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第49話「故郷の味と健気な娘」

更新が遅くなってすいません。


目覚ましかけたはずがちゃんと設定できてませんでしたw


本日昼間分の1話目です。


引き続き2話目も作業してからupしますので休憩時間に宜しければお読みくださいー٩( 'ω' )و


 まさかの本気で探していたとは…


 そこでそうまが、


「本当に食べ物でいいんじゃ無いですか?なんかそれっぽくなって来たし…」


 と呆れ顔で言い始めた。


 結局僕らは食べ物争奪戦と言う無理な設定で飯屋に戻る。


 ヒナミは飴ちゃんでご機嫌だし、エクシアさんは身元を隠した状態とは言えS級冒険者加入でこれまたご機嫌だ。


 その出るときとは全く違うエクシアとヒナミの様子を見てロズが…


 「か…解決したみたいですね…」


 と若干引いていた…そしてマッコリーニが


「人生生きていれば色々あります!上手くいったらそれで万事解決!良い事じゃありませんか!ほら二人とも笑顔だし!」


 僕らは、マッコリーニのお陰で無理設定な言い訳をせずに済んだ。


 皆食卓について飯を食っていたが、空気が重いので僕は飴ちゃんを店にいたお客全員に配る。


 既に飯の半分くらいは食べ終わってる人が多い。


 甘いものでも食後に食べれば幸せ気分で今のヒナミみたいになるはずだ!


「すいませんなんか…これお詫びと言ってはなんですが…食後にどうぞ」


 そう言って何個かずつ渡して歩く。


 勿論既に貰った冒険者達は更に追加で貰えた事に拍手喝采だった。


 初めて見る飴ちゃんに飯屋の女将は早速包みを開けてまじまじと観察する。


「なんだいこれは?なんかいい匂いがするね?色も綺麗だし!食べ物かい?…って食後にって言ってたわね!はっはっは!」


「うーーん!コレは!すごい美味しくて甘いね!ま…まさか!飴って言う嗜好品じゃ無いだろうね?」


「女将さんそのまさかだよ!俺たちは洞窟で一足先に貰ったんださっき。コレはそうそう手に入らない特級品だよ!ちょい前に貴族の荷馬車を扱ったんだが、その中にあった上物の飴とは造りも色も匂いも味も何もかも全く違うんだ!珍しく優しい貴族様でな。一欠片くれたんだよ飴を!でもこれ食べたら貴族のは飴じゃなく粉飴だなあれは!」



 スノーベアーのリーダーは飴をもらった瞬間突如饒舌になった…相当コレを気に入ったのだろう。



 エクシアとヒナミの件で気を使って、店の客の接待を優しくしてくれた飯屋の女将さんとメイメイちゃんには山盛りに鷲掴みで更に渡す。


「メイメイ…こんな美味しいもの初めてです!冒険者様有難うございます!おかぁさん!これ戸棚にしまっておくね!」


 そう言って直火コンロの上の棚にしまおうとしたので…


「メイメイちゃん!暖かいとこに置くと溶けちゃうので涼しいところで管理してね!ズボンのポケットに入れてても長い時間だとベタつくからね。食べれなく無いけど味が落ちてしまうし、何よりベタベタになるからね!」


 そういうと、飴を渡した店の客全員が一斉に立ってズボンの中に入れた飴を上着のポケットに仕舞い込んでいた。


 まるでコントだ。


 飴ちゃんを貰ったレイカはご飯そっちのけで飴を口に入れようとしたので、マッコリーニに「ご飯からちゃんと食べなさい」と言われて、ムスッたれた顔したが、結菜に「栄養つけないとまた寝込んじゃいますよ?」と言われて素直に食べ始めたが、マッコリーニが結菜と話している隙にちゃっかり1個飴ちゃんを父親の分からくすねていた。


 僕があらかたご飯を食べ終わると、早速マッコリーニがウルフ・ジャーキーの販売権利に販路の話それに作り方の話を切り出した。


 商売っけの無い僕はあらかたをマッコリーニに任せる事で了承して貰った。


 別名丸投げだ!マッコリーニは何度も頭を下げていた。


 その話に、村長も加わり飯屋のおかみさんも加わり人が増えていくので、マッコリーニに仕切って貰い、必要に応じて僕が話す事になった……これも丸投げだ。


 いよいよ作り方のレクチャーをする。


 単純に魚醤や香木を使いながら燻すだけだが、皆ワイワイ楽しそうだ。


 マッコリーニは魚醤を定期的にこの村に売ることができた様で、逆に完成した燻製肉の一部をマッコリーニ商団に卸して貰い代金の一部をお互い品物支払に当てる事でまとまった様だ。


 村側は、フォレスト・ウルフの肉と、ホーンラビットの肉は割と定期的に手に入る様だ。


 村長が討伐依頼や一筆効果だと言っていた。


 詳しい内容には首を突っ込まない様にしよう…何を言われても僕には上手く商いはできない気がする。


 皆が皆作り方を覚えてきたので、いよいよ手持ち無沙汰になった僕は、メイメイちゃんのご飯がまだと聞きつけたので、そこでホーンラビットの燻製肉を使った賄いシチューを炊事場を借りて少量作った。


 ホーンラビットの燻製肉に脚長鳥のガラスープ、そしてスライム芋とミルクで作った簡単で素朴な味だが…メイメイちゃんにはかなり好評だった。


 調味料がこっちの世界には少ないので、味に深みや変化が出し辛い。


 鶏ガラはなかったので、たまたま捨てる部位の脚長鳥があったのでそれで簡単に作ったガラスープだ。


 こっちにはガラスープのレシピがなかった様で、メイメイちゃんが必死に覚えていた。


 ネギに似た野菜の青い部分入れて煮るだけだが…


 ガラスープは色々使い道があるので、覚えておくとメイメイちゃんがこの店を継ぐ時役立つだろう。


 ガラスープに塩を一振りしてそのまま飲んでもなかなか美味かった。


 臭み消しにはネギに似たヌギョと言うこの村特有の野菜があったのでそれを使って見たが上手くいった。


 名前が魔物の様だが普通の野菜だ。


 生姜とニンニクが無いので、前に偶然見つけた異世界版の生姜の様なものをまた探した方が良いかもだ。


 それを栽培、量産すれば料理に使える。今度ちゃんと探してみよう。


 スライム芋は形がスライムに似ていたからその名がついたらしいが、モチモチしてなかなか旨い芋だ。


 これで磯辺揚げ作ったら旨そうだなと思い、マッコリーニに海苔はないのか聞いたら今度探して見ますと言われた。


 海苔は異世界共通かと思い異世界ではどのあたりで作ってるのか聞いたらマッコリーニは海苔を知らなかった。


 一体何を持ってくるつもりだったのだろう?ひとまず海苔は海産物ということを教えておいた。


 街でやる事があらかた落ち着いたら、エクシアさんのギルド経由で再度荷運びの依頼を出すとの事で、僕の準備が終わっていたら今度一緒に海辺の村に行く事で落ち着いた。


 シチューのベースは村で取れるミルクで、どの村でも毎日取り多少料理用などで備蓄しているらしい。


 それと絶品なホーンラビットの燻製のお肉で完成。


 残念なのは人参の様な赤みの野菜がないので色味が寂しい。



「冒険者さんなのに料理もできるんですね!パーティーの料理番ですか?冒険者さんにもそう言う職業があれば私もできるかな?冒険者!」


「はっはっは!メイメイちゃん!流石に料理番って言うメンバーはいないんじゃ無い?流石に魔物と戦うのに料理だけは無理じゃ無いかな?」


「何言ってんだ!居るぞ?料理番抱えている冒険者パーティー?長期でダンジョン潜るときとか重宝されてるんだぞ?ただマジックバッグ持ちが必須でアイテム多い役職だから引っ張りだこだし、何よりダンジョンで温かい飯食えるのは助かるんだ。」


「それにダンジョンで出る部位に肉もあるから、ダンジョン攻略中に消費しないと腐っちまうしな。手に入れた度に外に出てたら下層に潜れないし、そういう意味では料理番はいたら大助かりだよ!稀に料理番用のアイテムも宝箱から出るからな割と高値でやりとりされてるぜ!」


「ある意味色々ちゃっちゃと簡単に作れちまうヒロとか結菜は向いてるかもだな!料理番!」


 何故かメイメイの夜食をつまみ食いするロズが教えてくれた…どうやら調理担当がいる所もあるらしい。


 確かにダンジョンの中にいて干し肉と硬いパンと水だけって言う話はよくファンタジーで聞くから、その程度かと思ったが意外と冒険には前向きで真面目な世界だった。


 「ふぅ、ご馳走様でした!お兄さん!美味しい料理有難うございます!作り方覚えたから今度パパとママに作って、いっぱい練習して上手くなったらお店で出して見ます!そしたらぜひ食べてください!」


 僕や美香に比べてみると小学生の上級生程度だろう…そんな子が話し方も目標もしっかりしていて、母親と父親の仕事を手伝っている異世界の子は僕たちの世界とは違う温かみを感じる。



「そうだね!是非食べに来るよ!頑張ってお父さんお母さんのお手伝いして、料理上手くならないとだね!」


「はい!頑張ります!」


 そして、今日は色々な人と話すことが出来てニコニコが止まらないヒナミも食の重要性を訴える。


「私も歩き回って思いました。冒険の最中の美味しいものは大切だなって、以前タコ焼きに似た物を発見したのですが素材は小麦粉でもなく……中の具はタコでもなく…ソースにしたって、魚醤でした…およよよよよ…」



「なんだい⁉︎その旨そうな響きは!タコ焼きって響き聞いた事ないね!」



 飯屋の女将さんが旨そうな名称の響きにやられている時…僕は思い出してしまった…そして僕らはこの後修羅場を迎える…そう…僕は思い出してしまったのだ!G・オクトパスの討伐部位を!…


==登場人物・用語集==


『精霊』


モンブラン(性別不明) (聖樹の精霊)

水っ(ノーネーム)(水の精霊)


『ギルド』


ギルド・ファイアフォックス  ギルド等級 銀3級


紅蓮のエクシア R「ギルドマスター」♀ (銀級2位)

ロズ(戦士・タンク)♂銅級3

ベン(戦士)♂銅級3

ベロニカ(弓使い)♀銀級3

ゲオル(魔法使い)♂銀級3


ザッハ「サブマスター」♂

リープ(事務員)♀

フィーナ(販売員)♀

ゴップ(解体担当)♂



マッコリーニ商団


パーム(妻)♀(店長)

レイカ♀(娘)

ハンス(執事)

御付き1♀

御付き2♀


売り子A♀

売り子B♀

売り子C♂

売り子D♂


水精霊の洞窟村


レン爺 (村長)♂

バフゥ (武器屋の親父)♂


飯屋の女将 ムイムイ♀

飯屋の料理人 ドムドン♂

飯屋の娘 メイメイ♀



冒険者パーティー


スノウ・ベアー


銅級4人組冒険者、R戦士(ショウ3位)、タンク(ペタ3位)、シーフ(ピック3位)、レンジャー(ゼム3位)


男4人標準パーティー



レッド・アイズ


銅級5人組冒険者、R戦士(ルーム3位)、タンク(バウ3位)、魔法使い(ゼムド3位)、回復師(ルーナ3位)、薬師(ミミ4位)


男3人、女性2人の回復特化パーティー



アイアン・タンク

銅級4人組冒険者、Rタンク(ダウ3位)、タンク(ガウ3位)、回復師(マウニー2位)、シーフ(ルーナ3位)


男2、女性2の重装型パーティー


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