表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
652/1208

第647話「ガーディアンの財宝」

更新( 'ω' )و✧グッ


今回のお話は……


知れ渡ると困る宝箱がとうとうバレたお話。


 バロールの無惨な最後を見届けたマモンは、ヘカテイアに話しかける……



「そう言えばヘカテイア……あの二人運良く呼び戻されたのに、また死んじまった……運がねぇなぁ」



「私に言わないでよ!2回目を仕留めたのは私じゃないわ!でもまぁ……仕方ないから眷属を向かわせるわ!ハイエナに領地を喰われない様にね!コレでいいんでしょう?ふん!」



「ああ……そうじゃねぇよ……俺たちみたいにこっちで自由にって意味さ!……2回目は運良く送還ゲートが起動できたみたいだぜ?帰って行ったのを見たからな!1回目で灰になったが、そういう意味では運は良かったな」



 『ハイハイ』……とヘカテイアは言いながら、手をひらひらさせる。



「パパ!終わった。あのデッカいの追い返したよ!ママ褒めてくれるかな?でも肉は手に入らなかったんだ……手に入れても不味そうだけど」



「まぁバロールの肉食べたらお腹壊しそうだから……いいんじゃないかな?食べる肉はちゃんと選んだ方がいいし、美味しいお肉ならママが獲物をしっかりと厳選するはずだよ?」



 ヘカテイアとマモンはそれを聞いてどっと疲れた顔をする……身体は既にホムンクルスだが疲れるのだろうか?


「おい、人間!何故龍の幼体が戦闘に参加する?狩場じゃないぞ今のは流石に……」



「ちょっとマモン……うるさい!疲れてるんだから頭に響くわ……全く。ああ痛い……良かれと思って庇ったら、その子に邪魔するなって噛まれたわ……本当に親に似て非常識ね!」



「がるるるる…………ヘカちゃん!今……私とパパ馬鹿にしたでしょう?噛むわよ!!」



「ヘ……ヘカちゃん!?……ああ……ガジガジ……噛まないで……もうヘカちゃんで良いわよ。……それに今のは冗談でしょう?冗談!!全く………」



 そんな話をしていると、漸く魔物を駆除し終わったのか、周辺から冒険者が集まってくる……



「マジかよ!俺たち連携してミノタウロス倒したぜ!」


「すげぇ数だったな……これは帰ってからが楽しみだぜ!……鉱山遠征前にレベルがめっちゃ上がる予感だ!」



「やれば出来るもんだな!ホブゴブリン六匹を俺たち銅級が三人で倒すんだぜ?戦力差が倍だぜ倍?死ぬ気でやるのが大切だな!」



 興奮が冷めないのか、皆僕達の周辺に雑魚寝の様に倒れ込む……



 しかしそれを見たエクシアは全員に向けて話し出す……事前通告しなければ、新たな事故になりかねないからだ。



「おい!お前ら!これから宝箱が出るが………群がるんじゃ無いよ!ここの宝は危険なんだ!いいか?ヒロがモノクルで見るまで絶対に近寄り禁止だからな!!」



「「「「「た………宝箱!?」」」」」



 エクシアはこれから起きるだろう危険を察知して、仕方ないので話をする。


 それを聞いた冒険者たちの期待は最高潮だ……



 しかしエクシアは、最も懸念される貴族の問題行動に釘を刺す。


「そうだ宝箱だよ。いいかい?特に貴族お前ら既にバカやらかしたんだ……ソーラー侯爵さんよ!其奴等の胴体を互いにロープで縛りな!走って取りに行かないようにね!」



「ああ!分かった……私がしっかり管理する。コイツらには勝手はさせん」



「貴族の馬鹿どもや身勝手な冒険者が勝手に開けて『転移罠』や『爆弾』で全滅とか洒落にならないからね!………」



『ゴトン………ガラガラ……ガゴーン……ガランガラン……』



 エクシアの言葉が終わる前に宝箱が無数に出現する……それもピラミッドの様に山積みになった箱は、既に重さで崩れている。



「た!宝箱だ…………なんて数だ………」



「な……何個あるんだ?これ……1パーティ1個は行き渡る数じゃ無いか?」



 冒険者グループは生唾を飲み込み食い入るように見る……



「全員動くな!ヒロ……アレじゃ触った瞬間罠が発動しちまう……ダンジョンめ!わざとだろう……積み上げすぎだっての本当に……」



 エクシアの言う通り、箱の上に箱が乗り大変な状況になっていた。



 僕は一度マジックグローブで回収して平坦な地面に置き直す。



 当然だが、モノクルで見ながら回収して、罠ありと無しに区別する。



「今並べて居るのは『階層主からの褒賞』です……箱数は全部で15箱ですね……今戦っていた分とは別の箱で階層主戦の箱です。次に並べるのが 『階層ボス特殊宝箱』の18箱と『ガーディアンの財宝』1箱です」


 そう言ってまた特殊武器が入っている宝箱の18箱を罠別に並べるのだが、『ガーディアンの財宝箱』に皆目が行く……


 当然だが名前が珍しいだけで無く、完全に目を引くのだ……何故なら宝箱の色が『純白』だからだ。


   

「今から罠は外します。それまで大人しくしてくださいね?」



 僕はそう言いながら何故こんな大量の箱になったか計算をする……元々前半戦は11パーティに3パーティーの魔物が居た。


 丸々計算しても14箱だが前半は何故か1箱多い。



 後半戦は上層階で貴族が雇った冒険者が加わった……


 前半より報酬が多いのは、間違いなく銀級冒険者と銅級冒険者を多数雇ったからだ。



 バリヨーク伯爵はゴロツキが死亡したが、銀級グループと銅級グループを新たに雇っていた。


 ウーバイ男爵はゴロツキは生存して居るが戦闘不参加で、新たに増えたのは銅級が2グループ。


 トール伯爵は前の銀級冒険者が死亡したが、新しい銀級グループを雇っている。


 ホーシ子爵はゴロツキは生存中で戦闘不参加だが、更に銅級1グループを雇った。


 ルーガ子爵は手頃な冒険者を雇い死亡させてしまった……だが銅級を2グループ雇っていた。



 しかし問題はどんなタイミングで入場したか分からないのだ……



 グループ数で言えば、龍っ子を天翼の獅子を加えて計算しても箱数は圧倒的に少ない。


 喧嘩にならないといいなぁと思いつつ……その事を話す。



「実はこの数後半戦の箱数がパーティー数に合わないんです……」



 『悪戯ルモーラの罠壊しの妖精鍵』で罠を外しつつ皆に説明をする。



「ぜ……全部で……34箱も宝があるのにか?」



 僕が説明した事に一番最初に質問したのはバリヨーク伯爵だった。


 しかし話を聞いていたソーラー侯爵はすぐに理解した。



「箱数の問題では無いのだ!今箱名称を全部言ったはずだぞ?『階層主の箱』に『特殊箱と呼ばれる箱』そして『ガーディアンの箱』だ。全く種類が違うんだ。お前たちが無駄に命を散らせたあの戦いと、後に我々が遅れて来た戦いは『別の戦闘』と言う事だそしてガーディアンは間違いなく存在して、あの小さな娘が追い返してくれた存在だろう……」



「ああ……ガーディアンの箱は数に勘定しなくていいです……此処に居る全員に『ギフト』されますから……」



 うっかり問題発言を暴露する……すると当然それを聞いた一般冒険者は騒がしくなった……


「ギフト?」


「おい……何だ?ギフトって?」


「お前知って居るか?」


「知ってるわけねぇだろう?」



「鎮まれ!全員ヒロの話を聞くんだ。ギフトの説明は私も出来る!!ギフトとは全員に与えられる能力のことだろう?ヒロ……」



「あ……ト……トラボルタさんのいう通りですね………」



 エクシア達が僕へ睨みを効かせる………うっかり情報を漏らしたからだが、もはや隠せはしない。


 パーティーにシーフがいた時点で箱名称は既にバレていておかしくないからだ。



 問題はデーガンが地面に横這いになり僕が言ったことを書き留めて、箱状況までスケッチまでして居ることだ。


 イーザにまで手伝わせて、四方から観察して素早く書いている。



「箱なので箱は34箱じゃなくて33箱です。そしてそのうち18箱は宝箱自体持ち帰りできないので、開けて中身を持って行かないとならないので……分配を後で……とは……できないんですよ」

 


「私はヒロに任せるべきだと思うが?この戦闘を回避出来たのは彼のお陰だ………」



「で……ですが!ソーラー侯爵様我々は死んだ冒険者への弔い費用も………」



「お前がバカをしなければ『死なずに済んだ命』だろうが!ヒロ男爵や冒険者達に何の関係がある?」


 

 バリヨークは爪を噛み悔しさを滲ませる……ソーラー侯爵の言った事に間違いはないからだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ