第784話「迷宮魔法が大成功!?」
今日も毎度の事ながら更新遅くてすいません_(:3 」∠)_
なんとか3話目をアップですよー( 'ω' )و✧グッ
ギール男爵は力強く、自分の想いをマックスヴェルに言う……
「!………マックスヴェル様、我はお供しますぞ!!地獄の果てでも……どこにでも!」
「馬鹿め……ギール男爵よ……この状況からすればこの階段とていつまで持つか分からんのだぞ?我々はアイツらが此処を通るまで崩れくる天井を自分の身で支えて人柱になるしかないのだ……意味がわかっていっているのか?」
そう言ったマックスヴェルはマジックバッグから大楯を数枚出す。
「この盾で亀裂が入った傍の壁を押さえろ。然程意味など無いだろうが崩落までの僅かな時間は稼げるだろう……」
特に狭い階層への入り口付近の壁を左右で大楯で抑える……その通路はさらに狭くなり一人通りすぎるのがやっとな程に狭い。
◆◇
「ロズにソウマそれにテイラーのお馬鹿さんは……あそこで何をやってるんだい?」
「はぁ?何って簡単じゃねぇか……壁が崩れて来ない様に盾で抑えてんだろう?……まぁ大方、お前たちを救うためって事じゃねぇか?」
「は……ご苦労なこって……攻撃魔法を撃てば間違いなく此処は持たない。足元が溶岩地帯なんだ、崩れて真っ逆さまさ……」
「何故そこまでして、此処の魔物を倒すんだ?放っておけば良いだろう?どうせ岩盤の下敷き決定じゃねぇか?」
「マモン何を言ってるんだい?ミミック種は石で潰されたくらいじゃ死なないよ。そもそも潰れない様に周りの岩に擬態するだけさ。そうなりゃどうなる?アイツは上級種だ。いずれダンジョンの核になっちまう……」
エクシアは周囲の触手を斬り払いながらそう言う。
「アタイは……この土地を新たなダンジョンコアの出来る地にしたく無いから……この魔物を仕留めるつもりなんだけどね?魔法使い達には悪いけどアタイと一緒に御陀仏って事なんだよ。だからアイツらはそれに付き合う必要はないんだけどね?」
「なんだオメェ死ぬ気なのか?前に手に入れた個人転送のスキルがあんだろう?自分だけでも助かるじゃねぇか?あのヒロと一緒にグレーターミミックを魔法で殺してから、此処からおさらばが早いんじゃねぇか?」
「それも考えたさ!でもアイツは巻き込めない。この世界の人間じゃないからね……。うっかり失敗したら、良くて溶岩行き悪くてペッチャンコだ。マモンアンタが付き添って此処から出てやってくれるかい?」
エクシアは死を覚悟してマモンに最後の願いを託す……
「はぁ?そりゃ無理だ……アイツ死ぬ気ねぇもん……。なぁ?ヘカテイア……」
「そうね?あの坊や何かやらかすわよ?……今準備中みたいだし………」
その言葉に驚きが隠せないエクシアは僕を見る。
その僕に至っては魔力を練り上げている真っ最中だ……何故かと言えば、フレディ爺さんが以前見せた『迷宮魔法』なる魔法だ。
壁を自在に操りサイズを調整していたアレだ……
「エクシアさん!今はこの火焔窟はダンジョンではなくなり半端な状況にあります。でも、まだ普通の坑道ではなく半分くらいダンジョンの材質が残ってます。だからそれを使って上への階段を強化します。上手くいくか分からないので、エクシアさんは今すぐ皆を退けて、一緒に上にいかせてください!」
僕のその言葉を聞いたのはエクシアだけではなかった。
「上手くいくか分からないのにお前だけ残していけるかっての!アタイは残るよ!」
「エクシアさん、ヒロ兄貴はそれが邪魔だって言ってるんですよ。何時も斜め四十五度の方向におかしい事をするんですから!」
「そうです、エクシアさん!俺たち異世界組で、一番狂ってるヒロがやるんだから失敗は前提ですよ!さっさと上に登りグレーターミミックとの再戦闘に備えましょう!!」
ロズとソウマが盾をしまい、エクシアを最下層の部屋から強引に連れ出す。
そしてベロニカがエクシアに代わって総指揮を取る……
「ヒロ以外は全員撤退!!足手纏いにならない様に全員ダッシュで上の階層に行くよ!!」
そう言ったベロニカに僕は伝言を託す。
「ベロニカさん!万が一階段補強に失敗したら、フレディ爺さんに言ってください!僕より確実にできますから」
そう言ったあと僕はシャインへ……
「シャイン!!魔力回復薬をフレディ爺さんに吐くまで飲ませて!底無し魔力だから完璧に回復できないかもだけど……魔力さえ回復すれば爺さんも迷宮魔法が詠唱できるはずだから!僕が失敗した時の命綱って事で!」
マモンは笑いながら最下層部屋から連れ出されるエクシアに……『転んでもタダでは起きない奴だな?じゃあさっさと出て行けや。俺たちが見てるから安心しろや!』という。
「クソ馬鹿野郎!いいかヒロ失敗すんなよ………テメェ………」
最後の言葉は聞き取れなかったが、エクシアはロズとソウマに抱えられて連れ出されていった……
「さて、お手並み拝見と行こうかね?」
「マモン……あまり見ないでくれるかな?一度大失敗してるからこの呪文……できれば階段を立体構造で出してくれる?見てた方がやり易いんだ。ヘカテイアは悪いけど触手の対応をお願いします……」
「仕方ないわねぇ……まぁ面白そうだからいいけど……」
僕は手を壁につけて練り上げた魔力を通す。
マモンの立体構造に映し出された階層をつなぐ階段をよく見ながら拡張工事をしていく。
「なかなかじゃねぇか……ってかお前めっちゃ器用なことするな?ダンジョン構成魔法なんか作りやがって。ダンジョンコア・アーティファクト取り込んでたからそんな事できんのか?俺にもちょっと教えろよ?」
マモンの立体構造魔法は僕の拡張工事を忠実に再現していく……
細かった通路は、しっかりとした大きさの階段になっていく。
「そんなもんでいいんじゃねぇか?」
「アタシも触手ばかり斬り払うのに飽きちゃった……もう殺しましょうよ……その階段なら崩れないんでしょう?」
マモンとヘカテイアは飽きっぽいので、僕の逃走経路作りに飽きた様だ。
「なぁ契約者……聞いていいか?」
「何ですか?もうちょっとで完成するんですけど?……」
「皆居なくなっただろう?此処は俺とお前とヘカテイアだけだよな?」
「そうですね?」
「なら……三人で倒したら、お前は脱出系の魔法で地上へ逃げ帰り、俺たちは黒穴に飛び込んでお終いなのに何で階段作るんだ?」
マモンの問題発言で僕の作業の手が止まる……
「え?……あ!!」
「嘘でしょう?忘れていたの?……自分の扱える魔法なのに?………呆れたわ……流石に私に呆れたわ……。ユイナの言っていた事はコレなのね?もう……本当に呆れたわ………」
珍しく、辛辣な言葉がヘカテイアから僕に投げられる。
しかしそれも仕方ない事だ……完全に忘れていたのだから……
「てか……エクシアと俺が話していた事を、お前聞いてなかったのか?ヒントと言うか……答えを俺はお前達全員に言ったよな?」
「あ……えっと……魔力を練り上げてたので……聞いてませんでした………」
マモンはため息をつくと地面に腕を突き刺す……
「もういいよな?じゃあ終いだ……潰すぜ?」
そう言ってマモンは手を引き抜くと、そこには巨大な魔石があった……
「ギエェェ!!グギュゥゥ……クゥ……………」
突然、コアのある部分にうち込まれた拳に断末魔をあげて苦しむグレーターミミックだったが、魔石を抜き取られて急速に枯れていく……
「ってかコイツ地面に化けてたのは意外だったぜ……馬鹿も馬鹿……大馬鹿だもんな。俺たち相手にこんな事したら、殺して下さいって言ってる様なもんじゃねぇか……まだ天井と両壁の方が手強いぜ?なぁ?ヘカテイア……」
「そうね……何故4個体もいて一斉に攻撃して来なかったのかしら?仲が悪いの?このミミックって種族は?……」
マモンはその言葉に『しらねぇよ……ミミックじゃねぇし俺……』と言って足元を見る。




