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第949話「異変!?フランメの目覚め」

こんばんわー(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾更新遅くなりましたw


急に死にゲーやりたくなって……ダクソしてましたw


今回のお話は……


フランメの目覚めが!?と言うお話……


「坊主!!おい!……おい……坊主!!」



「フロップ!今すぐその坊やを担ぎな!……こうなったらダメ元だ……この先の十字路を駆け抜ける!」



「レスティ馬鹿なことを言うな!どれだけ被害が出ると……」



「馬鹿なこと?この状態でどうしろって言うのさ!」



 そう言ったレスティは『このまま戻っても足場が抜けて上に帰れない階段があるだけだ!万が一奥の部屋に入れるサイズの魔物だったら誰も助からないだろう!!』と言う。



 僕は心拍異常で言葉にならず、立っている事さえ儘ならないのだ……しかし大凡の見当はついている。



 言える事は『この先に居るのは敵ではない。力ある火の精霊を扱う事ができる精霊使いの誰か』という事だ。


 しかしミミではない……


 精霊力の面では彼女で問題ないだろうが、使うなら間違い無く水精霊だろう……



 そして今の力の一端はフランムであり、僕の状態異常はフランムの姉妹である、フランメの目覚めのせいだろう。



 既にサラマンダーと契約している僕は、フランメをこの身に宿せない。


 

 そして困った事に、力ある精霊が自己管理さえ出来ない状態だ。


 力の暴走は、僕の身体に直接影響してしまうのだろう。



 当然推測だが、声が聞こえた瞬間から僕の状態はおかしいのだ……


 現に僕が衰弱状態だが、精霊達は誰一人として僕の前には現れない。



 それどころか、ぐんぐんと身体の中の『ナニカ』が減っている感覚がある。



 フランムの事やこの先の冒険者は間違いなく安全な奴等だ……と言おうとするが、チカチカと星が飛ぶ。



 そして僕は意識を手放した。



 ◆◇



「う………うーん」



「おい!気が付いたぞ!!坊主が目覚めたぞ。レスティ!」



「マジかい!?」



「こ……ここは?」



 僕はそう質問するが、レスティは僕に皮袋から水を飲ませる。



「ひとまず水を飲みな……アンタヤベェほど熱が出てんだ」



「そうだぜ?坊主………お前調子悪いのに無理しすぎだぜ?誰に雇われてるかしらねぇけど……」



「ね……熱が?」



 僕は皮袋の水を飲みながら、そう質問する。


 するとメスティは『回復魔法が効かない状態だったんです……。ステータス異常ではない熱って言うのが何なのか私にはわかりませんが……一度神殿でお祓いを受けた方がいいかもしれません』と言う。


 この世界では大概がステータスに反映される。


 衰弱状態であれば、それに対応する魔法で治せるのだ。


 

 便利ではあるが、聖霊が起こす異常状態は回復魔法では解除できない。


 何故ならば異常状態は常におき続けるからだろう。



 しかし今問題がない以上、彼女は安心してまた眠りについたのだろう。



「そう言えば……十字路にいた冒険者達は?」



「あ……ああ……それがヤベェんだ……」



 僕は多分ミミ達の事だろう……とそう思ったが予想外の言葉が返ってきた。



「誰もいねぇんだ……」



「はい!?」



「だから!マーオが言った通り誰も居なかったんだって!だけど十字路は完全に丸焦げだ……強力な火の魔法で一気に全てを焼き尽くした感じだな……」



「アタイは帝都の図書館で見た文献があるんだ……八葉の道師フレディ老師の『ケイオス・フレイム』って魔法でさ……地獄の炎で周囲を全て焼き尽くす魔法だってんだ……」



「な!?レスティ……って事は……その使い手って事じゃねぇか?」



「マーオそんな問題じゃねぇぞ!?帝国魔導師協会絡みじゃねぇか!!胡散臭い奴等が、あそこに居た仲間ごと焼き払ったって事じゃねぇか……」



「いや多分奴らでもそこまで鬼じゃないはずだ……帰還のマジックスクロールで仲間を返した後、全部焼き尽くしたって感じが正解じゃないかい?」



「す……すいません……って事は、皆さんそこに居た冒険者達には……会えなかったって事ですか?」



 メスティは僕の額の汗を拭きながら『全員で十字路を駆け抜けた時には、もう誰も居なかったんです……』と言う。



「銀級冒険者文献で読んだ限りだと、大規模魔法は消費MPが多いらしいんだよ……だから帰るしかなかったんじゃ無いかい?」



 僕は『ミミ達がそれくらいで帰るはずがない……って事は……フランムにも何かが!?』と考え込む。



「まぁ何にせよ魔物を駆除してくれた上、俺らはこうして安全部屋で心の底から回復出来てるんだ。感謝しかねぇよ」



 そう言ってフロップは、足元に置かれている宝箱をバシバシ叩く。



「フロップさん……その箱は?」



「さて質問です!魔物が駆除された後には……ナニが残るでしょう?」



「「「「宝箱ぉ!!」」」」



「みなさん正解です!」



「フロップが言うように俺らは棚ぼたって事さ!!奴等が誰かしらねぇけど、何も回収せずに戻ったおかげでな!……」



「「「「そうだー!大金持ちだ!!」」」」



 全員がそう大声で笑う。


 どうやら休息できる安全部屋まで、頑張って運んで来たようだ。



 話の最中にも非常に気怠さを感じたので、僕は自分の簡易鑑定をする……『HP330/660・MP 44/708』



 HPは丁度半分、そしてMPは時間経過による回復で少し戻っていると思われるが、間違い無く一度は0になっている。



 僕が目を覚ました事で安心したのか、五人は宝箱の中身を漁り始めた。


 その様を見た僕は、クロークからMP回復薬と+2傷薬をこっそり取り出して飲み干すと、その場に仰向けで寝る。


 

 マーオから『早く来ないと残り物になるぜ?』と言われるが、そもそも分前を貰いたい訳ではない。



 だから『余り物が貰えるならそれで充分です』と言っておく。


 そして仰向けで転がると、天井の模様が目に入った……



 地図の情報では、間違い無く休憩部屋の真正面が転送陣であった筈だ。



「ところで……この休息部屋の目の前にあるのが転送陣で間違い無いですよね?」



「うん?そりゃそうだ……あれが転送陣で間違いねぇよ?薄い光が出てるだろう?」



「じゃあ……この天井の魔法陣は?」



「「「「天井の魔法陣?」」」」



 全員が声を揃えてそう言うと、宝箱から目を離し天井を見上げる。



「おい……ベルフ……何だよあれ?」



「俺が知るかよ……」



「ってかフロップ……他の休憩部屋であったっけか?お前よく休憩中寝てるだろう?」



「マーオ……そういう調査系はベルフの役割だろう?俺は寝てるだけで、天井なんか気にした事もねぇよ……」



 僕は『噂に聞いた13階層の13階段のオブジェが胡散臭いと思ってたけど……まさか………』とじっくりと観察する。



「なぁベルフ……アレってなんて書いてあるんだい?」



「だから!届かねぇ上に調べられねぇんだ……分かるかよ!」



 その言葉を聞いた僕は瞳を凝らす……



此方(コナタ)から彼方(カナタ)へ彼方から永久(トコシエ)に?えっと……旅を続ける者に祝福を?………」



「坊主アンタあの文字が読めるのかい!?」



「え?……まだ続きがありますけど……」



「なんて書いてあるんだい?」



 僕は何食わぬ会話のつもりでその文字を読む。


 しかし文字が読めない五人は、僕の言う事を只々聞くことしか出来なかった。



「無知には知識を、探究者には叡智を齎らさん……其方が欲するもの……それが旅人の扉ならば唱えよ、ルス・ブラーナ・ウェッヒ」



「ちょっとまてーーーー!!」


 

 ベルフが叫んだが既に遅かった……呪文は既に唱えられてたからだ。


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