



 フロップはメスティに『城はどんな感じだ?』と様子を伺う……



 するとメスティは『お……おかしいの……下からどんどん消えていってる………』と状況の説明をする……


 僕達に立ち位置からは確認できなかったが、焦らずともその光景はすぐに確認ができた。


 

 どの程度そこにあったのか誰にも説明できないが、気がついてから僅かな間にその城は消えてしまった。



「今日の事はしっかり日誌につけておこう……。もしかしたら今後、何か世話になる可能性があるからな……」



「世話に?ドドム……アンタ何を呑気に……相手が何かもわからないのに……」



 そう言ったレスティに僕は『可能性があるとすれば……ハイエルフじゃないですか?』と言うと全員が僕を凝視した……



「では……ドドムさん……僕は万能薬を作るための素材集めにダンジョンへ戻ります。あそこは誂え向きに素材が豊富なので」



「うむ……妻と娘を頼んで申し訳ない……俺もできる限り急いで戻る。だがそれまでは黙っていてくれ……」



「そうだね!ヒロぬか喜びさせるのは辞めときな。何大丈夫さ!コッチはアタイに任せときな!」



「そうだぜヒロ……ブーチの様な一件もある。そもそもこの場所は未開の地だし……人生何が起きるか分からないしな!」



 僕は皆と短い会話をすると、マッドネス・プディングに後を頼むと指示を残してから、元のダンジョンの地下10層へ戻った……



 ◆◇



『はぁ……まさか転移陣が天井とは……』



 僕は気持ち悪い感覚に参りながらも天井を見上げる。


 転移陣がある階層は元々10階だったのか………それとも深化の末10層に落ち着いたのかは分からない。



 だがハイエルフの存在が新たに分かった。


 ディーナの件が片付いたら、その場所を隈なく探索する必要がありそうだ。


 

 その理由は『錬金術』に大きく関与している可能性が濃厚だからだ。


 そして何より『転移』という技術は異世界人に何か深い関係があってもおかしくない。



 ミクシー・フローゲルがあの場所を発見し、深く関与していた。


 そして発見した万能薬を、帝都で暮らすサイキに飲ませた可能性がある。


 その結果何がどうなったのかは分からないが、未だに彼女は生きていられる……多分それが答えだろう。


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